114.離別と死別〜調停終了

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(一部、過去の投稿と被る箇所があります)
葬儀の翌日。
この日は、離婚調停の結審でした。
夫との離婚が成立するはずでした。
でも夫はいなくなりました。

午前中の調停であったため、8時半に裁判所に連絡をしました。

電話をして、担当の書記官さんに代わってもらいました。
「もしもし。今日の調停なんですが…」
言い淀んでいると、書記官さんが
「大丈夫ですか?鯛子さん、もしかして体調が悪いとか?」
と心配してくださる声がきこえました。

「あの、実は夫が亡くなったんです」
「ええ⁉︎いつですか⁉︎」
「正確にはよくわからないんですけど、年末のようです」

書記官さんが絶句するのがわかりました。

「あ、自殺じゃないです」

この言葉、この後何十回も言いました。

自殺じゃないんだな。
実父とは違うんだな。
それだけは、子の心の傷が浅く済んでよかった。



気づくと、書記官さんが何か話していました。
「あ、ごめんなさい。何でしょうか?」
「今後のことですが、手続きとして、夫さんが除籍された戸籍謄本を提出して頂いて、調停が終了になります」

そっか、死別なんだ。
離婚じゃなくて、死別で終わるんだ。

葬儀の時には考えがそこまで至っていませんでした。

「どのみち終了なので、急いで手続きしなくていいですよ。郵送でも構いませんよ」
とアドバイスされて終わりました。

そっか。あの調停人さんたちにも、もうお会いできないのか。
最後にお礼言いたかったな。


一応、向こうの弁護士にも伝えておこうと、事務所に電話しました。
弁護士はすでに外出していて(裁判所に向かっていたのでしょう)、なら私から言うこともないわ、裁判所で聞けばいいと思い、何も伝えず切電しました。

今日これからどうしよう、と思いました。
子は学校に行きました。
結局、忌引きは一日も使いませんでした。

子とは、葬儀の夜話をしました。
「どうして泣かなかったの?
まだ現実味がないとか、父ちゃんのこと憎んでるとか?」

すると子が違うと言いました。
「気持ちが強いから」
と言いました。

びっくりしました。
子はどちらかといえば優しい子で、泣き虫ではないのですが、悔し泣きをします。
そんな言葉が出てくると思いませんでした。

子の行動については、担任の先生や顧問の先生も心配してくださいました。
まず普通に学校に来ていることが驚きです、と。
これついては、その後家庭訪問があったので、順を追って書いていきます。

私も現実に戻らないといけませんでした。
シフトがたまたま休みで、今のところ会社にはあまり迷惑をかけていませんでした。

仕事に行こうかな、と一瞬思いましたが。

やることがたくさんあると思い出しました。
食器や荷物も取りに行かないと。

でもまずは役場へ。

戸籍謄本を出さないといけないところがたくさんあります。

取り急ぎ、役場に寄ってから、住宅ローンの借入先の銀行に行くことにしました。

団体信用生命保険の適用を受けるために。

銀行に予約の電話を入れてから、役場に向かいました。

この日を境に、私の出かける先といえば公共機関だけ、の生活が始まりました。

裁判所、年金事務所、役場。
あとは公認会計士さんと弁護士さん。

感情の別れは葬儀で終わりましたが、現実にはまだ夫婦。

夫婦の終わりを迎えるには、険しい道のりが待っていました。

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