2016年09月22日(木)

Mon 160829 2代目ポット断捨離/「デザートは生牡蠣」の驚異(ボルドー春紀行42)

テーマ:ブログ
 むかしのコトバなら「貧乏性」と言ったのかもしれないが、古くなったモノがなかなか捨てられない。他人が知ったら「えっ!?」ないし「ゲッ!?」ないし「けろろ!!」とビックリするほど古いモノを、いつまでも後生大事に使うのである。

 だって仕方がないじゃないか。世の中の趨勢は「貧乏性は改善しなきゃ」「断捨離グセをつけましょう」であるらしいが、モノでもネコでもヒトでも、付き合いが長くなればなるほど愛着が湧き、例え欠点が目立つようになっても、欠点さえ愛着の原因になってくる。

 だからワタクシの回りには、ホントに他人が「けろろ!!」とひっくり返るほど古いモノが現役で働いている。いつも出張に持ち歩いている黒いカバンは、あれは1997年に購入したもの。すでに生産中止になったZEGNAの革カバンである。20年経過して、ちっとも傷んでいない。

 もうすぐ10月だから、タンスの中を掻き回して「衣替え」をしなきゃいけないが、出てくるは出てくるは、冬のコートは1987年に購入した30年選手だ。30年間同じコートを着て仕事に出かけている人が、この世の中に存在することを知って、諸君、「けろろ!!」と唸ってけろ。
ポット
(海外旅行用のポット2代目。断捨離を決める)

 ついでに、冬用のスーツの中にも、1997年購入の20年ものが一着含まれている。それどころか20年目を迎えたTシャツだって数枚ござるよ。黒の革靴は2008年購入の10年目。カカトは何度か取り替えたけれども、いまだに全体の輝きは衰えず、日々のお仕事に立派にオトモしてくれる。

 デスクの周囲を見渡してみるに、何と言っても驚くべきシロモノは「ペン立て」「本立て」の2品。「ペン立て」は中3の美術の授業で制作したもの。辞書類を収めた「本立て」に至っては、中1の技術家庭の授業で製作した作品である。

 これほどアーカイックな品物に囲まれていれば、ニャゴロワなんかまだ14歳であって、まぶしいくらい純白だった毛皮が若干クリーム色を帯びてきても、「まだまだお前さんは若いよ」「14歳じゃ、冬のコートの半分にも満たないじゃないか」と声をかけてしまうほどである。

 こういうふうで、いったん「断捨離」などということになると、相手が単なる安いズンボやTシャツや靴下であっても、熱い涙がこみあげてくる。特に今井君は強烈な記憶力を誇るクマであって、衣服や電気製品にまつわる様々な細々とした思い出を忘れることが出来ない。
牡蠣
(1皿目は、もちろん生牡蠣)

 まあ一種の病気と呼んでもよくて、「これを着て、あそこへも行った」「あんなこともあった」「こんなこともあった」と記憶をたどりはじめたら、カンタンに&無慈悲に捨てちゃうことなんか、とてもムリである。

 古い秋田方言と九州方言に「ザフカに」という副詞があって、漢字では「雑かに」と書く。古語で「ざふか」と書けば、発音は「ぞうか(雑か)」であるから、要するに「ざつに」「細かいことは考えずに」「テキトーに」という意味である。

 古いもの、欠点の目立つようになったものでも、「ざふかに」捨てられない。今井君の性格はそうなので、とにかく断捨離がツラい。しかし4月15日、2週間にわたったフランスの旅の最終日、ホテルをチェックアウトする前に、電気ポットを断捨離することを決めた。

 コイツは、電気ポット2代目である。初代は2005年2月から使用して6年でこわれた。2012年、この2代目を購入。だから意外にカンタンに4年足らずでこわれてしまったわけだが、ブエノスアイレスやサンパウロにまでオトモして、東回り地球1周を2度も体験したツワモノである。

 ホントは断捨離には忍びないのだが、何しろ電気を使い、熱湯を扱う危険な道具だ。何かのハズミに他人に迷惑がかかったりしたらサイアクだ。ここはいろんな思ひ出と愛着を振り払って断捨離を断行、日本に帰ったら早速3代目を購入することにしよう。
牡蠣自撮り
(デザートも、もちろん生牡蠣。久しぶりに自分撮りを試みる)

 こうして諸君、ポット君との悲しい別れを決めてから、パリのホテルをチェックアウト。貯めたポイントを駆使して、4泊を0円で切り抜けた。しかもオペラ座のお隣で2階建てのスイートルームを満喫。いやはや、こりゃマコトにおトクでしたな。

 しかもおトクの大好きな今井君は、これで素直に「一路、帰国の途へ」などということはしないのである。フロントにスーツケースを預けたら、ヒコーキの時間まで6時間、さらにパリを闊歩しなきゃ気が済まない。

 オペラ座からヴァンドーム広場を抜け、サントノレ通りを東進。やがてルーブルの裏からパリ市役所前を通り、すっかりお馴染みのレストラン「Au Pied de Cochon」で、生牡蠣を貪ってからでなければ、日本に帰れない。

 気難しいグルメの皆様は近づかないほうがいいかもしれない。年中無休&24時間営業、外国人観光客やオノボリサンたちでいつも賑わっている。団体ツアーもくるから、まあ要するにそういう雰囲気である。

 何しろ店の名前が「ブタの足」であって、ドアの取手からコーヒーカップ、その受け皿にも全てブタさんのデザインが入る。本来は豚足料理の専門店。しかし実際には、むかしのデパートの大食堂みたいに「何でもあり」の世界であって、牛でも鶏でも魚でも、ここで食べられないものはない。
アンヨ
(ドアの取手もブタの足のデザインである)

 今井君はコドモのころからデパートの大食堂が大好き。今でもチャンスがあれば、新宿伊勢丹の7階大食堂「イセタンダイニング」に行きたくてたまらない。パリならまさに「オー・ピエ・ド・コション」の出番である。

 注文するのは、もちろん生牡蠣でござるよ。前菜に生牡蠣を貪り、メインの牛ステーキを平らげた後は、デザートに生牡蠣をもう1皿いただくことにする。

「えっ、デザートに生牡蠣?」とビックリする人もいるだろうが、ウェイトレスのお姉さまに「デザートとして生牡蠣をオーダーできますか?」と質問すると、明るい笑顔で応じてくれた。

「おやおや、ダラしないお客さんですね」という苦笑の要素は若干あるにしても、牡蠣はすぐに運ばれてくる。ビックリしているのは周囲のお客さんたち。「生牡蠣食って、ステーキ食って、赤ワイン1本カラッポにして、最後にまた生牡蠣かよ」という驚きのササヤキが聞こえる気さえする。

 もちろん「別にいいじゃんか」であって、こういうことができるのも、デパートの大食堂みたいな店ならではだ。気難しいグルメの集まる気難しいお店ならさすがの今井君も遠慮するが、だからこそ遠慮のいらない気楽なお店で、フランス最終日を〆くくりたかったのである。
豚君
(オマケのお菓子までブタさんだ)

 こうして諸君、お腹の中ではタップリの生牡蠣と牛ステーキがケンカをはじめ、牛飲した赤ワインがタプタプ音を立てて揺れている。気分は大いに高揚して、「まだ時間がある。もう1カ所どこかに行けそうだ」と、目の前が血走る思いである。

 ヒコーキはシャルルドゴール空港20時発。腕時計の針は午後2時だ。そのとき空が何となく不穏な雲に覆われたと思ったら、間もなく大粒の雨がどっと降り出した。

 それでも今井君は諦めない。「もう1カ所」「もう1カ所」とどこまでも意地汚く、残ったパリの数時間を1分たりとも浪費しないように、さらに深くパリの街をさまよい続けたのである。

1E(Cd) Böhm & Berlin:MOZART 46 SYMPHONIEN③
2E(Cd) Böhm & Berlin:MOZART 46 SYMPHONIEN④
3E(Cd) Joe Sample & Lalah Hathaway:THE SONG LIVES ON
4E(Cd) Richter:BACH/WELL-TEMPERED CLAVIER①
5E(Cd) Joe Sample:Rainbow Seeker
total m145 y1390 d19095
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