2011年の国家予算が92兆4116億円で決まったようだ。
2010年度が92兆2992億円だったので、1124億円の支出増・・・
国債の増額は10年度並みになんとか抑えたようだが、その裏で「国債償還」に使うべき「埋蔵金」を政策経費として使っている。
年金や医療などの社会保障関係費は毎年1兆円規模の歳出の自然増が見込まれる中で、事業仕分けなどの無駄を省くという政策はうまく回っていない。
最大で1.5兆円の効果しかないといわれる事業仕分けなどは、そもそもその施策自体が意味のない施策である。事業会社が1%のコストダウンを図ろうとすればそう難しいことではない。ただの政治ショーに陥っている。
結論からはっきり申し上げると、
「成長戦略」のない国が、予算を増やしたところでなにも起こらない。
法人税だとか、消費税Upだとか・・・・
多少の経済効果を見せたのはTVの売り上げを172%にあげたエコポイントくらいかもしれない。
しかし、そのエコポイントや住宅減税も単発的な施策であり、継続性がないことから、
成長戦略として優秀だったかといえばそうとも言い切れない。
もう一歩大きな前提に戻って、
国内需要を掘り起こすべきなのか、海外需要を掘り起こすための技術投資をするべきなのか?
そういう大きな戦略さえも見えない。
そもそもこの国をどうしたいのか?
というビジョンがなければ小さな策に溺れるのは目に見えている話である。
「戦略が組織に従う」と「自由度」が減る。というが、現在の日本は完全にこの状態である。
そろそろ、日本の不甲斐なさには本当に呆れてきたというのが正直な話。
『早く国外に出ていかないと無能な官僚と政治家が指導する日本はもうダメかもしれない。』
と真剣に思う。