2017年05月13日(土)

Thu 170420 ミュンヘンの記憶/長靴は残った/延々と〆(モロッコ探険記45 最終回)

テーマ:ブログ
 こんなふうにして、モロッコ2週間、マラケシュ14泊の長い長い旅は終わりに至ったのである。最後に美味しいミュンヘンがデザートにくっついて、メニューはマコトに豪華になった。

 ただし「楽しかったな」「楽しかったな」「ホントに楽しかったな」と呟きながら帰る旅は、その後遺症があまりにもキツい。楽しかった日々が長ければ長いほど、旅が終わったショックの大きさは、まさに銀河系並みと言っていいぐらいになる。

 だからこの日のワタクシも、茫然として何も手につかず、唖然として酒のグラスを取り落とすほどである。普通ならそのショック症状は東京に帰還して初めて発症するのであるが、このごろはどうしたものか、旅の最終日のデザートを満喫している段階で現れるようになった。

 冬のヨーロッパの日暮れは早い。緯度の高いロンドンなんかだと、午後3時にはもう完全に夕暮れだ。ミュンヘンは意外に南に位置しているから、ブリュッセルやハンブルグほど日没は早くないが、午後4時の街はマコトに侘しい雰囲気になる。

 商店街も「そろそろ店じまい」の空気が漂う。「みんなでビールでも飲みにいくか」「今日はソーセージをモリモリいくかな」と、店のヒトビトもとっくにイソイソ、そっちのほうで張り切り始めている。

 この時間帯、1月20日のワタクシは、やっと「ハクセンバイアー」のランチを終えた頃であった。黒ビールをジョッキ2杯。フランケンワインを1本。お肉をほどほどにとどめたぶん、液体がお腹の中でチャポチャポ音を立てて揺れ動く。最高の時間帯である。
夕暮れの市庁舎
(夕暮れのミュンヘン市庁舎)

 こんなに気持ちよくなって、大丈夫なんだろうか。少なからず罪悪感を覚えながらも、そろそろサトイモどんはミュンヘンの名所探訪に出かけることにした。

 まず、「ホテルプラッツル」。12年前に4泊した懐かしいホテルである。あくまで自己申告で「4つ星」ということになっているが、4つ星あたりが最も幅の広い層であって、星の数とはマコトに頼りないものである。

「これは5つ星をあげてもいいんじゃないか」というホテルから、「限りなく3つ星に近い、いや、むしろ2つでいいんじゃないか」という恐るべきホテルまでさまざま。それをモロッコ・フェズの「イブンバトゥータ」で痛感した旅でもあった。

 ミュンヘンの「プラッツル」がどうだったかと言えば、12年も前のことだ、今さら何とも発言できない。しかしホントのレベルはどうあれ、あの時の記憶があまりに楽しいものばかりだったので、ワタクシの思いとしては「星5つ差し上げていいぐらい♡」。だからこそ、ミュンヘンに来るたびに、必ずこうしてプラッツルを眺めにくる。

 プラッツルから数十メートル行ったあたりで左折すると、ちょっとした坂道があって、これを昇りきれば「バイエルン州立歌劇場」の前に出る。そのお隣が「レジデンツ」。ミュンヘンを代表する観光名所がズラリと並ぶあたりである。
プラッツル
(懐かしのホテル・プラッツル。ちょうど創業60周年だった)

 12年前には、無理して歌劇場にオペラを見に行った。モーツァルト「後宮からの誘拐」。何だいMac君、「高級からの融解」って。古代ローマ社会への皮肉かい? 午後9時頃から始まって、終演は真夜中近かった。

 新しすぎる演出に、ジーチャン&バーチャン連は不平不満でいっぱい。途中で席を立って帰っちゃう人が続出した。ドイツ語で「ミッテルロージェンプラッツ」と呼ぶ最高の席にワタクシは陣取っていたが、「帰っちゃう」というヒトビトを見ながら、心からハラハラしたものだった。

 ミュンヘンに大寒波が訪れた日で、終演後、降りしきる雪の結晶がハッキリ美しく眺められた。劇場の出口で、持参した「滑らない靴」に履き替え、それでもまだビールを飲みにいった。ホフブロイハウスが満員だったので、その向かいのガランとしたダメなお店でガマンした。

 翌日は大雪で、市内の交通機関がことごとくストップ。それでも強烈なサトイモ根性を発揮したワタクシは、やがて動き出した路面電車に乗って郊外のニンフェンベルク城を訪問。雪の中で白鳥たちとともに凍えそうになりながら、お城の美人画コレクションに眺め入ったものだった。

 あれから12年。いやはや、時間の経過するのは早いものである。だって諸君、12年前とは、まだ日本一の規模を誇っていたゼミ木ヨヨナール(仮名)から、東進に移籍した直後のことである。今井君もまだ若々しく、ギュッと身の詰まった青年サトイモだった。

 あの時の大雪はあんまり強烈だったので、靴屋さんで臨時の長靴を購入した。購入した靴には「Made in Jugoslavija」の文字。ユーゴスラビアの名称は2003年までで消えたはずであるが、あの旅は2005年2月。国の名称は消えても、長靴はまだ残っていたのである。
歌劇場
(右がバイエルン州立歌劇場、左がレジデンツ)

 こういうふうで、1月20日のミュンヘンは、12年前の記憶をたどる午後になった。午後4時半、フラウエン教会など名所をひと巡りして市庁舎前にもどり、せっかくだから市庁舎地下の「ラーツケラー」に入って、モロッコの旅の仕上げに祝杯をあげていくことにした。

 市庁舎の地下で、こんな早い時間帯から酒を飲む。しかも、テーブルの多くがもうお客で占められていて、おやおや、酔っぱらいの多い国である。

 イスラム圏で2週間を過ごした後でこの光景を眺めると、一瞬「けしからん」と思うのであるが、ま、何しろ今井君だ、やっぱりこっちのほうがずっと溶け込みやすい。

 注文したのは、ウォッカだったかジンだったかラム酒だったか、何だか忘れたがとにかくギュッとアルコールの強いお酒をストレートで。何しろ旅の仕上げの祝杯だ。少しぐらいギュッとしていたほうがいいじゃないか。

 ただし、反省もするのである。これはやっぱり飲み過ぎだ。考えてみれば、ついさっき「ハクセンバウアー」でビールにワインを痛飲したばかり。「旅のデザート」とか言ってミュンヘン散策に出たのに、結局こうしてお酒をクイクイやって終わりになっちゃった。
仕掛け時計
(ミュンヘン市庁舎、仕掛け時計のあたり)

 ラーツケラーには1時間ほどいて、午後6時、「さてそろそろ空港に帰らなくちゃいけない」という時刻になった。地上に出て、人でいっぱいのマリエンプラッツを「U」「S」の文字を探して右往左往する。

「U」はUバーン ☞ 地下鉄、「S」はSバーン ☞ 近郊電車。空港まではSバーンに乗って40分ほどの道のりである。羽田ゆきのヒコーキは20時ちょうどに出発、19時半に搭乗開始だから、「まあ余裕で間に合いますな」という時間帯だった。

 こうして、モロッコの旅もまたツツガなく終了。羽田には翌日15:40に到着した。どういうわけかエコノミー席までオジサマだらけの超満員。最近はヒコーキの混雑がひどくて、滅多なことではプレミアムエコノミーにさえアップグレードしてもらえない。
電車で帰る
(チャンと電車で空港に帰る)

 それでもここまで疲れきっていれば、エコノミー席でもグッスリ眠れる。マラケシュを出てから25時間後、サトイモ入道は無事に羽田空港に帰還した。めでたし&めでたしのコンコンチキである。

 ついでだから、羽田空港内「ありそ鮨」に寄っていく。おお、サトイモはネットリどこまでもしぶとくて、旅をサッサと締めくくるのはイヤなのだ。

 あくまで「回転寿司」だけれども、この店は間違いなく旨い。外国のお客さんもみんな大満足で次から次へと注文する。回転している寿司もあるが、基本は「どんどん注文してください」であって、握りたてのピカピカをナンボでも食べられる。

 少々高いけれども、ワタクシは1皿1200円「マグロ三昧」を連発。大トロと中トロとヅケの3個セット、こりゃ旨い。贅沢だけれども、旨い方がいいじゃないか。

 だってモロッコの旅はこれでホントにホントに締めくくりだ。こんなところでケチケチしてちゃ、旅の思ひ出が寸詰まりになってしまいかねない。というわけで、お勘定は軽く1万円を超えた。

 もちろん、懐かしい日本酒も熱燗で3本。クイクイ、ずいぶん飲んでばかりだが、これもまた締めくくりだ。ホントに心から旅は楽しく、今井君はどこまでもおめでたい。めでたし&めでたしのマラケシュ2週間なのだった。

1E(Cd) Preston:BACH/ORGELWERKE 6/6
2E(Cd) J.S.BACH/SILVIA(Cantata Opera in 3 Acts)1/2
3E(Cd) J.S.BACH/SILVIA(Cantata Opera in 3 Acts)2/2
4E(Cd) Münchinger & Stuttgart Chamber:BACH/MUSICAL OFFERING
5E(Cd) Jochum & Concertgebouw:BACH/JOHANNES-PASSION 1/2
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