ヤンキースの松井秀喜がようやくホームラン20号に到達し、日米通算400本がいよいよ目前に迫ってきた。つい先程、どこぞやのスポーツニュースでこのことに触れていた。


ホームランのような大きな当たりを打つには、当然のことながらパワーが要る。そのパワーを拵えるには、打席と同じ側の腕、つまり松井のような左打者なら「左腕」が重要であるらしい。もちろん足腰などの強さも当然欠かせないだろうが、こと「腕」に限定するならば打席側の腕がパワーの源であるというのだ。


過去に400本塁打を放ったバッターを見ると、王貞治を始めとした左バッターは皆「左投げ・左打ち」、現役奮闘中の清原など右バッターは全て「右投げ・右打ち」。過去の歴史的パワーヒッター達は皆、利き腕側の打席。パワーを伝えるには打席側の腕が重要であるから、理にかなっていると言える。



しかし松井は違う。「右投げ・左打ち」であるからだ。

松井の利き腕は右、そして打席は左。


素人目に単純に考えても、利き腕を素直に生かせるのとそうでないのとでは大きな差があるように思える。本塁打の数字には決して表れることのない、松井の凄さを知った。しかも彼は日米通算というから恐れ入る。


近いうち、"利き腕でない打席で史上初めて400本塁打達成"という新たな肩書きを得るだろう。


彼が大リーグでホームラン王争いをする日が来ることを、改めて願いたい気持ちになった。



右利きの彼が左打者に転向したきっかけは…打ちまくり過ぎる松井少年に左打席というハンデが課せられた出来事だという…。

本人も「右打席のままだったら…」「左利きだったら…」と思う(後ろ向きではなく)ことはあるらしい…。