だが、時代の流れは変化し、フロントのニーズも変化している。

バイサイド・・・、このエリアは10年前と大きく違う。

動きが活発化しているし、それに伴い、最良執行に対しての要求が厳しくなっている。

海外ではバイサイド間の直接取引のウエイトが大きくなっているが、その流れは国内でも大きな足音として聞こえてきた。

そもそも、今の時代でポジションを抱えるのは、フローの中でどこになるのか。

当然だが、その主体はバイサイドに移行しつつあり、セルサイドでシステム化したものや、それを使う担当者を含めて大きく変化しているのだ。

そのため、このような市場変化にあわせた機能修正も同時に行っている。

バイサイドのニーズへの対応だ。

今さら遅い!と言われるかもしれないが、後発ならそれなりのものを提案するつもりだ。

大口注文について、マーケットインパクトや機会コストなど、様々なコストを削減するためのアイデアはいくつか出ている。

その一つの対処方法として、注文の小口化というのがあり、VWAPやらアイスバーグやら、その手の昔からのアルゴリズムというものが必須になっている。

同業各社のサービスリストでは、特に海外系ベンダーのものは沢山の機能を実装しているように聞く。

だが、西本はそんなものを同じように準備しようと思わない。

あって当然な機能は搭載するが、工数は新規性が高いものに使いたい。

だから、小口化というか、最良執行の方法も、今までの常識的なものとは違うものを提案する予定だ。