テン
「体操は私にすべてを与えてくれました。
名声も経験も、そして強さも。
生きていくための強さを教えてくれました。
体操そのものが私の人生です。
これまでの人生に後悔はしていません」
1976年、モントリオールオリンピック、3個の金メダル獲得。
1980年、モスクワオリンピック、2個の金メダル獲得。
1961年、ルーマニア生まれの体操選手、ナディア・コマネチ様。
オリンピック委員会が、出るとは予想していなかった、
10点満点を実現したコマネチ選手。
10点としか言いようがない演技に、世界が釘付けになった。
その華々しさの一方で、当時、チャウセスク独裁政権だった、
ルーマニアでのコマネチ選手の苦労は想像を絶するもので、
自殺未遂も図っておられます。
「亡命」=残された家族は死刑、と解っていつつ、
その家族に促されて、亡命を果たしたのが1989年。
直後にルーマニアで革命が起こったので、
御家族は死をまぬがれました。
それからも数々の御苦労をされた方のお言葉が、
冒頭のもの。
選手としての育ての親、ベラ・カローリコーチと。
チャウセスクがルーマニアの少数民族であるハンガリー人を、
嫌ったことなどもあり、1981年、振付師の妻と共に亡命。
現在、アメリカ女子代表のコーディネーター。
このチームが生み出した、まるで引力などないかのように見える、
「白い妖精」ナディア・コマネチ選手の演技。
全身が、正確無比なバネのよう。
完璧な美女「10点満点の女」を探す「テン」という、
映画がありましたが、「テン」としか言えない、気迫の美。
アディダス社が、当時の写真を広告に使っていたのが数年前。
直営店では、巨大写真がパネルにされていて、
どこがどうなったら、こんな動きが可能なのか。
国の外貨獲得のために強制された外遊の多い生活、
トレーニングに時間が割けない為、増加した体重を、
再度、執念で絞り込んでのモスクワオリンピック。
新たな、魅力。
亡命までのご苦労のお話しも色々報道されましたし、
選手としては引退されてらっしゃるので、
その後、どうされてらっしゃるか気になっていたのを、
今回調べたら、1994年、ロサンゼルスオリンピック、
男子体操金メダリストバート・コナー氏と御婚約。
亡命後、初めて帰国されたルーマニアで、あたたかく迎えられ、
1996年4月27日にブカレストでご結婚、その後、
真珠12000個を縫い込んだというウェディングドレスは、
何と、桂由美様デザイン。ちょっと嬉しいな。
日本人デザイナーを選んで下さって。
こちらはおそらく2011年に来日された折の、
桂先生とのショット。相変わらず、美形でらっしゃる。
ビートたけしコーチの元、「120度で」と言われ、
本物ナディア・コマネチ様が「コマネチ」
いいなあ。こういう人、好きだなあ。
おこがましくも、ジャスト同学年の私。
それなりに年齢らしい体型になってらっしゃる、
コマネチ様に、気持ち、親近感。
こんなポーズしたら、ぎっくり腰になりますけどね。
シンプルに、ナチュラルに素敵な大人、コマネチ様。
選手生活以外に、とてつもない人生を背負わされた少女時代、
亡命の苦悩。それら全てを乗りきられた精神力。
尊敬すべき人なのだと改めて認識しました。
いっぱい、いっぱい、お幸せに!!!
お読みくださって、有難うございます。
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