Intrepidのブログ

主に、民主主義と再生可能エネルギーについて、投稿します。


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【次期通常国会において、野党がより丁寧で具体的な対案を示す必要性について】

昨年12月14日の総選挙では、与党が多数を維持しました。しかしながら、安全保障政策に関し、十分な国会での議論が行なわれず、国民のみなさんが政策の内容を良く理解出来ない状態での選挙でした。民主主義の観点から言えば、様々な問題点のある選挙でした。したがって、今後、通常国会で、集団的自衛権に関する法案の審議が始まり、国民のみなさんの理解が進むにつれ、与党政権への批判が強まり、急速に政局の流動化・不安定化につながる可能性があると思います。そのため、野党は、国民の協力を求め、よりいっそう丁寧で具体的な対案を提示して行くことが必要となります。

また、今回の総選挙では、与党に不安・不満を感じるが、受け皿となる野党がないとする有権者の方が多かったようです。しかしながら、民主主義の下、政治を主導するのは、政治家ではなく、国民のみなさんです。政党・政治家に対し、国民のみなさんが積極的に提言・批判・助言を加え、自分たちが望むような方向に政党・政治家を導き、また、選挙のあとも、政党・政治家を不断に監視・監督し、仮に政党・政治家が力不足で失敗すれば、これを助け、補正することが大切です。それが翻って、国民一人一人の権利と自由を守ることにつながるからです。国民のみなさんが、どれだけ能動的に政治に参加するか、どれだけ政党・政治家に働きかけるか、が鍵となります。みなさんの働きかけは、必ず効果を生み出します。

以下、各争点ごとに、今後の対立軸・対案を検討させて下さい。

1. 安全保障・憲法

昨年12月14日の総選挙で、与党政権は安定多数の議席を獲得しました。この結果、次期通常国会末に、集団的自衛権に関する法案が提出され、強行採決される可能性があります。昨年7月の集団的自衛権に関する閣議決定が維持され、曖昧な行使要件が維持されます。そして、法整備が整えば、集団的自衛権は、すぐに発動されるでしょう。秘密保護法によって、情報開示も制限されます。また、憲法改正への動きが本格化すると予想されます。

ちなみに、昨年11月4日のアメリカ中間選挙では、共和党が上下両院で多数を占めましたが、これに先立つ9月、CHENEY元副大統領が共和党議員の集会に出席し、共和党内に拡がりつつある孤立主義に釘を刺し、軍事力の強化とイスラム国掃討に言及したそうです。日本に対し自衛隊派遣の要請が来るかも知れません。[1]

また、 先月、急遽、アメリカの国防長官に任命されたASHTON CARTER氏は、BUSH政権当時、北朝鮮のミサイル発射基地に対する先制的・局所的空爆 (A PREEMPTIVE SURGICAL AIR-STRIKE) を進言しました。朝鮮半島有事が起こるかも知れません。[2][3]

アメリカは、ソニーピクチャーズに対するハッキングを北朝鮮によるものと断定し、報復措置を取るとしました。今後、アメリカが、北朝鮮をテロ支援国家として再指定するなど、両国の対立がエスカレートして行く可能性があります。新たに任命されたアメリカ太平洋軍司令官は、北朝鮮を域内の最大の脅威としています。今後、アメリカは、いわゆる"REBALANCE TO ASIA"政策の下、2020年までに、保有する海軍艦艇の60%をアジア・太平洋地域へ集中配備していきます。[4][5][6]

このような状況の下、野党は、現在のように、ただ受動的に与党に反対するというだけでは不十分だと思います。国民にアピールする代替案が必要です。国民のみなさんは、自ら安全保障政策を判断し、決定したいと思っています。そのため、国民のみなさんの声がより安全保障政策に反映されるよう、現行憲法をより民主化するという能動的な対抗軸を立てるべきだと思います。

なお、現行憲法の条文を、9条も含め、全て維持しつつ、情報開示など、新たに民主的な文民統制の規定を加えるという憲法改正試案を作成いたしましたので、ご参照いただけましたら幸いです。今夏、ハーバード大学の教授・講師のみなさんの指導の下、作成した論文の文末資料として添付したものです。下記URLで、ご参照いただけます。

オリジナルの英語版の論文は、こちらでご参照いただけます。

論文の日本語訳は、こちらでご参照いただけます。

集団的自衛権に関しては、これまでイメージ的に、周辺国の軍事力の拡大がしばしば根拠とされていますが、実は、日本自体の防衛は、従来の個別的自衛権でカバーされています。これに対して、集団的自衛権の発動とは、日本本土から離れた海外の様々な地域に自衛隊を派遣して、武力行使することを意味します。周辺国の軍事力拡大に対する恐れが、いつの間にか、日本が海外における武力行使に向かうことに利用されているわけです。この論理のすり替えに多くの日本人のみなさんは気付いていません。海外における武力の行使は、様々なリスクをもたらすだけでなく、甚大な財政負担となって、国家財政を破綻させることは、過去の各国の事例が示す通りです。それでなくても、日本の国家財政は、すでに危機的状況です。不十分・不正確な議論によって、国家安全保障政策を決定することは、必ず将来の大きな禍根につながります。

与党政権は、中東やアフリカで武力を行使することを通じ、日本の周辺諸国を威嚇・牽制したいのかも知れません。あるいは、朝鮮半島有事を想定し、米軍との連携を強化したいのかも知れません。しかし、武力と威嚇に頼る行動は、相手側の報復とエスカレーションを生み、必ず想定外の結果を招くことになるでしょう。日本は、先の大戦で、それを学んだはずです。

現在、与党政権は、周辺諸国との対決姿勢を強めることを安全保障政策の基本としていますが、それが本当に日本および東アジアの平和と安定につながるのか、慎重な吟味が必要です。紛争になった際のリスクとコストがきわめて高いからです。朝鮮半島有事の際は、日本も戦場になる可能性があります。テロを含む相手側の報復が長期に及ぶ可能性があります。通商、資本市場、金融市場などへの悪影響も計り知れません。

国民の多くのみなさんは、与党政権の安全保障政策にともなうリスクとコストを十分に理解していません。また、与党政権の政策は、相手側戦力の過小評価と日本側戦力 (同盟国を含む) の過大評価に基づいている恐れがあります。イメージに基づいて国家安全保障政策の決定を行なうことは、もっとも危険なことです。

野党は、次期通常国会において、集団的自衛権発動にともなうリスクとコスト、および、周辺国との紛争にともなうリスクとコストを、客観的かつ詳細に分析し、国民に伝える責任があります。武力行使は必ず相手側の反撃を招きます。最悪の場合、戦闘員だけでなく、一般市民を含む多数の人命損失、そして、莫大な経済的損失が生じることが予想されます。野党は、通常国会冒頭から、リスクとコストに関する徹底的な議論を開始すべきです。

また、その際、野党は、自衛隊の統合幕僚監部、陸上幕僚監部、海上幕僚監部、航空幕僚監部に対し、国会での証言を求め、集団的自衛権行使にともなうリスク、および、朝鮮半島有事にともなうリスクについて、客観的かつ詳細に、説明をさせるべきです。

リスクの評価については、想定される、物理的損失、人的損失、および、経済的損失が、説明されるべきです。戦闘員の人的損失だけでなく、日本本土への反撃やテロによる、想定される、日本人市民の人的損失についても、説明されるべきです。

各幕僚監部から、集団的自衛権行使および朝鮮半島有事にともなうリスクに関し、詳しい、客観的な説明が行なわれた場合、野党は、これを国民に詳しく伝え、国民に対し、合理的判断を求めることとなります。野党は、軍事よりも、外交による問題解決を主張すべきです。

逆に、もし仮に各幕僚監部が、集団的自衛権行使および朝鮮半島有事にともなうリスクに関し、詳しい、客観的な説明を行なうことが出来なかった場合、集団的自衛権の行使および朝鮮半島有事にともなう自衛隊の派遣・運用は、再検討すべきであるということになると思います。なぜなら、リスクの評価は、軍事行動の基本であり、前提だからです。軍事行動にともなうリスクの評価は、最も基本的な、自衛隊の職務であり責任です。

1月20日、イスラム国による日本人人質・身代金要求という事態が発生しました。今後、日本が、イスラム国に対する軍事行動の後方支援を担うようなことがあれば、日本人および日本国に対し、さらに過激なテロ活動が行なわれる可能性があります。

国際社会のテロに対する戦いに、日本も参加しなくて良いのかという議論もあると思います。しかしながら、イスラム国を含む、中東の紛争は、武力では解決しません。政治解決のみが唯一の解決方法です。

イラクにおいて、多数派のシーア派イスラム教徒が政権を取ったのち、少数派のスンニ派を抑圧したため、スンニ派が武器を調達し、テロや武力で対抗したことが、イスラム国拡大の背景にあると言われています。であるとすれば、少数派の基本的人権を保護し、その政治参加への途を開くことこそが、問題の根本的解決につながるものと思われます。日本は、この分野で貢献すべきです。

なお、海外における武力行使は、国内の様々な権利と自由の制約につながります。中央政府による様々な統制が強まります。野党は、この点についても、国民のみなさんに具体的に伝える必要があります。

ほとんど全ての国際問題は、外交によって解決します。野党は、外交による安全保障の確保を最大限追求すべきです。北朝鮮とは6カ国協議を再開すべきです。中国との関係悪化も、尖閣諸島問題の棚上げ論への回帰など、外交で解決可能です。

2. 外交
現在、中国は、日本との政治的対立が今後も継続することを見越し、すでにヨーロッパとの関係強化に動いているようです。

中国は、新シルクロードの建設を目指し、中国とドイツを結ぶ、北方ルートと南方ルートの鉄道整備を進めています。さらに、中国は、バルカン半島に高速鉄道を建設し、ハンガリーのブタペストから、セルビアのベオグラードを経由し、ギリシャの港湾都市ピレウスまで結ぶ計画です。一方、ドイツは、NATOに属しつつも、中立的立場を取り、ロシア、中国との経済的関係を強めています。ドイツは、中国市場での存在感を拡大しています。[7][8]

東南アジアの国々も、中国と日本を天秤にかけたとき、経済的な結び付きと今後の成長性を考え、中国を選択する可能性があります。

日本は、中国に対し対立的姿勢を続けることで、拡大する中国市場への足がかりを失い、どんどん内向きになって行くのかも知れません。日本は、経済的な基盤を自ら掘り崩しているような気がします。

大切なことは、政治が大局を見て、大きな決断をすることだと思います。2、3年先のことを考えるのでなく、20年先、50年先の世界を見透すことが必要だと思います。東シナ海だけを見るのでなく、世界全体を見る必要があります。

20年先、50年先には、中国とアメリカがスーパーパワーとなっていることが予想されます。同時に、情報化の進展と分散型エネルギーの普及を通じ、各国中央政府の権力が弱まり、地方政府の力が強まっていることが予想されます。日本の高齢社会化・人口減少も一層進んでいるでしょう。

そのような状況を前提とした場合、日本の外交方針は、その時その時で、中国寄りになったり、アメリカ寄りになったりするのではなく、「米中が21世紀の建設的・協力的な二国間関係を形成・維持するにあたり、これを一貫して側面から支援する」ということに重点を置くべきだと思います。

これを実現するためには、アメリカの国益、中国の国益を、細部に至るまで、正確に理解する必要があります。そして、その理解に基づき、日本から、双方の国益が充たされる建設的な提案を行ない、日本の出来る範囲でひとつひとつ着実に実行して行くことが必要だと思います。

日本が行なう提案の中には、北朝鮮の国際社会への参加や朝鮮半島の統一、アジアの安全保障実現へ向けての米中の軍事的・外交的協力、北東アジア非核兵器地帯の実現、地球温暖化対策における技術的支援、再生可能エネルギー普及へ向けてのAPECや発展途上国における米中日の協力推進、よりオープンで民主主義的な統治の実現、等々が含まれると思います。

逆に、今後、中国とアメリカの外交的・軍事的対立が激しくなるようなことがあれば、日本は、その対立の最前線に立たされることとなります。その場合、日本は、外交・内政の舵取りがきわめて困難になることが予想されます。

3. エネルギー政策
野党は、これまで通り、脱原発を主張すべきだと思います。また、石油・天然ガスは、価格の振れが非常に激しいです。シェールオイル・シェールガスの供給過剰により、現在、一時的に価格は低迷していますが、多数の業者が淘汰されたのち、価格高騰の時代が来ることが予想されます。また、中東のイスラム国をめぐる紛争が拡大し、それが原油価格に影響を与える可能性があります。

このような状況の下、野党は、再生可能エネルギーの普及を加速させるため、再生可能エネルギー法を改正し、電力会社に、再生可能エネルギー電力の優先的買い入れ、および、電力系統の拡充を義務付けるべきだと思います。先に九州電力等が実施した、再生可能エネルギープロジェクトに対する系統接続保留は、逆にスマートグリッドを実用化する、ビジネスチャンスだと思います。各電機メーカーが、スマートグリッド技術を蓄積することで、発展途上国へのインフラ輸出にもつながります。そして、再生可能エネルギーの普及は、中東からのエネルギー輸入依存度を低下させ、日本のエネルギー安全保障にも資することとなります。

各県・各市町村は、再生可能エネルギーの普及に前向きです。地方の景気浮揚・雇用拡大につながるからです。原発再稼働を進める与党政権に対抗するため、野党は地方政府と協力すべきです。野党が再生可能エネルギー普及促進を主張することは、地方政府・地方議会との連携を強め、4月の統一地方選挙を有利に戦うことにもつながります。[9][10]

4. 沖縄基地問題
昨年11月16日に実施された沖縄県知事選挙では、普天間基地の辺野古移設反対を公約とする翁長雄志氏が勝利し、沖縄県民のみなさんの意思が明確となりました。また、昨年12月14日の総選挙では、沖縄の全ての選挙区で非与党系の候補者が当選しました。与党政権は、前沖縄県知事の行なった埋め立て承認を根拠に、辺野古移設を強行する姿勢ですが、仮に強制代執行に及べば、沖縄県民のさらに強硬な反対を呼び、工事の行き詰まりや他の在沖縄米軍基地の運用にも支障が出る事態となるでしょう。

県民のみなさんの理解がなければ、基地の安定的な運用は不可能です。沖縄県知事選挙および総選挙の結果を踏まえた、普天間代替案の再検討が必要だと思います。

また、軍事的観点から言っても、在沖縄基地は、巡航ミサイルによる攻撃に対し脆弱です。安全保障環境は急速に変化しています。紛争時に本当に辺野古基地が機能するのか、再検討が必要です。

今後、沖縄基地問題が深刻化・過激化し、仮に負傷者が相次ぐような事態になれば、与党政権の存立自体に関わることになると思います。

5. 消費税増税
5%から8%への消費税増税が景気に与えた影響は深刻でした。10%への消費税増税の決定の前に、徹底した行政改革および議員定数削減を実施すべきだと思います。


参照資料:
(1) "Cheney Urges House G.O.P. to Abandon Isolationism", September 9th 2014, The New York Times

(2) "Current Top Pentagon Official Urged Bombing North Korea…When He Was on the Sidelines" by Mark Thompson, Time, April 3rd 2013

(3) "The Case for a Preemptive Strike on North Korea's Missiles" by Ashton B. Carter and William J. Perry, Time, July 8th 2006

(4) "Obama: U.S. Reviewing Whether To Put North Korea Back On Terrorism Sponsor List" by Josh Lederman, December 21st 2014, Huffington Post

(5) "North Korea Is Asia’s Biggest Security Threat, U.S. Admiral Says" by David Tweed, December 3rd 2014, Bloomberg News

(6) "Statesmen's Forum: The Honorable Ashton B. Carter, Deputy Secretary of Defense", April 8th 2013, Center for Strategic & International Studies

(7) "Balkan railway part of Chinese 'express lane' to Europe" by Aleksandar Vasovic and Ivana Sekularac, December 17th 2014, Reuters

(8) "Leaving the West Behind - Germany Looks East" by Hans Kundnani
, Foreign Affairs January/February 2015 Issue

(9)「関東地方知事会、再生エネ普及で要望へ インフラ整備など」日本経済新聞、2014年10月23日

(10)「『空押さえ』解消を 県が再生エネ買い取り中断で緊急提言へ」福島民報、2014年10月28日


註記: 上記の見解は、私個人のものであり、いかなる団体あるいは政党の見解をも反映するものではありません。

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Allow me to introduce to you my favorite music.

It is Salut d'Amour composed by Edward Elger.

The music is available here.

Thank you.


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今回は、お気に入りの曲をご紹介させて下さい。

Edward Elgarが作曲した、Salut d'Amourです。

楽譜とともに、お楽しみいただけます。

こちらから、ご視聴いただけます。
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The current Japanese government of LDP has adopted collective self-defense violating the text of the Japanese Constitution, and is now preparing legislations that would ensure implementing collective self-defense and sending the Japanese Self Defense Forces overseas.

However, during the discussions on collective self-defense in the Japanese Parliament, the government didn't disclose any information regarding risks involved in adopting collective self-defense.

Also, opposition parties have not yet been successful in presenting risks involved in adopting collective self-defense and conducting military operations.

Only a discussion about superficial image and legislations is being made, without substance in it. I have to say that this is a very much critical and perilous situation for Japan's national security.

Samuel Huntington, an American political scientist, advised in his classic book on civil military relations "The Soldier and the State" that, before the Second World War, the US Navy had made a very objective, thorough, and accurate assessment of risks involved in a potential conflict with Japan, and thus he called them professional soldiers.[1]

Huntington also advised that it was politicians who facilitate and initiate military conflicts, not military personnel. It is military personnel who go to battle fields and conduct real combat operations. It is them who will be inflicted casualties.

In democracies, it is a job of military leaders to provide military advice to the elected leaders regarding military options, strategies, tactics, and risks involved, and carry out the decisions that the elected leaders make.

Therefore, in order to answer questions from legislators, testimonies by military officers such as a chairman of joint chiefs of staff and a commander of unified combatant command are conducted regularly and ordinarily at legislative committees in the US Congress.

Under these circumstances, I think that opposition parties of Japan should call for military officers of Joint Staff Office, Ground Staff Office, Maritime Staff Office, and Air Staff Office of the Japanese Self Defense Forces to attend hearings in the Japanese Parliament and make an objective and detailed testimony on risks involved in implementing collective self-defense as well as risks involved in contingencies in Korean Peninsula.

During the coming session of the Japanese Parliament, oposition parties should ask questions to military officers of each office as to what operations would be probable under collective self-defense and what kind of risks would be involved in those operations.

Also, opposition parties should ask questions as to what operations would be probable for the Japanese Self Defense Forces in contingencies in Korean Peninsula and what kind of risks would be involved in those operations.

The assessment of risks should include objective assessment of physical damages, human casualties, and economic damages.

The assessment of risks should include not only risks to the military but risks to Japanese citizens such as casualties due to a counter-attack against Japanese mainland and terrorism.

If the Japanese Self Defense Forces provide objective and detailed assessment of risks involved in collective self-defense and contingencies in Korean Peninsula, opposition parties should inform them to the Japanese people in detail and ask them to make reasonable decisions on national security policy. They should ask the Japanese people to demand diplomacy rather than military operations.

On the other hand, if the Japanese Self Defense Forces fail to provide objective and detailed assessment of risks involved in collective self-defense and contingencies in Korean Peninsula, they are not qualified to conduct operations under collective self-defense or in contingencies in Korean Peninsula because we cannot send and deploy military forces that cannot even make assessment of risks involved in operations. Assessment of risks involved is the ABCs and a prerequisite of military operations. Assessment of risks involved in potential military operatios is the most fundamental expertise and responsibility of the military.

Actually, the Japanese Imperial military forces had a rather unsuccessful history of assessment of risks involved in military operations. [2] The Japanese Imperial military forces had a tradition and tendency of concentrating on an offensive aspect of operations, ignoring or underestimating risks involved. Huntington called such an attitude as a Samurai tradition, and criticized it as non-professional.

The Japanese people should be vigilant on risks involved in potential military operations. The Japanese people should make a new democratic tradition in which they are very keen on overseeing risks involved in potential military operations because, in democracies, it is the people who have sovereign power over legislator and government.

Without assessment of risks, there will be no reasonable decision. The people's reasonable decision would dictate solving confrontation through diplomacy rather than military operations.

Thank you.


Reference:
(1) The Soldier and the State: The Theory and Politics of Civil-Military Relations, Samuel P. Huntington, 1957, Belknap Press

(2) Midway: The Battle that Doomed Japan : the Japanese Navy's Story, Mitsuo Fuchida and Masatake Okumiya, 1955, Naval Institute Press



【集団的自衛権行使にともなうリスクの客観的評価について】

日本の与党政権は、憲法の文言に反して、集団的自衛権の行使を容認し、現在、集団的自衛権に関する法制の準備をしています。

しかしながら、集団的自衛権に関する国会での議論において、政府は、集団的自衛権行使にともなうリスクについて、全く説明しませんでした。

また、野党も、これまでのところ、集団的自衛権行使にともなうリスクに関して、国民に具体的に提示することが出来ていません。

単に表面的なイメージと制度に関する議論だけが行なわれ、肝心の実体に関する議論が行なわれていません。日本の安全保障にとって、きわめて危機的かつ危険な状況と言わなければならないと思います。

アメリカの政治学者、サミュエル・ハンチントンは、政軍関係に関する古典的名著「THE SOLDIER AND THE STATE」の中で、第二次世界大戦前、アメリカの海軍は、日本との戦争が起こった際に想定されるリスクを、客観的かつ正確に評価していたとし、彼らをPROFESSIONAL SOLDIERと呼んでいます。[1]

ハンチントンは、紛争を生み出し、開始するのは、軍ではなく、政治家であると言っています。軍人は、実際に戦場へ行き、戦闘を行なうからです。戦闘で死傷するのは軍人です。

民主主義の下、軍人は、選挙で選ばれた政治家(文民)に対し、取りうる軍事的オプションや戦略、戦術、想定されるリスクなど、軍事に関するアドバイスを行ないます。そして、軍人は、政治家が行なった決定を遂行します。

例えば、米国議会の委員会では、統合参謀本部議長や統合軍司令官などの軍構成員が、議員の質問に答え、軍事的オプションや戦略、戦術、リスクについて、証言を行ないます。

このため、私は、日本においても、自衛隊の統合幕僚監部、陸上幕僚監部、海上幕僚監部、航空幕僚監部に対し、国会での証言を求め、集団的自衛権行使にともなうリスク、および、朝鮮半島有事にともなうリスクについて、客観的かつ詳細に、説明をさせるべきだと思っています。

野党は、時期通常国会において、各幕僚監部に対し、仮に集団的自衛権が行使される場合、どのような作戦行動が考えられるのか、また、その作戦行動がどのようなリスクをともなうのか、質問すべきだと思います。

また、野党は、各幕僚監部に対し、仮に朝鮮半島有事が発生した場合、どのような作戦行動が考えられるのか、また、その作戦行動がどのようなリスクをともなうのか、質問すべきだと思います。

リスクの評価については、想定される、物理的損失、人的損失、および、経済的損失が、説明されるべきです。

また、戦闘員の人的損失だけでなく、日本本土への反撃やテロによる、想定される、日本人市民の人的損失についても、説明されるべきです。

そして、各幕僚監部から、集団的自衛権行使および朝鮮半島有事にともなうリスクに関し、詳しい、客観的な説明が行なわれた場合、野党は、これを国民に詳しく伝え、国民に対し、合理的判断を求めることとなります。野党は、軍事よりも、外交による問題解決を主張すべきです。

逆に、もし仮に各幕僚監部が、集団的自衛権行使および朝鮮半島有事にともなうリスクに関し、詳しい、客観的な説明を行なうことが出来なかった場合、集団的自衛権の行使および朝鮮半島有事にともなう自衛隊の派遣・運用は、再検討すべきであるということになると思います。なぜなら、リスクの評価は、軍事行動の基本であり、前提だからです。軍事行動にともなうリスクの評価は、最も基本的な、自衛隊の職務であり責任です。

ちなみに、日本の旧軍は、歴史的に、作戦行動にともなうリスクの評価が十分ではありませんでした。[2] 日本の旧軍は、伝統的に、作戦行動の攻撃的側面に専念し、リスクを過小評価する傾向がありました。ハンチントンは、この傾向を、「SAMURAI TRADITION」と呼び、NON-PROFESSIONALであると批判しています。

日本国民のみなさんは、想定される軍事行動にともなうリスクについて、敏感になり、これを、きわめて厳格に監視・監督する習慣をつけるべきだと思います。民主主義の下において、議員や政府に対し、主権(政治に関する最終的決定権限)を有するのは国民だからです。

リスクの評価がなければ、合理的判断は不可能です。国民の合理的判断は、軍事ではなく、外交による対立の解決を求めるはずです。


参照資料:
(1) The Soldier and the State: The Theory and Politics of Civil-Military Relations, Samuel P. Huntington, 1957, Belknap Press

(2) Midway: The Battle that Doomed Japan : the Japanese Navy's Story, Mitsuo Fuchida and Masatake Okumiya, 1955, Naval Institute Press

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