すべては死にゆく
テーマ:海外ミステリ
- ローレンス ブロック, Lawrence Block, 田口 俊樹
- すべては死にゆく
「すべては死にゆく」
ローレンス・ブロック・著
二見書房・出版
『マット・スカダー・シリーズ最新作、殺人鬼VS探偵』
私、あんまりハードボイルドについては、熱心な読者でなくて、
この有名シリーズ、マット・スカダー物もきっちりフォローしておりません。
でも、最新作だとかで、二見書房もハードカバーのでの出版と力の入れ様で
読んでみました。
著者とともに、年を重ねたマット・スカダーも
御年、60いくつで、のんびりと(!?)AA(反アルコール活動)に通っています。
そこで、知り合った、女性の彼氏の素行調査を依頼されます。
一方で、殺人鬼がスカダーの妻、エレインの店でナイフを購入。
殺人鬼がひたひたとスカダー夫妻に迫ってくるのですが、、、、、。
ハードボイルドならでは、短い現在形を多用した研ぎ澄まされた一人称の文体に付け加え、
殺人鬼の描写は、三人称で書かれています。
<今回は、ちょっとネタばれです>
これ、前作「死への祈り」の完全なる続篇でして、
前作読んでいない、私は、ちょっと戸惑いましたが、
前作は、この殺人鬼が逃げるところで唐突に終わっていたそうな、、、。
この殺人鬼、(名前は、最後まで曖昧に表現されています)
本当に悪い奴で、この人物造形に戦慄させられます。
(自分の身代わりに罪をきせた奴が、刑を執行されるのを、
見に行くぐらいですから)
この強烈な殺人鬼のパートに引っ張られ、
スカダーの活躍がちょっとぼやけてしまった感じで、
スカダーも著者のR・ブロックとともに歳とちゃったなぁ、と思っていました。
R・ブロックも半分引退の身だとかで、
ただ、スカダー共々、のんびり執筆活動をしているみたいで、
その、のんびり歳をとることを楽しんでいる雰囲気は、充分味わえます。
これから、本書を読まれる方は、前作「死への祈り」を読まれることをオススメします。




