2016年05月26日(木)

Mon 160502 憧れは図書館のヌシ ナルボンヌ魚市場 反面教師の立場(ボルドー春紀行13)

テーマ:ブログ
 今日もまた一昨日に続いて、正気の沙汰とはとても思えない ☞ 気合い&闘志充実の写真から入らせていただく。何でこんなに気合いが充実しているか、一昨日の記事を読んだヒトなら、もうハッキリわかっていらっしゃると思う。

 むかしむかし「正気の沙汰でないと」と「正気のSaturday night」と勘違いして大喜びしたことがあるが、正気のSaturday night、考えてみればマコトに静かで穏やかな土曜日の夜である。

 期末テスト直前の土曜の図書館なら、みんなホントに正気も正気。道を踏み外す危険性なんか1つもない。ノート整理する者、予想問題を作って友人どうし解答を作成しあう者、勉強に疲れて外の廊下に立ち、気分転換に外国語の音読に励む者。まさに理想的な正気のSaturday nightと言っていい。

 もし若き日の今井君が、毎週そういう正気のSaturday nightを過ごせていたなら、人生はもっともっと大きく充実した方向に開けていたと信じる。実際、医学部に進学した友人や東大に現役合格を果たした諸君は、土曜の夜に限らず、ほぼ毎日例外なしに、そういう夜を過ごし続けていた。
クマ助
(今日も闘志充実の自分撮り。ナルボンヌ駅構内のバーにて)

 学部合格の後も、もちろんそうした誠実で真摯な夜は続くのだ。今も憧れは「図書館のヌシ」であって、朝9時の開館から夜22時か23時の閉館時間まで、真摯で熱烈な勉学の日々が途切れない。うぉ、素晴らしい。秘められた可能性を実現する、唯一の道はそれである。

 ところが諸君、世にもダラしない今井君となると、そういう真摯な夜は10日に1度、下手をすれば100日に1度、いや1年365日に1回、ホンの気まぐれにしかやってこない。

 憧れの「図書館のヌシ」になれるのは、1/100か1/365の頻度。そんなんじゃ、可能性の実現も何もあったものじゃない。夢は涸れ、未来は収縮し、希望は限りなく矮小化して、ついに今日に至った。

 諸君、この反面教師を見よ。ワタクシの生き方は、ホントに悪い意味で人間的であり、あまりに人間的でありすぎて、そこに「悲劇の誕生」がある。クマ大将かく語りき。ニーチェの書をダジャレみたいに並べる能力しか育たなかった。

 では、若き日の今井君はいったい何をしていたのか。どこで熱烈な夢や希望や闘志を浪費していたのか。思えば慄然とするじゃないか諸君、全ては「居酒屋」なのである。昭和の高田馬場や新宿には、その種の居酒屋がナンボでも並んでいた。
大聖堂
(雨に濡れたナルボンヌ大聖堂)

 だから、あれほど大きな絶望と疲労をかかえて雨のナルボンヌを彷徨した後でも、目の前に居酒屋の賑わいを見た途端、一気に気力と闘志を回復することができる。

 ナルボンヌの場合、あくまでタテマエは「魚市場」なのだが、実際には居酒屋の集合体。広大な敷地の中に、数えてみると10軒以上の地中海的居酒屋が犇めいている。

 牛が3頭、牛牛牛と並んだ様子の漢字で、諸君、これで「ひしめく」と読む。犇めきあう居酒屋には、① カウンターのみ ② カウンター + 長テーブルの2種類の形態があり、全ての店がほぼ満席。大人しいヨソ者の日本人なんかに、入り込むスキマはとても見つからない。

 多くの客がすでに相当キコシメシている様子。店を切り盛りするダンナや従業員も、同様にすっかり酔っぱらっていて、「もはや経営なんかどうでもいい」というアリサマ。ドン・キホーテが渋るサンチョ・パンサを引きずって入り込んだスペインの山中の居酒屋を思わせるほどである。

 この困難な状況も、今井君は何とか征服するのである。大学学部時代に磨き上げるべき能力は、超満員の居酒屋でスペースを確保する意地汚さかもしれない。もしこのまま再び風雨の中に投げ出されれば、靴の中までビショヌレの状況のまま、ションボリ彷徨を続けるしかないじゃないか。
ナルボンヌ
(ナルボンヌ駅。普通の「何もない田舎町」だったが、そういう町ほど強く印象に残るものである)

 10軒超の居酒屋がズラリと並ぶ真っただ中を、ワタクシは突き進んだのである。一番奥の店まで諦めずに探訪を進めれば、日本人にだって闖入できるスペースは必ず見つかるはずだ。諸君、諦めさえしなければ、進むべき道は必ず見つかるものである。

 スペースを発見したのは、一番奥から2軒目のお店。ちょうど5人1組のお客が勘定を済ませたところで、乱暴狼藉の跡も甚だしいそのテーブルを、こちらも初夏のクマよろしく傍若無人に占領しちゃったのである。

 店を切り盛りするのは、30歳代前半と思われる男女である。カップルか、兄と妹か、姉と弟かもしれない。応対してくれた女子は、スペイン語圏のヒト。もちろんフランス語も英語も見事に使いこなし、ワガママな酔客を巧みに冷やかしながら自在に操っている。

 勧められたのは、地元の手頃なワイン。「ボルドーのワインは?」と訪ねてみたが、「スミマセンね、地元のワインしかありません」と一蹴された。さすがにボルドーから電車で4時間近く。ここはもう地中海岸であって、もうボルドーは「地元」の範疇にはないらしい。
駅のバー
(ナルボンヌ駅構内のバー。ワインをもう1本空っぽにした)

 お料理のほうも、一昨日の写真をみてもらえば分かるが、「グルメ」も何もあったものではない。イカ・タコ・エビ、小魚にスペインのマテ貝「ナバジャス」など、要するに手近にあった魚介類をアブラで揚げて大皿に盛っただけのシロモノである。

 しかし冷たい雨に凍えかけたクマ大将としては、こういうのが一番旨いのだ。ワインだって、いろいろ難しい講釈がくっついてくるメンドーなのより、1本3000円とか4000円とか、そのぐらいのほうが気力と闘志に火がつきやすい。

 この店で、15時まで。さすがに15時を過ぎると、フランスの人々の常識的なランチタイムは終わる。市場に残ったのは、非常識に長っ尻な人々ばかり。揚げアブラで頭が痛くなってきたのと、何となく周囲が寂しくなってきたのとで、ワタクシもそろそろ腰をあげることにした。

 外に出てみると、もう雨は止んでいる。薄日まで差している。やっぱり天気というものは、人間の内心を如実に反映するのであって、居酒屋で闘志を漲らせて出てきた段階で、明るいお天道様もキラキラ暖かい顔を見せてくれた。

 さっきは「工事のため閉鎖中」と思ったナルボンヌの大聖堂も、人の出入りが始まった。何のことはない、2時間前に「閉まっている」と思ってムクれたのは、単なる勘違いなのであった。
カルカソンヌ
(ナルボンヌからボルドーへの帰り、再びカルカソンヌを通過)

 こうなれば、もう1本ぐらいワインをカラッポにしたい。国鉄の駅まで戻ってみると、「渡りに舟」と言うか何と言うか、駅の奥の方に瀟洒なバーを発見。カルカソンヌから列車で到着した時にはまだ開いていなかったから、午後遅い時間帯からの営業なのだろう。

 バーのテーブルに落ち着いたワタクシは、気力&体力のこの上ない充実を実感。テキトーな赤ワイン1本をカウンターで手に入れると、あとはテーブルに陣取って帰りの列車まで1時間半、濃厚なルビー色の液体をクピクピ飲み続け、いっそうの闘志の充実を目指したのである。

 その結果として自分撮りしたのが、一昨日の1枚目と今日の1枚目。本来なら読者諸君にお見せできるような写真ではないが、今井君の役割はあくまで「反面教師」であり、その役割を今日もまた全うするためには、恥を忍んでこれを公開するしかない。

「見よ、この自己犠牲の精神」と絶叫したくなるところではあるが、そう叫んでは反面教師の名がすたる。反面教師の立場を全うするには、あくまで自慢げにこの表情を公開するしかないのである。ワタクシの立場の複雑さを、まあ諸君、理解してくれたまえ。

1E(Cd) Wand:BRUCKNER/SYMPHONY No.8①
2E(Cd) Wand:BRUCKNER/SYMPHONY No.8②
3E(Cd) Wand:BRUCKNER/SYMPHONY No.8①
4E(Cd)Akiko Suwanai:BRUCH/VIOLIN CONCERT No.1 & SCOTTISH FANTASY
5E(Cd) Brian McKnight:BACK AT ONE
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