2016年06月01日(水)

Sun 160508 悪寒とハキケ 太陽がありがたい 列車は遅れて当たり前(ボルドー春紀行17)

テーマ:ブログ
 4月6日午後のワタクシは、こうしてすっかり風邪にやられ、激しいハキケを我慢しながら、ホウホウのテイでバイヨンヌの駅にたどり着いた。

 ランチを楽しんだ「LE CHISTERA」からは、ニーブ川とアドゥール川の端を渡って、駅まで10分あまりの道のり。トボトボ歩きながら、熱いGERO君の噴出を何度覚悟したか分からない。熱いだけならまだいい。この時のGERO君には「酸っぱいぞ♨」という予感が強烈に立ち込めていた。

 まあ諸君、「汚いね」と冷たく突き放さずに、ちょっとだけ聞いてくれたまえ。読者諸君の中で最も冷淡なヒトだって、1度や2度はGERO君の強烈な上昇に苦しんだことはあるはずだ。

 熱さだけなら、ヒトは何とか耐えることができる。熱さなら、冷やせばいい。冷やすのは、冷たいお水をコップ1杯もらえば対処できる。21世紀の世界には、ペットボトルのミネラルウォーターだってナンボでも存在する。

 しかし皆様、4月6日バイヨンヌの今井君を襲撃したGERO君は、まさに「鬼に金棒」よろしく、熱さ&酸っぱさのダブルパンチ。キレイな緑の川の流れを見下ろしながら、こみあげてくるハキケに何度もメマイを感じたほどである。
バイヨンヌ風景
(バイヨンヌ風景)

 駅にたどり着いたのが、午後3時5分過ぎ。運の悪い時はどこまでも悪いものであって、ボルドー行きの列車はホンの5~6分までに出発したばかり。次のボルドー行きは午後5時までない。何と諸君、まるまる2時間、列車を待ってしゃがんでなきゃならない。

 旅に病んで、ハキケばかりか高熱に悩まされ、あくまで目分量であるが、体温は38℃を超えている。ブルブル悪寒が止まらず、悪寒を抑えるためには日なたボッコが必須。日なたに置かれた駅のベンチにへたり込んで、太陽が雲に隠れないことだけをひたすら祈って2時間を過ごした。

 この時、可能性としては「駅前のホテルに転がり込む」という選択肢もあったのだ。バイヨンヌだって十分に都会であって、駅前には数軒のホテルが立ち並んでいる。

「エクセルシオール」みたいな高級ホテルもあるんだから、今日の所はバイヨンヌで一泊、風邪の症状がいくらか収まってからボルドーに戻ってもよかった。
バイヨンヌ駅1
(美しいバイヨンヌ駅も、悪寒の記憶でいっぱいだ)

 しかし旅に病んだ時は、誰でもビックリするほど気弱になるものである。旅のベテラン♡今井クマ蔵でさえも、やっぱり弱気の虫には勝てない。Mac君どうした、「弱気の蒸し煮は」ってのは。いったい何を考えてんだい?

 いやはや、「このまま目の前の『エクセルシオール』のベッドに倒れ込んだほうがいい」とは分かっていても、「弱気の蒸し煮」なんてもんが出現するようでは、やっぱりどうしてもボルドーの例の超豪華スイートルームに戻りたい。

 と言うわけで、あの日の午後のワタクシは丸っきり悲惨アリサマになった。午後3時から5時までを、バイヨンヌ駅のベンチの上で、ポカポカお日さまの温かみだけを頼りに、ひたすら列車の到着を待ったのである。

 しかも諸君、異国での「列車の予定時刻」というものは、マコトに頼りにならないシロモノである。時刻表に「17:05到着」と記されていても、それは「運がよければ、きっとこの時刻にくるでしょう♡」というレベルのことに過ぎない。
バイヨンヌ駅2
(バイヨンヌ。3時間近く、ひたすら列車を待ち受けた)

 つまり、いきなり「15分遅れ」の表示が出たり、それがまもなく「30分遅れ」「50分遅れ」に変更になり、いったん「40分遅れ」に戻ってホッとしていると、おやおや、また「60分遅れ」に拡大する。そういう数字の右往左往は全くありふれたこと、まさに日常茶飯事なのだ。

 この日の5時のボルドー行きも、そういう右往左往の見本のようになった。ハキケと悪寒でブルブル震えているクマ助をまるで嘲弄するように、「X分遅れ」のXの値は、マコトに自由自在に伸び縮みして、ついに50分にまで拡大したのである。

 諸君、知っていたほうがいい。こういう時、Xの値が万が一60を超えれば、「運休」の危機が間近に迫っている。どんな先進国でも油断はできない。いきなり、ズバッと、スカッと、何の遠慮も会釈もなしに、いきなり「運休」と決まる。

 しかもその時、「運休に決まりました」というアナウンス1つないし、お詫びはおろか、ほとんどの場合は掲示すら行われない。掲示板のディスプレーから、当該列車の文字がいきなりパッと消滅して、それで一切が終了する。
ボルドーサンジャン
(ボルドー・サンジャン駅。早くここに帰り着きたい)

 乗客もみんなそれを承知で、駅頭での押し問答も発生しない。「ないものはない」、そういうことであって、押し問答なんかにもっていけば、乗客のほうが悪いことになる。「ご理解とご協力をお願いします」が徹底していて、ご理解やご協力が出来ない乗客は、要するに野蛮なのである。

 というわけで、予定の列車のバイヨンヌ到着は50分遅れ。ハキケとブルブルに耐えながら、駅のベンチで合計3時間、来ない列車を待ち続けた。やがて頼りのお日さまが地平線に傾くと、ありがたーいお天道さまの温もりさえ、だんだん心細いものに変わっていった。

 17時50分、ついに列車がやってきた。しかしさすがにヨーロッパ、日本ほどに甘くない。まず先にホームを滑っていくのは、長ーい貨物列車である。ムクれたおウマが引っ張っていく荷馬車のように、マコトに不承不承にノロノロ進んでいく。
貨物列車
(目の前を貨物列車が不承不承に通過していく)

 ここでも大切なのは、あくまで忍耐力。順番は順番なので、旅客列車がどんなに遅れていても、運行ダイヤで「貨物列車が先」と決まっている以上、意地でも貨物列車が優先。「臨機応変」などといういい加減なことは、絶対に期待してはいけない。

 貨物列車が通過した10分後、とうとう待ちに待ったボルドー行きがやってきた。ありがたや&ありがたや。夢ではないか、天のお恵みではあるまいか。こりゃ間違いなくボルドー行きであって、あと3時間、この列車の中で耐えに耐えれば、あの天国のようなスイートルームに帰れるのだ。

「欣喜雀躍」とはこのことかもしれない。10両編成のボルドー行き各駅停車がバイヨンヌ駅を発車したのは、もう午後6時に近い。順調なら、9時にはボルドー・サンジャン駅に到着の予定である。

 しかし諸君、それはあくまで「順調なら」という仮定のお話。いったんスケジュールが遅れはじめたら、どこまででも遅れ続けるのが人間社会の定めである。ここからまだまだスッタモンダが続くのだけれども、それについてはまた明日の記事に譲ることにしたい。

1E(Cd) Samson François/André Cluytens & Conservatoire National Supérieur de Musique:RAVEL/PIANO CONCERTOS
2E(Cd) Charles Dutoit & Montreal:ROSSINI OVERTURES
3E(Cd) Kaori Murachi/Kazufumi Ymasita & New Japan Philharmonic:CONCIERTO DE ARANJUEZ
4E(Cd) Samson François/André Cluytens & Conservatoire National Supérieur de Musique:RAVEL/PIANO CONCERTOS
5E(Cd) Charles Dutoit & Montreal:ROSSINI OVERTURES
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