あけましておめでとうございます | お散歩日記

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路地裏、バラック、長屋、昭和の香りがする飲食街、遊郭赤線跡地、廃墟、古い町並み、山奥・・・・そんな場所を訪れては下手糞な写真を撮っております。

本年も宜しくお願い致します。



読者の皆々様が健やかで幸溢れる一年でありますように。




平成卅年元旦 花町太郎謹拝

 

 

 

 本年の干支は「戌年」であります。

「戌」には「草木が枯れる」と言う意が込められており、字面が似通っている「滅」と同意。

「草木が枯れる」は「枯れる=草木の休息」と捉えるのが正しく、「滅」から想起する宜しくない印象は祓い清めて良いでしょう。四季に応じた変化を受け入れるべく、次なる種を育む力を充分に蓄える生命の神秘。即ち、「戌年」は新たなる生命と魂を後世へと連綿と紡ぐ、天地正大の気に満ち溢れた大変に縁起の宜しい「産出」「生産」「誕生」の年であります。

 

 

 扨、「戌年」を十二支に当て嵌めれば「戊戌(つちのえいぬ)」であります。元気良く街中や野山を駆け回る犬氏の姿に、「戌年」の由来を照らし合わせてみましょう。干支の由来と十二支を上手い塩梅で紡いだ先人賢者の聡明さを思わば、我が膝を軽快に叩きたくなるような心地良さに包まれる心持でありましょう。

 

 

  「戌年」犬氏の生命の息吹感ずる咆哮は「ワン」であります。一月一日戌年元旦に相応しく「ナンバーワン」で景気良く新年を飾ろうではありませんか。

 

 

※カストリ雑誌「實話ロマンス第一號(昭和二十三年二月十五日発行 木谷書房)」裏表紙へ寄せられた発刊を祝す「キャバレーナンバーワン」の広告ヨリ。

 

 

 

  カストリ雑誌全盛期に「ナンバーワン社」と言う学生起業家グループの新興出版社が、雑誌「ナンバーワン」を世に出し大当たり。「ナンバーワン」から分派し、次々と出版社を立ち上げ、多くのカストリ雑誌を産み出しました。「實話ロマンス」もその一つであります。発刊を祝う「キャバレーナンバーワン」も彼らと繋がりがあったのでしょう。

 

 新年に雑誌「ナンバーワン」を取り巻いた幾千幾万に及んだであろうドラマを想像すると、「戌年」に込められた意たる「生産・誕生」を思い起こさずには居られません。長くなりました、カストリ雑誌の蘊蓄は、また次回の講釈で・・・・。

 

 

 読者の皆様の無病息災・商売繁盛・学業成就・恋愛成就・家庭円満をご祈念申し上げます。穏やかな新年をお迎え下さい。