かな
2009-11-17 14:17:18 テーマ:ブログ

皮膚外用剤について ③

温感シップと冷感シップの使い方。


一般に冷感シップは患部を冷やし、抗炎症作用があるのに対し、温感シップはひざなど冷やしてはいけない場所に貼付すると思われています。しかし、実際には冷感シップも温感シップも含まれている水分量に応じて皮膚の表面温度を下げます。



温感シップも冷感シップも実は、同様に体表面温度を下げます。一般にシップによる体表面温度の下降率は含有する水分率とよい相関関係があることが知られています。


温感シップに配合されているビタミンEやカプサイシンはこの血流に対して促進的に働く薬物です。


そのため温感シップの添付文書には、「入浴の30分前にははがすこと」及び「入浴直後には貼付しないこと」と記載されています。


このように温感シップは体表面温度を上昇させることよりも血流の改善を期待して作られていることがわかります。



逆に冷感シップについてもそれほど体表面温度を下げないことから、外傷後24時間の急性期には水で冷やすのがもっとも最適といわれています。このように従来から使用されている皮膚外用剤についても知っていることと知らないことが多いことがわかると思います。


貼付時間の目安としては、2時間までとするのが最適と思われます。これ以上の時間貼付することで皮膚に炎症が起きたり、かゆみ、かぶれなどが生じてくることがあります。また、温感シップには、カプサイシンという唐辛子成分が入っているため、その貼付部分だけ赤くなることもありますので、使用する際には、必ず、医師、薬剤師に相談してください。

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2009-11-17 14:03:06 テーマ:ブログ

皮膚外用剤について②

皮膚外用剤の中には「○○○軟膏」や「○○○クリーム」というような商品名であっても剤形がクリームやゲルであることを経験したことがあると思います。これは、現在の日本薬局方の製剤総則では「軟膏」と「クリーム」を明確に区別せずに全て軟膏剤としていることに起因しています。



乳剤性の基剤であるクリームやゲル基剤であるにもかかわらず、「○○○軟膏」とついていたり、

ウレパールやオイラックスのように剤形がついていないために基剤を特定できない商品もあります。

これらは添付文書などからも判断できない場合が多く、私たち薬剤師にも服薬指導を行ううえで困る問題の一つでもあります。



では、医薬品の中にはどのような基剤が存在するのでしょうか?


・エアゾール剤 ・液剤 ・エキス剤 ・エリキシル剤 ・カプセル剤 ・顆粒剤 ・丸剤 ・眼軟膏剤 ・坐剤 ・散剤

・酒精剤 ・錠剤 ・シロップ剤 ・注射剤 ・チンキ剤 ・点眼剤 ・トローチ剤などなど27項目存在します。


日本薬局方では、米国や英国とは異なり「軟膏剤」項目にクリーム、ゲル及びパスタ剤などが含まれるため「○○軟膏」とついていても実は「クリーム」だったり「ゲル」だったりするなどして誤解を招くことがあります。


 但し医薬品製造指針では「日本薬局方の製剤総則に収載されている剤形であっても他にその用法、用途などを適切に表すことの出来る剤形がある場合は、その剤形名を省略してもよい」と書かれているため「○○クリーム」や「○○ゲル」という名称を付けることができる、と思われます。


しかし、製薬会社によって名称の付け方は統一されていないので、また、これらは「原則」であるため、実際には「オイラックス」や「ウレパール」などのように販売名に剤形がつかない医薬品も存在することとなります。





2009-11-14 09:02:30 テーマ:ブログ

皮膚外用剤のお話①

なかなか、これは!という題材が見つからないので身近な「皮膚外用剤」を取り上げてみます。知りたいテーマがあれば教えてくださいね。



「皮膚の構造と微量元素」について


・『人の皮膚を広げたら畳1枚分に』

まず、皮膚外用剤を理解するためには、人の皮膚の役割や構造について知っておく必要があります。

 皮膚は全身を覆うことで外からの刺激や異物から生体を防御する働きをしています。特に最外層の皮膚(角質層)がバリア能に大きく影響しています。

 皮膚は人体のうち、もっとも大きな臓器で広げるとたたみ1枚分程度の広さになります。

 皮膚には、血管、神経線維、毛嚢、汗腺、皮膚腺などの器官があります。


皮膚の構造は、表面から、表皮、真皮、皮下組織の3層に分かれ、血管、リンパ管、神経、筋などが分布しています。また、リンパ球も少数存在しています。

 皮膚にある付属器官として、毛包、脂腺、立毛筋、汗腺及び爪があります。


表皮の構造は主に角化細胞で構成されています。

 角化細胞は、基底層で分裂しゆうきょく層、顆粒層となって最後に角層になり剥離します。この過程を角化といい基底層から角質が垢となって脱落するまで45日くらい要します。

 角化細胞の異常によって角質が過剰に産生されたり、剥がれにくくなるのが角化症と呼ばれる疾患です。基底層には、色素細胞であるメラノサイト、ゆうきょく層にはランゲルハンス細胞があります。



真皮の主な構成成分は繊維ですが、そのうち90%が膠原繊維(コラーゲン)です。この膠原繊維は束状になって真皮中を種々の方向にめぐっておりこれにより皮膚が強度を保っています。


 この膠原繊維の束の間を網の目状に走り、皮膚に弾力を与えているのが弾性繊維です。年齢とともに皮膚に張りがなくなるのは、弾性繊維や繊維の間を埋めている組織を構成しているムコ多糖が減少したり変性するためです。



微量元素の1日所要量と欠乏により影響

・亜鉛(Zn)・・・男性11mg/日  女性9mg/日  許容上限 40mg/日( 皮膚、創傷治癒遅延、脱毛、下痢  )

・銅(Cn)・・・男性1.8mg/日 女性1.6mg/日 許容上限 9mg/日( コラーゲン強鞭化障害 )

・セレン(Se)・・・男性0.060mg/日 女性0.045mg/日 許容上限 0.25mg/日( 皮膚障害 〈過剰時〉 )

・マンガン(Mg)・・・男性4mg/日 女性3mg/日 許容上限 10mg/日 ( 皮膚<水晶様汗疹>、創傷治癒遅延> )

・クロム(Cr)・・・男性0.035mg/日 女性0.030mg/日 許容上限 0.25mg/日( 耐糖能低下による乾燥、痒み )


血清亜鉛値の生理的変動

・年齢(新生児、乳児では低下

・日内変動(午前中では上昇し、午後から低下

・食事(空腹時では上昇し、食後では低下、但し海産物摂取で上昇)

・妊娠では低下

・ストレスにより上昇

・薬剤による変動(詳細についてはかかりつけ医に相談)

・微量元素による変動(詳細についてはかかりつけ医に相談)





2009-11-12 13:04:41 テーマ:ブログ

高血圧について⑦

降圧薬の使い方

① 降圧薬の投与は、単薬で低用量から開始する。


② 1日1回服用でよい長時間作用方の降圧薬を使用する。


③ 24時間にわたる降圧が望ましく、早朝高血圧や逆白衣高血圧についてはより長時間作用の降圧薬やα遮断薬、中枢性交感神経遮断薬の就寝前の使用により対処する。


④ 2から3ヶ月の間に降圧目標に到達することを目標とする。血圧が降圧目標に到達するまでには2から4週間後との血圧測定が望ましい。


⑤ 外来での降圧目標140/90mmHg未満に到達しない場合には増量するか、相乗、相加作用が期待できる場合には、他のクラスの降圧薬を併用するか、ほとんど降圧がない場合は他のクラスの降圧薬に変更する。


⑥ 利尿薬の少量投与は他の降圧薬の効果を高める。利尿薬を含まない2薬の併用で降圧が不十分の場合には、3薬目に利尿薬を用いることを原則としている。



主要降圧薬の積極的な対応と禁忌

・降圧薬には、積極的に使用することが望ましい状態と禁忌の状態があります。降圧薬の使用に際しては各薬物の特徴及び副作用を正しく把握し、患者さんの病態に合わせてもっとも適する降圧薬を選択しています。

2009-11-11 16:00:22 テーマ:ブログ

高血圧について⑥

生活習慣の修正項目

・生活習慣の修正は組み合わせて行うとより効果的です。


① 食塩制限・・・6g/日未満

② 野菜、果物の積極的摂取及びコレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える

③ 適正体重の維持・・・BMI=体重kg÷身長(m×m)で25を超えない

④ 運動療法・・・心血管病のない高血圧患者さんが対象で有山荘運動を毎日30分以上を目標に定期的に行う

⑤ アルコール制限・・・エタノールで男性は20~30ml/日以下、女性は男性の半分程度

⑥ 禁煙


ただし野菜、果物の積極的摂取は重篤な腎障害を伴う場合には高カリウム血症をきたす可能性があるので注意が必要です。また、果物の積極的摂取は摂取カロリーの増加につながる可能性もあるので糖尿病患者さんではお勧めできません。

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