お久しぶりです。今年もよろしくお願いします。


さてさて・・・


年末は、伊勢神宮、熊野神社、高野山、と、紀伊半島お参りの旅に行ってきた。


いやあ、すごい。信心深いひとでなくても、境内にある、まっすぐ天に伸びた松を見上げると、誰でも敬虔な気持になると思う。びっしり苔むした太い幹に、圧倒的な歴史の流れを感じ、厳粛な気持ちになった。

伊勢神宮といえば、20年に一度、すべての社・装具・衣装を、4年かけて建て直し、取り替える「式年遷宮」が有名だ。2000年以上もの歴史をもつ神宮なのに、いつも新しい。心と技術が、必ず受け継がれてゆく。その事実に、改めて心を動かされた。


ところで、今、新しいギターを調整中だ。


僕は、ParkerFlyを愛用しているのだけれど、高いので2本しか持ってない・・・(T_T) 当然、仕事にライブに、と、ヘビーローテーションだ。カタチあるものはいつか壊れる運命にある。だいたい15-20年が寿命のようだ。


壊れてしまった時に、すぐ次にバトンタッチできるよう、備えておかないといけない。そこで2年前に新しいParker Flyを入手した。


しかーし!、購入しただけでは、ギターの世代交代が済むわけではない。


新しいギターは、購入してから使うまでが、一番手間がかかるのである。納得する音が出るようになるまで、4~5年間、毎日、たっぷり時間をかけて弾いてあげなくてはならない。今、お客さんの前で弾いているギターも、デビューするまでに5年位かかっている。


新米ギターはデビューするまで5年、現役ギターはデビューから引退まで20年。


そう! 式年遷宮と一緒なのだ!クラッカー


ということで、あと2・3年後、僕の新しいギターが世に出ます。






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ちょっと前の話になるけど、9月7日にIFAW「国際動物基金」のイベントに出演させて頂いた。


象牙というと、印鑑しか頭に浮かばなかったが、昔はピアノの鍵盤、三味線の撥、ビリヤードの玉なんかにも使われたいたことがあったらしい。


旧約聖書の時代から「象牙の塔」という言葉があるように、かつては世界中で珍重されていたが、今は、日本と中国に、需要が集中している。


1989年のワシントン条約締結によって、事実上、象牙の貿易は終焉したはずだったが、その後、象の数が増えたことを理由に、1999年に、一定の条件下で輸入が再開された。でも、ルールを守らない密猟者の間で、乱獲が促進してしまったことから、象牙の取引は再び中断された。


ところが、2007年6月、取引が再開されることになった。今度は、中国も競売に参加できるようになったらしい。中国の経済成長と、需要を考えると、象牙の価格は高騰すると思われる。価格の高騰が、密猟を促進させないか、心配だ。


取引される象牙は、自然死した象、人や家屋に危害を加える凶暴な象を殺して採取されたもの限られるというが、それこそ、密猟者に、都合のいい口実を与えてしまうことにならないか、心配だ。


アフリカゾウの個体数はかつて数百万頭を数えたが、現在は50万頭に減ってしまった。そして毎年約2万頭が密猟の被害にあっているという。かつては中国にもいた象が、象牙をとる目的のために殺されてしまい、すでに唐の時代には、中国からいなくなってしまったという。もしかしたら、アフリカから象がいなくなってしまうのも、時間の問題かもしれない。


ヒトは、象との共生を真剣に考えないといけない時期にきている。


密猟は、貧困が原因でもある。金に困ってなきゃ、密猟なんてしないだろう。


有名なアフリカンソングに「マライカ」(スワヒリ語で天使という意味)という曲がある。

「天使」という意味から、日本ではラブソングと思われているが、実際は、金がなくて好きな娘と結婚できない男の哀歌で、貧困をテーマにした歌なんだ。


密猟者の気持ちを想ったとき、マライカの歌詞が頭に浮かんだ。

ケニアの活動家ワミチ氏は、事前に僕と打ち合わせをしたわけでもないのに、僕がマライカを歌ったところ、スピーチで「マライカ」の歌詞に触れ、「貧困」について語ってくれた。僕は英語が得意じゃないから、ワミチ氏との言葉でのコミュニケーションは限られていたけれど、音楽は、言葉以上にメッセージを伝えてくれたみたいだった。

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8月31日

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8月31日のタブーのフェアウェルパーティには、たくさんの方にお越し頂きました。

いろんな想いがありすぎて、まだ文章にできません。

取り急ぎ、お礼申し上げます。

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Elephanight!

テーマ:

IFAW(国際動物福祉基金)主催の、「ゾウと人間の共生」をテーマにしたイベントでライブをします。

その名も、Elephanight!


9月7日(日) 17:00開場 Cafe Liberte (渋谷区神宮前6-16-23 THCビル3F)にて

http://www.ifaw.org/ifaw/general/default.aspx?oid=89520

元ケニア野生生物局長でIFAW国際ゾウ保護プログラム部長のマイケル・ワミチ氏も来日!

アフリカンダンスのワークショップもあり。


何を隠そう、入場無料!のイベントだ。

少しでも多くの人に、ゾウの密猟問題について考えてほしい、そんなIFAWの方々の熱意を感じる。


ワシントン条約事務局に「象牙取引国」として中国以外に唯一、認定されている日本。

ゾウの密猟問題について、是非、みんな考えてほしい。

http://www.ifaw.org/ifaw/general/default.aspx?oid=91701




もう、気づいた人もいると思う。

仕立て屋ストーリーの少年Tとは、そう、タブーのことなんだ。


サックスプレーヤーとなった彼は、コンゴで有名なバンドのメンバーとなり、日本に公演でやってきて、そして、僕と出会った。そういえば、日本でも、彼が作ったユニフォームを着て演奏したこともあったっけ。


これまで語ったように、彼のサックスとの出会いは、奇跡としか言いようがない。僕とアフリカ音楽との出会いも偶然だった。つまり、僕とタブーが出会ったことは、いくつもの偶然と奇跡の産物といえる。



長い旅を経て、大人になった少年Tは、もうすぐ、コンゴの故郷の街に帰る。


ありがとう、タブー。

復活宣言から、またしばらくお休みしちゃって、ごめんなさい。


久ぶりに会った事務所の方から「ブログみてます。更新楽しみにしてます。」と言われ、うれしかったです。がんばって、更新していきます。


今日は、僕の天草での思い出を少し書こうと思う。


高校卒業した後、僕は地元の楽器店に就職した。きっと誰も僕の背広姿なんて想像できないと思う。そんな期待を裏切って申し訳ないが、僕は、バリバリの楽器店員として働いてた。


楽器店でのメインの業務は、その名の通り、楽器を売ることなんだけどさ、まさか、お客さんに「買ってよ!」なんて言ってるだけじゃ、楽器なんて贅沢品が売れるわけはないからね、いろいろ試行錯誤した。


で、結局、僕のセールストークの決まり文句は、これにおちつく。

「そのギターひけたら、君、かっこいいだろうなあー! はっきり言って、モテるよ」・・・だ。

モテる、という言葉にひっかからない、中高生はいない。


店の奥に美しく陳列したギターを、羨望のまなざしで見つめる若者がいたら、しばらく遠くから観察する。

そして、ゆーっくり近づき、「そのギター、かっこいいでしょう。ちょっと鳴らしてみようか。」と声をかける。


セールスマンとしての僕の一番の強みは、音楽を志す若者の気持ちが分かるってことだった。「モテるよトーク」の後に、お客さんが自分の音楽にかける夢を僕に語ってくれたら、それでほとんど商談は成立したも同じことだった。


だって、夢をきいてくれた上に、弾き方のコツやイケてるレコードまで教えてくれて、学園祭でライブができるように校長先生に交渉までしてくれる楽器店の店員なんて、フツー、いないでしょ?


そして、たくさんの友人もできた。

ギターを売ったお客さんの中には、今でも僕を応援してくれているかけがえのない友人がいる。

再開宣言

テーマ:

すっかり、ご無沙汰してました。そろそろ、ブログを再開します。


最近、地方の仕事が多くて、なかなか書けなかったんです。


だから、今度は行った先々での地方の様子を書いて行こうと思います。


板井 巧

「お前なんかコンゴに帰れー!!!!」


・・・と言われたものの、ひとりで帰れるはずもなく、少年Tは途方に暮れていました。

でも、考えてみれば、嘘をつきとおして、ここまで一緒に来れたことの方が、不思議なのです。


困ってため息をついていると、ほかのバンド仲間がやってきました。

「ボス、ちょっとまってくれ、こいつは、俺たちのために素敵な衣装を作ってくれたじゃないか。ここで野放しにするなんて、かわいそうだよ。」


そうだ、そうだ、と、みんなの声は次第に大きくなりました。ボス以外のみんなが、少年Tの味方のようです。


「仕方ないな。みんながそこまで言うなら、しばらく一緒にいてもいいよ。」ボスはしぶしぶ許してくれました。

「あ、ありがとうございます!ぼく、一緒にいれるなら、なんでもします!!」


ともあれ、こうして、バンドのメンバーと旅を続けることができることになりました。

結局、仕立て屋として、まじめに育てられた経験が、彼を困難から救ってくれたわけですね。


旅がしたいばかりに、楽器もできないくせにバンドに入ったわけですが、実際にみんなの演奏をみてみると、Tも音楽に興味がわいてきました。


だから、

「お前、サックスでもやってみないか?」

ボスにそう、言われたときは、嬉しくて飛び上がりそうでした。ボスは、サックス奏者なのですが、時々仕事のためにコンゴに帰らなければならず、ボスのサックスパートが不在になる日があったのです。


「うまくなったら、ステージに上げてやるよ。」

ボスはそういって、ステージのない日や、彼が不在のとき、サックスを貸してくれました。


こうして、Tのミュージシャンとしての歴史が始まりました。


(つづく)




いよいよ、リハーサル当日になってしまいました。ボスは、朝、街でトランペットを仕入れてきてくれましたが、その笑顔をみると、少年Tは余計に気が重くなりました。


ボスは、「とりあえず何か吹いてみろよ」と、嬉しそうにトランペットをTに渡しました。

仕方なくトランペットを口に当て思いっきり吹いてみました。


「*!#$%&DASH!!!!!!!」


楽器は正直なものです。トランペットほど、音を出せるようになるまで時間がかかる金管楽器はないでしょう。


「このトランペット、調子がおかしいな。不良品じゃないか?」

と、Tは、その場を取りつくろおうとしましたが、

「どれ、貸してみな。俺も吹いてみる。」と、バンドのサックス奏者が吹いてみたところ、

音譜音譜音譜」 きれいな音色が出ました。

「トランペットは不良品じゃないようだぞ。」


「ごめん、ごめんよ!僕、ホントはトランペットなんか吹けないんだー!」

少年Tは、これまでのことを、やっとみんなに告白する事態となりました。


ボスは、それはもう、カンカンです。

「クビだ、お前なんか、ひとりでコンゴに帰れー!」


(つづく)