子どもが教えてくれた、大切なこと 1の続きです。
******
実はまこちゃんの髪の毛を引っ張ってはいなかったあーちゃん。
あーちゃんが実際にまこちゃんにしていたこと・・・
それは
ただまこちゃんの髪の毛を掴んでいただけだったのです。
何故まこちゃんの髪の毛が引き抜かれていたかというと
髪の毛を掴まれて、びっくりしたまこちゃんが、慌てて逃げようとして髪を掴まれたまま、自分の頭をグイッと引っ張ったからでした。
この事実
もし私があーちゃんを「困らせる子」として見ていたら
間違いなくこの瞬間を目撃しても、「また引っ張ろうとしている!」と思い込んで、見抜けなかった場面でした。
でもただ髪の毛を掴んでいるだけということが分かったので
「あーちゃんはまこちゃんを傷つけたいわけじゃない。気づいてほしかっただけなんだ」
そう確信することができました。
そこでまこちゃんにこう伝えました。
「まこちゃん、今度あーちゃんに髪の毛を掴まれたら、絶対に動いたらいけないよ。そのままじっとしていれば絶対痛くないから。でね、すぐに先生のことを呼んで。そしたらすぐに先生はまこちゃんのところに駆けつけるからね」と。
まこちゃんは、大きくうなずいてくれました。
そしてその日はすぐにやってきました。
「せんせー・・・かえみせんせー・・・」
まこちゃんの声。
声のするほうを見ると、あーちゃんに髪を掴まれ、首を傾げたままのまこちゃんがいたのです。
「まこちゃんよくやった!」
私は、慌てて二人のところに飛んでいき、すぐにあーちゃんの固く握りしめられた手を開かせました。
「あーちゃん、まこちゃんに気づいてほしいときはね、髪の毛を掴むんじゃなくって、お手てをパーにして、イイ子イイ子って撫でてあげるんだよ。そうすると、まこちゃんも嬉しいからね」
私はそう言いながら、あーちゃんの手を取って、一緒にまこちゃんの頭を撫でました。
まこちゃんもそのやり取りをじっと聞いていました。
それから数日間、そのやり取りを何回か繰り返したところ、ある変化が見られました。
実は最初に変化の兆しを見せたのは、あーちゃんではなくまこちゃんのほうでした。
それまであーちゃんが通りかかるだけで、怯えて泣いていたまこちゃんが、あーちゃんの顔を見ながら「あーちゃんって可愛いね♡」とにこにこするようになったのです。
そればかりか、あーちゃんのために椅子を運んであげたりするなど、お手伝いをするようになりました。
あーちゃんは相変わらず無表情・無口を貫いていたけれど、まこちゃんはお構いなし。
気が付けば、あーちゃんがまこちゃんの髪の毛を掴むことはほとんどなくなっていました。
そんなある日
隣のクラスの先生が、突然「かえみ先生!見て!」とベランダを指さしたのです。
そこにいたのは、あーちゃんとまこちゃんでした。
あーちゃんは、まこちゃんに膝枕をしてもらっていました。
まこちゃんは、そんなあーちゃんがかわいくて仕方ないようで、にこにこしながら、あーちゃんの頭を撫でていたのです。
以来、二人はいつも一緒。
あーちゃんは初めて保育園で友達ができたのです。
*****
「目の前の人をどんな人として見るか」
私が子どもたちから教えてもらった、大切なことです。
あーちゃんとまこちゃんの他にも
沢山の子どもたちが教えてくれました。
これって、人間関係のことももちろんそうだけど
要は「自分はどんな世界を選びたいか」ということだと思うのです。
満ち足りた世界を見るのか、不足だらけの世界を見るのか
違いを認め合う世界を見るのか、優劣を競う世界を見るのか
全ては「決める」ことから始まる。
「決める」って、状況がどうであれ、周りがどうであれ
自分がそう在ると決めること。
本当にシンプルなことだと思うのです。
6月24日(土)東京対面セッション2枠あります。詳しくはこちら!↓
【~6月27日個人セッションハート・オブ・ライフ特別フェア】
対面セッション60分44,000円のところ、この時期は半額の22,000円でご提供します。
対面(東京or長野)とスカイプの2パターンがあります。
セッション日は、こちらのフォームで確認してくださいね。
■-□-■-□-■-□-■-□-■-□-■-□-■-□-■-□-■-□-■-□-■
河野嘉恵メルマガ ~あなたがあなたでいる限り世界は自由で思いのまま~の購読申し込みはこちら
※携帯のメルアドだと配信できないため、お手数ですがPCメールアドレスか、フリーメールアドレスでのご登録をお願いします。
■-□-■-□-■-□-■-□-■-□-■-□-■-□-■-□-■-□-■-□-■