遅い昼食を取ろうとして街を歩いていたら、突然の雷雨、一番近い喫茶店に入った。
ここは何度か来ていて、場末な感じの喫茶店。
とりあえずカレーライスを。
カレーライスがおいしいわけじゃない。
ここのメニューの中では比較的普通の味覚に近いから。
だまになったルーの塊が混じり、鍋底に焦げ付いた黒い物体も混ざり、多分鍋からルーをかけるとき鍋下のすすだと思うが、それが皿のふちについている。
店内は喫茶店って言うより、場末のスナックって言った感じ。
ばしゃばしゃとたたきつける雨を見ながらカレーを食った。
アイスコーヒーも頼む。
ガムシロップがかき回しても溶けない。
コーヒーが薄くて比重が溶け合うところまで行っていないのだ。
ここは中年の男3人でやっている。
マスターと呼ばれる初老の男。
なぜかカウンターから出てこない、河童みたいな髪型をした男。
マスターにいつも文句を言っているが、お客さんに声をかけられることを恐れてる。
もう一人は時々調理もするが、いつもカウンターに座って就職先を探している男。
店の公衆電話から、面接の申し込みをしている。
今日も面接の申し込みをして、今から行きますって出て行った。
面接男が出て行くと、マスターと河童男が面接男の悪口を一通りやる。
この3人の関係は各々軽蔑しあうことが出来るってことで成り立っている。
この関係の外では軽蔑される側にいつも居たんだと思う。
いろんな関係のあり方があり、いろんな次元で自分たちの世界を作ってるのが人だと思う。
自分もそんな一人だと思う。

そういえば、小学校2年生の頃だと思う。
年上のいとこが漫画の本を貸してくれた。
その中に落ちていく人って漫画があった。
ある穴に自殺者が身を投げるのだが、その穴は底なし。
とにかく落ち続ける毎日が始まる。
落ちることが日常になった先輩自殺者は、落ちてくる物を集めて小屋を作りそこで寝泊りしたり、自炊したり、農業を始めたりしている。
中にはまた失望して落ちてきた縄で首を吊ろうとするが、縄も一緒に落下してるので死ねないなんてギャグがあったり。
結局は落下の日常の中で酒を飲んだりしながら楽しんで、時だけが過ぎ年取っていくって話だった。

なんかな。
居酒屋で飲むことは、擬似落下体験って部分も私にはあるな。
落下を始めていないことの証明で、擬似落下して試すって感じが。
ちょっと今日は永井荷風が少しはいってしまいました。では。


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お暇なときにじっくりとお読みください。

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