2008年06月05日

きつねのはなし

テーマ:小説・国内
きつねのはなし/森見 登美彦
¥1,470
Amazon.co.jp

「きつねのはなし」
森見登美彦・著
新潮社・出版


『森見ワールドとしては、ちと怖い』


 森見登美彦さんが、登場した最初の頃は、
「この人、「太陽の塔」でファンタジーノベル大賞受賞でデビューなんだよ」
と周囲に風潮していた私ですが、
 人気作家の道をいとも簡単に歩み出し、TRにも出演していたし、ダヴィンチの作家ランキングでも1位でした。
もうファンタジノベル云々とちょっと変な紹介していた私より
回りの皆さんのほうが、詳しいという状況になってしまいました。


 で本書ですが、
短編4編を収録した連作集です。
すべて、京都の一乗寺にある古道具屋、「芳蓮堂」が関係してきます。
 森見登美彦は、万城目学ともに京都妄想小説というジャンルを作っちゃったわけですが、
本書は妄想というよりは、ちょっと怖い感じ。
エンタメとして、ユーモアを加味せずに、ちょっと違う世界観を出そうとしています。
村上春樹の「東京奇譚集」ならぬ、京都奇譚集といった風合いでしょうか。
"あやしげなこと"が、おこるのですが、"あやしげなこと"はそのままにして
森見のこの雰囲気を味わって欲しいのですよ、、むふふふ、という思惑のまま、
すべてのお話しは、終わってしまいます。
 この辺、話題の新書、「日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか」に関係してくるかも、、。


 京都の路地を一本入ると、そこにはちょっと不思議な世界があるかもしれない?という
妄想系森見ワールドの大原則はそのままですが、エンタメとしてユーモアを取り入れていた
いや、そこに着地させていた「太陽の塔」とは、読後感は、全然違います。
「太陽の塔」からきた読者はちょっと吃驚するかもしれません。

コメント

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1 ■森見登美彦

私も「太陽の塔」で森見ワールドを知りましたが、
この「きつねのはなし」も、けったいそうですね。

2 ■無題

着地点が定められないまま、あやかしいままで終わるそれぞれの物語は、背筋がうっすら寒くなるようで、こういった森見ワールドも他にも読んでみたいですね。

3 ■日本ファンタジー大賞

いい作家が多そうですね。どんな作風だか知らないのに沢村凛という作家の単行本を買ってしまいました。
この本は・・、コメントが出来ません。最初の話は良かったと思います。

ただ、今では好きな作家です。

4 ■honyomiさんへ

わりと"あやしげな"話でした。
ちょっと怖い感じで、太陽の塔とは大分違いました。

5 ■しゃおさんへ

ハイ、不思議なことは、そのままにして
話は終わってしまいます。
太陽の塔とは、ある意味全然違う作風です。

6 ■jettさんへ

日本ファンタジ-ノベル大賞は、
本来の目的はタイトルとは
180度違い、所謂ノンジャンルの小説を
だしています。(時々、ファンタジーど真ん中の作品もありますが)
佐藤亜紀のバルタザールの遍歴や、
酒見の後宮小説が出たときは、ほんと凄い賞だと
思いましたが、
最近は全然フォローできていません。

7 ■無題

こんばんは。
私はこの作品から森見さんに入ったので、「夜は短し~」や「太陽の塔」などの作品を読んでちょっとビックリしました。どちらも京都という場所を活かした内容ですよね~。ますます京都に惹かれてしまいます。

8 ■エビノートさんへ

私も、エビノートさんと同じ、吃驚した派です。
しかし、まぁ上手く京都を利用していますね(笑)。

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