22日午後2時ごろ、群馬県高崎市の陸上自衛隊吉井弾薬支処で、隊員が対戦車用ミサイル「79式対舟艇対戦車誘導弾」(全長157センチ、直径15センチ、重さ33キロ)を点検中、突然ミサイルが発射し、施設の壁を突き破って約5メートル先の土手にぶつかった。ミサイルはさく裂せず、隊員にけがはなかった。外部への影響もないという。陸自などが誤発射の原因を調べている。

 防衛省陸上幕僚監部によると、このミサイルは戦車や船などを標的に使われる。正常に作動するかどうかを点検するため、隊員2人が保管用の容器から取り出して作業していたところ、1発が突然、飛んだという。加速度などが足りなかったため爆発しなかったとみられる。

 本来、発射の際には筒状の装置に入れて通電させるが、電流が過大に流れると、本体だけでも飛ぶことがあるという。陸自トップの火箱芳文・陸上幕僚長は22日の会見で「極めて不適切。大変申し訳ない」と陳謝した。

 現場はJR高崎駅から約5.5キロ離れた農村地域。消防車両やパトカー、ヘリコプターなどが集まり騒然となった。近くに住む女性(76)は「40年以上住んでいるが、これまで危ないと思ったことはなかった。実際に事故が起きると怖い」。男性(70)は「遠くで銃を撃つような音には慣れているが、今日は少し大きい音がしたので、変だなと感じた」と話した。【樋岡徹也、角田直哉】

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