Client_Clock : ClientでのNRPC Traceの取得 | Lotus Notes/Domino (R) をこよなく愛して。。。。

Client_Clock : ClientでのNRPC Traceの取得

今回は、Notes/DominoのClient/Serverのやり取りである、NRPC(Notes Remote Procedure Call)を取得するための、Notes.iniの紹介を行います。


Notes/DominoはClient/Server型のSystemですから、Serverに要求を行う場合はNRPCを使って要求を行い、処理結果を得てClient側で処理を行うようにできています。


今回紹介するのは、Client_ClockというNotes.iniですが、Client/Server型のSystemの場合、Serviceを提供する側がServerであり、Serviceを要求する側がClientとなります。


こういう関係は、X-Windowの場合と同じです。


Serverというと、File Serverとかを思い浮かべますが、例えばX-Windowでは、表示Serviceを提供しているのが、端末側なので、X-Windowの場合は端末がXのServiceを提供するServerということになるのです。


Notes/Dominoの場合も、Server間でのReplicaなどは、どちらか片方のServerが要求を行い、もう片方のServerが要求を処理するわけですから、要求を行った側がClientで要求を受けて処理した側がServerということになります。


従って、このClient_ClockというNotes.iniはNotes Clientだけで用いる物ではなく、要求を発行するServerであっても適用できるのです。


では、以下にこのNotes.iniの使い方の概略を示します。



【対象】


NRPC要求を発行するDomino Server/Notes Client


【利用可能なVersion】


R4.xなどのNotes/Dominoで利用可能。

但し、R5以下のNotes/Dominoでは、取得できるNRPC TraceにNoteIDの情報が含まれないため、設計要素や文書などの情報が判断困難。


【設定値】


   Client_Clock=1


【利用方法】


要求を行う側のNotes ClientまたはDomino ServerにClient_Clock=1を設定。


設定後、Notes Clientあるいは、Domino Serverの再起動が必要。


また、取得された情報を記録するためには、以下の設定を同時に行う。


[Notes/Domino R5以前]


   Debug_OutFile=<File_Path>


[Notes/Domino 6以降]


   Console_Log_Enabled=1


6以降ではR5以前のDebug_OutFileも利用可能。



また、Notes Clientに設定する場合は、Console画面を表示させるために、以下の設定を行う。


   Debug_Console=1


Serverの場合は、Server Consoleに表示されるため、この指定は不要。


【取得結果】


Notes ClientまたはDomino Serverが発行するNRPC CommandのTraceが取得できる。


取得できる内容については、以下の参考Linkを参照。


【参考】


 「Performance 測定 は NRPC Trace を活用」


【応用】


NRPC Traceの取得は障害の場合に取得することが多いのですが、上記の参考Linkに示しているように、DBのPerformance解析など、様々な利用ができます。


このBlogでもNRPC Traceを使った様々な解析を行っていますので参照ください。