2016年08月15日(月)

Fri 160722 ドライタマゴ/久米島を1時間で疾走/ナカソネさんに感謝/比屋定と畳石

テーマ:ブログ
 8月12日、那覇港を出航した「フェリー琉球」は、渡嘉敷島を左舷に見ながら東シナ海をひたすら西進。出航が8時半、久米島到着予定が11時50分。お盆に故郷を目指す乗客で満員であった。

 ギリギリで乗船した今井君は船室に入り込むことが出来ず、出航から2時間半は甲板をウロウロして過ごさざるを得なかっら。最初は意地を張って一番上の甲板にいたけれども、さすがに真夏の沖縄だ。「焦げそうだ」は「焦げちゃうよ」の焦慮に変わり、「焦げちゃうよ」は「燃えちゃうよ」の恐怖に高まった。

 むかしむかしのそのむかし、小学校低学年の頃の今井君は理科実験が大好き。夏休みは虫眼鏡をもって庭の隅に陣取り、墨で黒く塗った書道用の半紙に、太陽の光を虫眼鏡で集めて、紫色のケムリをあげて半紙がチリチリ燃え始める様子を無心に眺めたものだった。

 当時の愛読書は、① 小学館の学習図鑑シリーズと、② 学習雑誌の「科学」と「学習」。図鑑シリーズの中でも、「理科実験の図鑑」「理科観察の図鑑」「地球の図鑑」「岩石と鉱物の図鑑」が好きで、自分は必ず理系の学者になるのだと信じていた。
比屋定
(久米島・比屋定から東シナ海の絶景を望む)

「科学」「学習」については、「好きなのは付録だけ」というイカニモな男子。当時の男子は今やみんな難しいオジサマに成長してしまっただろうけれども、どんなむずかしいオジサマでも、その昔をたどれば「科学」「学習」付録で遊びまくった時代があるはずだ。

 小さなビーカーと直径25cmほどの凹面鏡が付録だったことがあった。「凹面鏡で集めた太陽の光で、ビーカーの水を沸騰させよう」という企画だったと思うが、いやはや東北・秋田の弱々しい日光では、さすがにお湯は沸かなかった。

 悔しいじゃないか。意地っ張りな今井君は「日光で目玉焼きを焼いちゃおう」と思い立った。「アスファルトの上で目玉焼きが焼けちゃいそうですな」とか、よくオジサンたちが冗談で言っていた。「よーし、それなら実際に焼いちゃおう」と思い立ったわけだ。

 8月半ば、まだコオロギが鳴き始める前の1日、家族がみんな出かけちゃったのを確認してから、幼いワタクシはフライパンとタマゴ1個を庭に満ちだした。

 あのころタマゴは1個15円。近所の「草皆」というお肉屋さんにタマゴを買いに行くのは、当時のワタクシの役目であった。「草皆」と書いて「くさかい」であるが、タマゴは高級なほうから1個18円、16円、15円の3種類。「一番安い15円のタマゴなら、ムダにしても叱られないだろう」と考えた。
久米島全景
(久米島の全景)

 あらかじめ太陽の熱でフライパンを徹底的に熱くする。1時間経過して正午近く、フライパンはもう素手で触れないほど熱くなった。まさに「よっしゃ♡」であって、「行くぞ、タマゴを割るぞ」と、一世一代の決意に燃えた。

 しかし諸君、いざフライパンにタマゴを落としてみると、期待していた「ジュッ!!」という勇ましい音はサッパリ聞こえてこないのである。タマゴは弱々しくネロリと糸を引いてフライパンに落ち、あとは何にも起こらない。

 黄身クンも白身チャンも周囲の様子をうかがい、あくまでネロリ&トロリと夏の風にさざ波を立てるばかり。焦げもしなければ、「熱いよ」「固まっちゃうよ」と悲鳴をあげる様子も見られない。猜疑心のカタマリのように、ドロリと身を寄せるばかりである。

 今井君はあの日、そのまま午後3時すぎまでフライパンを日なたに放置した。テレビで高校野球を1試合、夢中になって観戦し、「ああ、そういえばタマゴはどうなったかな♡」と思い出し、ゲタを履いて庭に出て、フライパンの中の無惨なタマゴの様子を発見したのである。

 諸君、要するに「水分が蒸発してイヤらしく固まったタマゴ」がそこにあったのである。目玉焼きではなくて、言わば「ドライタマゴ」がフライパンにへばりついているだけなのであった。

 テフロン加工などというコマしゃくれた小ワザのない時代であるから、どうしようもないほどフライパンにへばりついたドライタマゴの処理に、午後から夕暮れにかけての今井君は必死になった。見つかったら、叱られる。どーしよ? どうーしよ。クラリネットをこわしちゃった少年みたいなアリサマであった。
久米島の海
(久米島に接近中)

 久米島に向かう「フェリー琉球」の甲板で、夏の沖縄の陽光に焼かれながら、今井君ははるか昔のあの日のことを思い出していた。船室のテレビではひたすら高校野球中継。それはあの日と同じであるが、ドライタマゴを作っちゃったあの日と違って、今日は自分がドライイマイになりつつあるのだった。

 途中で寄港した島でいくらかの乗客が下船し、何とか涼しい船室に席をとることができた。しかし諸君、船は目いっぱい遅れている。到着予定の11時50分になっても、久米島の姿はまだ海のかなたであって、少なくとも30分は遅れているのである。

 こういう時、沖縄のヒトたちは余裕で「なんくるないさ」の笑みを浮かべる。「大したことじゃないよ」「どうにかなるよ」「心配しなさんな」ということであるが、しかし今日のワタクシは、時刻通り&予定通りであったとしても、久米島滞在はたった2時間、マコトにタイトなスケジュールで動いている。

「なんくるないさ」の精神は素晴らしいが、そんなにノンキに30分も40分も遅れてもらっちゃ困るのだ。実際、予約しておいたタクシーの運転手さんから頻繁に「まだ着きそうもないですか?」の電話が入りはじめた。

 予約の段階では「2時間ほどあるんで、島の名所を4〜5カ所回ってください」とお願いしておいた。しかしその2時間が、船の遅れに伴って1時間30分に減り、1時間に減っていく。下手をすると30分程度の余裕しかなくなっちゃうかもしれない。
グスク
(久米島にもグスクがある。島の最高峰から四方の海を睥睨する)

 遅れに遅れた船が、ようやく久米島の埠頭に到着したのは、12時35分。45分もの遅れであるが、船のアナウンスでは「お詫び」なんかヒトコトもないし、乗客もみんな相変わらず「なんくるないさ」の表情である。

 みんながみんな「なんくるないさ」なのに、まさか今井君1人がカッカと怒りで燃え上がるのも考えものだ。ま、致し方ない。ニヤニヤ&ニカニカ、オジサンっぽい苦笑いでゴマかして、埠頭で待っていてくれたタクシーに乗り込んだ。

 運転手さんには、いったいどう御礼を言っていいのか分からないほど感謝している。「ナカソネさん」というお名前だった。「1時間しかありませんから、1時間で回れるだけ回ってみましょう」と、アクセルをギュッと踏み込んでくれた。

 面積の大きな島だから、徒歩で歩き回るなんてのは明らかに無理。真夏の炎天下にテクテクやっていれば、あっという間にドライ人間ができあがる。くれぐれもご用心。サトウキビ畑にはコワーいマムシどんが多数トグロを巻いているんだそうだから、ますますご用心な島である。

 久米島は、時計回りに回るほうが効率的。ナカソネさんが最初にクルマを止めてくれたのは、東シナ海の絶景を一望できる「比屋定」。これで「ヒヤジョウ」と読む。心地よい風に吹かれながら眺める海の風景は、ソレントやカプリ島アナカプリの絶景と比較しても一歩もヒケをとらない。
畳石
(久米島の東、奥武島の「畳石」。六角形が並ぶ奇観に絶句する)

 続いて案内してもらったのが久米島の東・奥武島にある「畳石」。今日の写真の5枚目であるが、6角形の岩がどこまでも続くこの奇観は、海底から溶岩が湧き上がり、その溶岩が海水にゆっくりと冷やされて出来たんだそうな。

 人工物であってもこうは見事に出来ないだろうという奇観に驚きの声をあげつつ、しかしそれでも時計から目を離さずにいられない。この段階で「残り20分」。那覇に帰るフェリーの出航時刻がどんどん迫ってくる。

 うーん、ただしこのことについては誰を責めるわけにもいかない。久米島を訪れるには、常識的にはせめて2泊か3泊が必要。日帰りを敢行するにしても、最低限フェリーじゃなくてヒコーキを利用すべきである。

 ま、「今回はあくまで下見」ということにして、近い将来に本格的な久米島探訪を企画することにしよう。中でも天国のような「はての浜」、そこだけでも早いうちに、意地でも行かなくちゃいかんね。

1E(Cd) Minin & The State Moscow Chamber Choir:RUSSIAN FOLK SONGS
2E(Cd) Böhm & Berlin:MOZART 46 SYMPHONIEN⑤
3E(Cd) Böhm & Berlin:MOZART 46 SYMPHONIEN⑥
4E(Cd) Maria Del Mar Bonet:CAVALL DE FOC
5E(Cd) Böhm & Berlin:MOZART 46 SYMPHONIEN⑤
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