ミノタウロス
テーマ:小説・国内- ミノタウロス/佐藤 亜紀
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「ミノタウロス」
佐藤亜紀・著
講談社・出版
『破壊、革命、陵辱の大地を青年疾走する』
佐藤亜紀さんは、「バルタザールの遍歴」で、、、という話は、もう繰り返しません。
兎に角、その登場は、凄かったと理解してください。
佐藤亜紀さんは日本ファンタジーノベル大賞でデビュー、作家としてというより
唯我独尊で最強のエッセイスト、孤高で毒舌の最強の書評家としても知られていて
もう兎に角、そこら辺中と喧嘩しています。
(作家としてタブーであるはずの版元とも戦い、某ネット掲示版でも戦っています)。
その佐藤亜紀さんの最新作でもあり問題作。
ちなみに、本の雑誌の年間ランキングで1位でした。
一応ウクライナの地主階級である一家の次男坊であるヴァシリという青年が主人公。
彼が巻き込まれた、ロシア革命という乱世、戦争状態、内戦状態、無法状態を描きます。
プロットはこれだけです。
説明しようと思えば、もっといろいろ説明できるのですが、あえてこの辺にしときます。
革命サイドからすれば、攻撃いや糾弾されるべき地主階級といっても
ヴァシリの親父の代で強引にいや、適当に地主になりあがった一家でして
この辺も、ヴァシリのどこか主体性のなさに繋がっていきます。
典型的な、巻き込まれ型の小説です。
革命という本来、理想としては、美辞麗句、美しい言葉をかかげることも出来るものの
真の姿は、戦い、内戦です。赤軍、白軍、外国の軍隊の乱入をまねき、
そこに見出されるのは、暴力と力だけが支配する無法地帯です。
それをこの今一主体性のないヴァシリが陵辱されるままにされ、
かつ自分のアイデンティティを見出し、どう生きたか?
人間という存在が、どこまで卑劣でそれこそ、ケダモノに成り果てることが出来るか、
文学で小説で表現した感じです。
表題のミノタウロスというのも、欲望のままに生きる獣と人の間、半獣人と
してもってきたものだと思います。
もう一つの意味として、後半、彼ら馬車に当時としては最新式の機関銃をつけて
大地を疾走するのですが、 その4輪の馬車に乗った状態がミノタウロスに似ているという意味
もあると思います。
これだけ複雑な時代状況を捉え、かつ構成し、小説として描ききるのは、
見事なのですが、(この辺が評価されて年間ベストテン1位だと)
相変わらず、判り難い。何回ちょっと戻って読み返したか、、。
「天使」の時は、意図的に主観の描写に徹しているから読み難いんだと
判ったけど、
今回は、ちょっと謎。きちっと書いてあるのに、判りにくい、、。
まぁ、一般的には、非常に文学度が高く、小説読解リテラシーの高い著者が
自分のレベルに合わせて、書き綴り、判らない人は、判らなくって、けっこうよおほほほ、、。
と書くからだとい言われていますが、
(この辺が、けんかになる一つの原因でもありまして、
本書はそうでもないんですが、著者の文学性(小難しい、理解し難さ)
を排した、いや、理解しない人は
そのわかりやすいところだけ、取り上げ、ラ・ノベだと言い
私を判らない奴は、小説がわからない奴だ著者が言い
概ね、喧嘩になっております)
ラノベチックなところが殆どない、
本書を読む限りどうなんでしょうね、、。
つなさんところのブログからのTBが不調なので
link貼ります。
つなさんによる「ミノタウロス」の記事





1 ■佐藤亜紀さん
indi-bookさん、こんばんは。
またしても、トラバがダメっぽいので、URL欄に記事アドレスを入れました。
(前回は、御配慮いただき、ありがとうございました~)
佐藤さんの毒舌エッセイ(日記?)は、webでちょこっと読みましたが、そのパワーに圧倒されてしまいました。
「ミノタウロス」も好きだったんだけど、やっぱりちょっとわかり辛いですよねえ・・・。
きちんと味わえない自分が悔しい!、とか思いつつ。
他にも読んでみたいなぁと思いつつ、このよみ辛さが印象に残って、読めてないんですよね。