『薬局って ２』

トイレです。

昨日とはまた違った薬局のトイレだけど、男も女も足の不自由な方もお一人様一個仕様という点だけは同じ。つまりトイレがまとめて一つしか設置されてない。つまりこれまた昨日と同じくスペース的には広い。

というわけで、上のような大胆な貼り方にチャレンジされたんだと思う。

小水用の便器と洋式便器の間に太い境界線の如く真っ赤に燃えた色の貼り紙・・・。

赤紙の上側に小さくある「禁煙にご協力下さいませ」はもうほっておこう。

下の赤紙の存在に比べたらとても自己アピール的に弱過ぎる。備え付けのパセリだ。

にしてもトイレ内なのに赤に黄色と色の暴力が目にうるさい。

さて、そんな赤紙だけど・・・。

「疲れにこの１本！！

●●●

この季節カゼ薬と一緒に。

免疫力アップでカゼ早く治す。」

短歌か？何か短歌なのか？「カゼ」は冬の季語か？

なにが「この1本！！」だ。

商品名はモザイク処理しておいたが、なかなか威風堂々としたインパクト大の広告の貼り紙が貼られていた。しかも昨日の薬の宣伝貼り紙はどう見ても製薬会社側が卸したちゃんとした印刷ポスターだったけど、これはおもいくそ手作り感を全面に押し出し。

「文房具屋」「色画用紙」「マーカー」「セロテープ」という旬なキーワードが短格的に浮かんでくる。薬局屋の小学生くらいの子供が作ったんじゃないよね？字が明らかにアダルティだもの。

しかも昨日の頻尿関連のものと違って宣伝してる薬がトイレと全然結びついてない。風邪薬の宣伝をなぜトイレ内でする？いや、正確にはこれは栄養補給・滋養強壮系のドリンクの宣伝だな。しかも高麗人参などのエキスが配合されたものだ。絶対、子供が中学受験勉強中の夜更けに眠気覚ましに飲むレベルのものじゃない。そんな歳で飲むと思春期が早めに訪れてしまうに違いない。

そしてここで手作りならではのアピールをどうぞ。

３Ｄ空き箱。

空き箱をセロハンテープで留めて立体仕様となっている。

ますます図工の時間の匂いがトイレ内を包む。

持たしたかったのかインパクト。

魅せたかったのかインパクト。

トイレ内でディープインパクト。

メーカー側からポスターすらもらってないのに、そんなに店側としては大プッシュらしい。

店舗商品を歩道まで陳列している店にも似た飛び出し感。

なんだ？これを飲むと風邪どころか元気が余ってしまうのか？エレクトリックコック気味になれるのか？ポスターから飛び出してしまうほど元気になれると言いたかったのか？

ならば店側がこのポスターをここまで大プッシュしてしまうほど、ここで押している理由も分からないでもない。

精力剤の意味も込められていたのか否かは飲んで見た方次第。服用の効果は個人差があるのものなので、はっきりとは言えないけど「この1本！！」。

続きまして・・・、

「●●の

超おすすめ

最強のクリーム

しみない

割れない

1日１回

これ１本で、お肌ピカピカ！」

●●のところはここの薬局の名前が入っております。

真ん中の女性のフキダシ内に書かれた遠まわしな効能の説明についてはもう書き出しませんが、これまた手の込んだ手作り広告ポスターとなっている。鏡のそばに「今あなたが見てるその顔にこの１本！！」と言わんばかりに貼られていた、「しみない」「割れない」「１日１回」のリズム的にいい感じのゴロと共にニコニコ顔の女性のポスター。きっと彼女はお肌が光り輝くほどピカピカになれたのだろう。光源になれたのだ。

別名「夜道知らず」だ。

にしてもいいな、「最強のクリーム」という宣伝文句。

ここオリジナルと思われる強気な殺し文句、先ほどの「この１本！」と同じ匂いがする。

これから出てくるであろう同類系の商品、他のメーカーの商品の存在を全否定＆踏み台にするほどの宣伝文句「最強」。「最も強い」だからね。

きっとこれさえ塗っておけば、ある程度の放射能汚染地区に行っても大丈夫かもしれない。

なんなら多少の弾丸くらいはじくかもしれない。

燃えさかる炎の中、逃げ遅れた子猫くらい助けに行けるかもしれない。

勇気とは別の話だがな。

ともかく、なんて言ったって最強だからね。

先ほどの滋養強壮剤とは打って変って完成度の高い貼り紙。このまま部屋に飾っておいても違和感すら覚えないかもしれない。「最強」の文字が似合う部屋がなかなか見つからないけど・・・。

ボクシングジムとかどうっすか？

塗っておけば気持ち打たれ強くなれるかも。