2017年03月31日(金)

Wed 170308 酔漢ゼロ/さすがCOP22開催国/駅舎の治安も万全(モロッコ探険記16)

テーマ:ブログ
「モロッコ独立宣言記念日」と言われても、もちろん日本人でピンと来る人はそんなに多くないだろう。モロッコ、漢字で書けば「摩洛哥」「馬羅哥」「莫羅哥」「茂禄子」など、マコトに摩訶不思議な感じ。フランスからの独立は1956年、今年は独立60年目の節目である。

 アラビア語の国名には、「マグリブ」の文字。マグリブとは「日の没する地」「西の果て」の意味であって、おお、我が聖徳太子どんが1300年も昔に隋だか唐だかに対して意地を張ったのが「日出ずる国」であるとすれば、「日の没する国」を正面切って宣言したスバラシー国名である。

 日本は極東、モロッコはアラビア語で「アル・マグリブ・ル・アクサー」。おお、「極西」と胸を張る。確かに諸君、ポルトガルの西の果て「ロカ岬」よりずっと大西洋に張り出している。海に漕ぎ出せば、すぐそこは南米ブラジルの東端だ。

 モロッコの国名の源は、もともとその首都であったマラケシュに由来する。確かにマラケシュもモロッコも「M ☞ R ☞ K」という子音の連続は共通だ。マラケシュの国 ☞ モロッコというわけだ。
オペラ座
(オペラ座。国鉄マラケシュ駅前はマコトに現代的だった)

 しかし諸君、そんなことはともかく、外国人旅行者として「国民の祝日」にぶつかってしまったのは、それなりに災難である。公共交通機関は動かない。今井君は大キライであるが、博物館も美術館も全く機能しない。観光地のキップの窓口も閉まっちゃって、要するに丸一日観光どころではないのである。

 今井君みたいに「平均2週間」とか「少なくとも10日」とか、日程にたっぷり余裕をもっていればともかく、一般のツアー旅行で3日か4日しか滞在できない場合、この「国民の祝日」ほど困ることはないんじゃないか。

 4月下旬、オランダには「国王の日」という恐るべき休日があって、アムステルダムもハーグもデルフトも、要するに酔っぱらいの山になる。国王の日というより、正確には「ハイネケンの日」と言った方が良くて、国中の地面がハイネケンのグリーンの空き瓶で埋まる。
中央駅
(豪華なマラケシュ駅前。ゴミ1つ見当たらない)

 そんなにビールばかり飲めば、人間の肉体はマコトに正直にできているから、出る液体だって遠慮なく出る。街路には驚くべき数の臨時公衆トイレが設置され、海抜0メートル地帯が続くオランダの国土は、要するにそういう液体のニオイに満たされる。

 酔っぱらいの叫喚が町のスミズミ&国のスミズミまで響きわたり、レストランは酔っぱらいの波を恐れてシャッターを閉め、電車もバスも全部ストップする。この状態を客観的に見て、「先進国」の矜持なんか全く感じられないのである。

 もちろん国民としてはそういう観光客の驚きの視線のほうがメンドーなので、年にたった1回、国王の誕生日にハメを外したからと言って叱られるのは迷惑千万である。

 アムステルダムの運河を埋め尽くした船には大音量の音楽が溢れ、船の上には泥酔した若者と中年男女が満載。男子の平均身長190cmを超えるオランダ国民が、酢漬けのニシンをたらふく食って酸っぱい吐息を吐きまくる姿は、うぉ、知らんぷりで放置するしかないのである。
電光掲示板
(マラケシュ駅の電光掲示板。おお、21世紀的だ)

 一方のモロッコは、何しろイスラム圏だ。独立宣言記念日だからと言って、国中がおぞましいアルコール臭に満たされることはない。マコトに品行方正である。

 オランダの極右政党党首は「モロッコのクズども!!」「モロッコに帰れ!!」などと暴言を吐いたそうであるが、もし「クズ云々」ないしABE♡シュショーに倣って「クズでんでん」をするなら、我が身を振り返ってからのほうがいい。

 モロッコの人々は、諸君、ハイネケンの代わりにコカコーラ、ウィスキーの代わりにファンタとシュウェップス、そういうものでガマンできる。甘いのが嫌なら、炭酸水をプシュッとやってグビグビやる。だから祝日の乾杯は、マコトにあっけなく終わってしまう。

 というわけで1月11日、品行方正なマラケシュの人々は、朝からコカコーラと炭酸水で乾杯を済ませ、フランスからの独立60周年を祝って、きっと家族でヌクヌクと語り合っている。

 オジーチャンは植民地時代の屈辱を語り、孫たちはまだ口の中でプシュプシュ言っているコカコーラのアブクとともに、独立の喜びを噛みしめているだろう。酔っぱらいなんか1人もいない町。こんな治安のいい国に生まれたことを、さぞかし誇りに思っているに違いない。

 昼前、シーンと深く静まり返った快晴の新市街を20分、国鉄の駅まで歩いていった。自動小銃を携えた軍人さんたちが、3人一組で要所要所で警戒にあたっている。
バスターミナル
(バスターミナル。チケット係のオネーサマも優しかった)

 治安がいいも悪いもない。「ちょっとクスリに中毒系?」なんてのも、全く見かけない。こんなにキチンと警備が行き届いている町は、21世紀の欧米にはなかなか期待できないぐらいである。

 危険な工事現場の物陰もなければ、怪しい人影がウロウロ動き回っている危険な裏町もない。さすがホンの2ヶ月前にCOP22を開催したばかりの超現代都市であって、ピカピカのホテル群も、ピカピカのオペラ座や会議場の数々も、日本人として羨ましくてならない。

 モロッコ国王の強烈な権威と権力を感じるのであるが、行き会う人々の表情には例外なく穏やかな微笑が浮かび、抑圧とか弾圧とかの暗い影は全く感じられない。余裕たっぷりの明るい笑顔ばかりなのである。

 本日の写真2枚目と3枚目、国鉄マラケシュ駅の駅舎を見てくれたまえ。ゴミ一つ、チリ一つ、全く見当たらない。何か特別の行事とか式典とかがあって、市の職員やボランティアが臨時に大量に活躍したというのではない。

「この程度の清潔は、常に保たれています」「こんなのは当たり前。何を驚いているんですか?」みたいな、深く静かな余裕の笑顔。昭和の日本人が誇りをもっていたピッカピカの駅前風景をふと思い出すぐらいであった。
スープラ
(バスターミナル前に並んだ「スープラ」。明日はこのバスで大西洋岸の街を目指す)

 出発列車と到着列車を示す掲示板も、写真3枚目の通りマコトに穏やかな世界。フェズやタンジールまで行く長距離列車も、規則正しく2時間おきにビシッと走っている様子。我々が思い描くアフリカの長距離列車とは、明らかにイメージが違うのである。

 もちろんそこはあくまでイメージの問題であって、この後の1週間で「なーあんだ、やっぱり結局は…」という失望に陥るのであるが、1月11日の独立記念日、マラケシュ滞在5日目の段階では、「こりゃヨーロッパ並み」「欧米よりずっとキチンとしているじゃないか」と、モロッコの先進国ぶりを認識させられたのである。

 長距離バスターミナルは、国鉄駅正面に向かって右、メインストリートに沿って2分ほど歩いたところにある。昔の国鉄駅を改修して、列車のプラットホームから直接バスターミナルに入り込めるようになっている。

 駅舎内に入るには、係員に列車のチケットを提示しなければならない。だからヨーロッパの駅みたいに、列車と何の関係もない人がウロウロ駅に立ち入ることはできない。

 イタリアでもポルトガルでも、ハンガリーでもトルコでも、駅舎ほど治安の悪い場所はないぐらいであるが、モロッコなら駅舎も安全だ。ヨーロッパの駅舎にタムロするスリも窃盗犯もニセ警官も、モロッコならまず侵入は不可能。おお、ここは素晴らしく安全な王国である。

1E(Cd) Jarvi & Goteborg:GRIEG/PEER GYNT 1/2
2E(Cd) Jarvi & Goteborg:GRIEG/PEER GYNT 2/2
3E(Cd) Lanchbery & The Philharmonia:MUSIC OF KETELBEY
6D(DMv) OCEAN’S ELEVEN
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