colorful communications
カラフルコミュニケーションズ
感情保育学研修所代表の野村恵里です。
アンガーログの
フォーマット
昨日は、アンガーマネジメントの「ログ」関連の
テクニックについて紹介してきました。
その中でも、ぜひ試してほしいが「アンガーログ」です。
今日は
そのアンガーログについて事例を使って紹介します。
フォーマットはどんな様式でも構いませんが
例にあるような項目で記録することといいな。。。
と思っておりますので、参考にしてみてください。
記録するタイミングは、できれば、
怒りを感じた瞬間がベストですが
保育現場では難しい時間帯もあると思いますので
忘れないうちに機会を見つけて記録してみてくださいね。
「べきログ」に反映させる場合は
ある程度「アンガーログ」を書き溜めてからの方が
見つけやすいです。
「ここの怒りは、3日前と同じコアビリーフが関係しているな」
など、共通点も見つけやすくなるでしょう。
事例
記録のイメージが湧きやすいよう以前紹介したの事例を使って
フォーマットの記入例を見ていきましょう。
事例は以下のものを使用しますね。
新採用の真実先生は、コミュニケーション力があり
子どもにも保護者にも人気がある。
日々の保育もよく頑張ってはいるが
書類の提出が遅れ気味になる傾向がある。
遅くても月曜日の朝までに、週案を提出するよう伝えているが
先週に引き続き、今週も未提出。
これは注意した方がいいと判断したので
昼休憩時に真実先生に声をかけた。
私
「真実先生、今週の週案が未提出だからすぐに出してもらえる?」
真実先生
「すみません。あと少しでできるんで、夕方には出せます!」
私
「何言ってるの!月曜日の朝までに提出するルールでしょ!」
全く反省してない様子で返事をしたので
つい、大きな声を出してしまった。
でも、大声を出したところで
すぐに提出できない状況は変わらない。
その後、真実先生はばつが悪くなったのか
休憩もとらず部屋にもどり
自分も午後からの時間は気分が滅入ってしまった。
フォーマット記入例
① |
日時 |
令和3年10月4日(月)8:30 |
② |
場所 |
事務室の園長机で |
③ |
出来事 |
月曜日の朝提出の書類を、真実先生が提出していない。 |
④ |
思ったこと・感じたこと |
また、真実先生が出していない。どうして、ルールを守れないんだ! |
⑤ |
自分の言動・行動 |
反省の色が見られないので、つい大きな声で怒ってしまった。 |
⑥ |
自分の欲求 |
ルールを守って、期限までに書類を出してほしい。 |
⑦ |
怒りの温度 |
5 |
すべてが埋められないときでも
①~④・⑦について記録しておけば
「べき(コアビリーフ)」が見つけやすいですよ。
⑦の「怒りの温度」とは、
衝動のコントロールに使えるテクニックとして紹介した
「スケールテクニック」を使い
怒りの温度を数値化しています。
記録用の紙はポケットに入るメモや大学ノート
雑紙を束にしたもの、スマホのメモ機能を使うなど
何でも構いません。
私が所属する日本アンガーマネジメント協会では
「アンガーログ」をつけるための「感情日記」
というアプリを用意していますので
そちらを利用するのもお勧めですよ。
大事なことは
自分が取り組みやすい方法で継続して記録することです。
アンガーログの分析
アンガーログが溜まってきたら、自分で分析してみましょう。
時間帯ごと、場所ごと、相手ごと、出来事ごと
また、怒りの温度ごと、など項目に分けて整理します。
例えば、「時間帯ごと」に仕分けたとき
「給食後のバタバタした時間帯にログをつけていることが多い」
ということに気づくかもしれません。
「場所ごと」に仕分けたとき
「仕事で怒っていることが多いと思ったら、
家庭で怒っている方が多かった」と気づくかもしれません。
「怒りの温度ごと」に仕分けたとき
「家庭ではよく怒っているけど怒りの温度は低い。
仕事では怒る機会は少ないが,怒りの温度はかなり高めだった」
と気づくかもしれません。
さらに、「べきログ」を併用することで
「月・週指導案は提出期限を守るべきだと強く思っているのに
行事記録案に関してはそんなに期限が気にならない」
ことに気づくなど、「べき(コアビリーフ)」の
種類と重要度が明確になるはずです。
新たな自分を知る機会になる
「アンガーログ」は、自分が気づいていなかった
新たな自分の側面を知るきっかけになります。
知っておくことは、事前準備ができるということなので
怒りで失敗する回数を確実に減らすことができるでしょう。
長々とお話してきましたが
ここから、本題の「思考のコントロール」に入っていきます。
怒りを感じる出来事が起こったとしても
衝動のコントロールで落ち着いた心の状態を取り戻す努力をし
自分の心を冷静に保てれば
うまく思考をコントロールできるようになり
怒りの感情に振り回されたり
思考停止状態に陥ったりすることはありません。
アンガーマネジメントは「上手に怒る」ことがゴールです。
平常心であれば、どうやってゴールにたどり着くか
一番効率的な方法を考えることができるのです。
次から、思考のコントロールについて
やっと、(笑)
具体的にお話をしていきますね。
今日はこの辺でおしまいです。
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