第154回 「信頼の歴史が利益をつくる」
テーマ:コラム 私が、これまで多くの企業と接した中で、利益を安定して確保する企業の共通項として確信していることは「信頼の歴史が利益をつくる」ということです。
当たり前のことですが、利益を出すには、顧客の満足無くしてありえません。
現在の様な、環境が激変している時代の中で、安定して利益を出し続ける企業は、「時代を洞察し変化し、顧客を創造してゆく企業」です。
上記に対応する企業の歴史の上に、信頼が構築され、利益が生まれます。
今のビジネスモデルや商品を守るだけでなく、新しい事業を立ち上げイノベーションしなければ、必ず企業は立ち行かなくなり、やがて淘汰されてしまいます。
しかし、こういった企業の風土は、一朝一夕に育つものではありません。
「イノベーションしてゆく為に、新規事業を育てることに多くの企業がトライしているが、なかなか育たない。どうすれば育つのか?」との相談が増えてきました。
その答えは、一言で云うと「起業家を育てる」ことです。
起業家が「育つ」会社に共通する図式は、「全員で応援し、称賛する」風土や環境があり、新規事業の機会の受け皿や、メンターが存在する組織文化があることです。そして、それらの一連が仕組み化され、TOPが強い意志を持って新規事業を育て、責任を取る覚悟をしていることです。
「経営マネージメント」と「起業」は、違った世界です。このことを経営陣は、理解しなければなりません。
経営者の役割は、創業を判断する際、起業家を肯定し、支援・助言するスタンスでいることです。(経営が軌道に乗り成長している経営者は、自己を否定しなければならないと言っています。それは、事業が確立しているからです。)
また、起業家の役割は、自己を知り自分を肯定し、会社のルーツや経営資源を確認し、時代を洞察し、未来の自社の姿をイメージし、方向を定め、企業とシンクロさていくことです。そして、変えてはいけないDNAや理念と、変化に対応する構想とアイディアを、事業計画に落とし込む英知を集めることです。
また、自社は「何屋か」の定義を、経営陣と起業家と、支援する社内インキュベーターとが、共に定めることが肝要です。
新しい事業とは、「既に起こっている事実で、これからの時代に影響力をもつ事になる変化だが、まだ一般には認識されていない変化を知ること」と捉え、自社の事業ドメインの中でシナリオを描き、独自の競争力によって、その市場でのオンリーワンでナンバーワンを目指していくことにあります。
起業家が育つ枠組みは、以下の様な図式です。
企業内新規事業は、経営資源を活かすことが、セブン銀行の様に競争優位に繋がります。
そして、逃げない起業家に任せ、経営との整合性をとりながら、人事やメンターを絡め、マーケットに答えを求め、新規事業を支援する外部のインキュベーターが必要です。
また、すべて自前主義ではなく、他の企業とアライアンスを組むことが、今の時代は大切です。
「利益を出す新規事業を創る」ことは、簡単ではありません。しかし、上記の様な枠組から起業家が育ち、事業が創生され、顧客の信頼の上にゴーイングコンサーンの利益が創出されるのだと私は思っています。
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