お母さんの愚痴のひとつに 「うちの子最近は口ごたえばっかりで」 というのがあります。 私はそれを聞くと「良かったね」と喜ぶので、不思議そうな顔をされます。 何故良かったのか。 それは「口ごたえ」や反発をする時期というのは、 自分の頭で考え始めた証拠だからです。 親の言う事を聞く子は、 一見良い子と思われるかもしれませんが、自主性が無いとも言えます。 考えるからこそ疑問が出てきたり、反発もしたくなるのです。 日本の教育にはディスカッションが足りないと感じています。 黙って聞くことが学習であるという昔の教育は、 グローバルな現代社会では通用しない場面が増えています。 ある考えに対して自分なりの見解を持つこと →それを言葉にして、相手に伝わるように発信すること →相手の言い分も理解すること →そして、解決方法と適切な手段を見出すこと。 相手を説得するためにはロジカルに考え、表現力も必要です。 大人は自分自身の経験から、 「あたりまえでしょ」と子どもの意見を 一刀両断してしまうことが多くありますが、 子どもの反発を好機ととらえて、意見に耳を傾けてみてください。 十分に聞いたうえで、「どうしたいのか」 「どうするべきか」を聞いてみましょう。 口ごたえをする時期というのは、 逆にしっかりと納得できたことに対しては実行力を発揮します。 子どもの口ごたえの時期は、親がお口にチャックをする時期でもあるのです。