2016年05月23日(月)

Fri 160429 バランスが大事 夜半からの暴風雨 荒れ果てた中世の城(ボルドー春紀行11)

テーマ:ブログ
 旅でも夏休みでも、1年の過ごし方でも、やっぱり「どこにクライマックスをもっていくか」がきわめて大切であることは変わらないのである(スミマセン、昨日の続きです)。

 旅のクライマックスを序盤に持っていった場合、後半がすっかりダレてしまうのと同じように、受験の1年のクライマックスを4月に設定して「スタートダッシュで全てが決まる」などと張り切り過ぎれば、いやはや、あっという間に激烈な下降曲線のワナにはまりやすい。

「はじめよければ ☞ 全てヨシ」と言って受験生を煽り立てるセンセは少なくないが、おそらくそれは誤解であって、シェイクスピアの戯曲のタイトルは「All's Well That Ends Well」。「終わりよければ全てヨシ」であって、はじめばっかりあんまり調子がいいと、ロクな結果にならなかったりする。

 だから4月5月と「うまくスタートが切れなかった」いう諸君、5月があと1週間で終わり、もうすぐ6月がはじまるからといって、何もションボリすることはないのだ。「中間テストが終わって梅雨入りも間近」という最も鬱陶しい季節こそ、「いよいよだ♨」と表情を改めるべき時期なのである。
くろねこ
(カルカソンヌの黒ネコ君。勇ましいヤツであった)

 同じことは、夏休みの計画にも言える。何しろ予備校サイドが夏期講習の申し込みに夢中で、「あの講座も取れ」「この講座も取れ」とうるさく言ってくるから、見境なく「何でもかんでも」という計画を立てちゃうけれども、夏休みにもやっぱりバランスが大事なのだ。

 夏休みのクライマックスは、8月中旬ぐらいがいいんじゃないかね。7月中はゆっくり助走をつけるぐらいの気持ち。8月に入ってからググッとホンキ度を増し、甲子園大会が始まり、立秋が過ぎ、「風の音にぞおどろかれぬる」というか、夏の終わりが見え始めた頃にヤマ場を設定する。

 8月10日、8月11日、8月12日、そのあたりかね。1日5コマも授業を受けて、疲れ果ててオウチに帰ってくると、テレビでは「お盆だ」「帰省だ」「成田空港が帰国のヒトで大混雑」「新幹線の自由席には座れないヒトも」みたいなニュースが流れている。

 夏期講習のクライマックスは、1年のクライマックスとも重なるのである。「第1のクライマックス」と言ってもいいかもしれない。受験勉強の1年は、フタコブらくだ。11月から12月にかけてもう一度強烈なクライマックスが来て、そのまま一気に本番になだれ込む。
お城
(お城も雨に濡れていた)

 旅の場合でも、当然そういうバランスを考えて計画を塩梅しなければならないのだが、2016年4月のワタクシは、ベテラン今井としたことが、カルカソンヌに夢中になるあまり、15日の旅の2日目にクライマックスをもってきてしまった。

 これが諸君、大失敗のもと。実は4日目のお昼ごろから久しぶりに強烈な風邪の症状が出て、メシもマトモに食べられない、夕暮れから朝にかけてはベッドにもぐってブルブル震えているテイタラクに陥った。長い旅なのに序盤に張り切りすぎてバランスを失ったのである。

 4月5日は、早朝から目が覚めた。というか、未明から何度も激しい風雨の気配に目を覚ました。まだ熱が出ているわけではなかったが、強風が窓に打ちつけてくる雨の音は、何となく寒気を感じるほどであった。

 中世のお城の中に宿泊しているのである。中世のお城は、日本でもヨーロッパでも険しい山の上にあって、いったん風雨となれば、風も雨も平地とは比べ物にならないぐらい激烈だ。雨粒も大きいし、ガラスにぶつかる音を聞く限り、霰まじり、または雹が混じっているかもしれなかった。
遠景
(カルカソンヌ、風雨に濡れる城壁を遠望する)

「これは困った」。ホテルは世界遺産のお城の奥にあるので、タクシーを呼んでも、ホテル前までは入ってこられない。ホテルから城門までは10分の道のり。タクシーは城門の外で客を待つしかない。傘が役立たないほどの横殴りの豪雨の中を10分も歩けば、そりゃヌレネズミになること必定だ。

 チェックアウトの時刻まで、「雨が止まないか」「せめて少しは弱まらないか」「風だけでも収まってくれないか」と、憂鬱な気分でガラス窓を眺めていたが、空には分厚い雲が広がり、雲の広がりの下を、怪しい黒雲のカタマリが高速で次々と流れていくばかり。天候は最悪である。

 そう言えば、昨日カルカソンヌ駅前のインフォメーションブースで「明日は荒天になりますよ」と言われたことを思い出す。「荒天」と言っても、まさかこれほどの荒天になるとは思わなかった。さすが一時は廃墟のように荒れ果てていた中世の城、荒れ模様にもタップリ念が入っている。
ホテル
(ホテル・ド・ラ・シテ、エントランス)

 お隣の部屋からは、男女の大ゲンカの声が響いてくる。女子のほうが、鍛えあげた腹筋に物を言わせて怒鳴り放題に怒鳴り、男子が二言三言低く曇った声で言い返す。すると言い返されたことに女子がますます腹をたて、オペラのクライマックスよろしく、まさにノリノリで怒鳴りまくる。

 窓には暴風と大粒の雨がたたきつけ、壁は女子の怒声でピリピリ震える。ホテルの外も中も荒れ放題であって、「さて今日はどうしたもんかね」と、思わず寂しく&侘しく座り込む気分。これもきっと、旅のバランスを考えなかった報いなのだ。

「では、ナルボンヌまで足を伸ばしてこよう」。ケンカの声を聞きながら、マコトに唐突ではあるが、困り果てたワタクシは、やっぱり計画通りに行動することを決意した。カルカソンヌからナルボンヌまで、電車で30分強。ナルボンヌは地中海が間近に迫る町である。
オード
(カルカソンヌ、雨のオード川)

 今いるのが、カルカソンヌ。これから行くのが、ナルボンヌ。明日の予定が、バイヨンヌ。まるで韻を踏んだみたいであるが、町の名前が「…オンヌ」で終わるのは、フランス南西部の言葉の特徴なのかもしれない。

 ナルボンヌに、何があるというわけではない。別に名所旧跡もないらしくて、あの懇切丁寧な「地球の歩き方」でさえ、ナルボンヌについては1行も言及がない。しかし諸君、別に名所旧跡を訪ねて回るだけが旅じゃないだろう。

 そもそもこの風雨だ。名所旧跡が例え存在したとしても、ヌレネズミになって全身から水滴をボタボタさせながらじゃ、名所も旧跡もあったものじゃない。むしろナルボンヌでは、地元の人々の集まるメシ屋のテーブルを占拠して、のんびりメシにワインでも楽しんでこようじゃないか。

 昼前、ちょうど風雨も小康状態になった。国鉄の駅まで30分、徒歩で一気に突進するチャンスである。ホテル前の黒ネコどんに軽く挨拶して、傘もささずに大驀進を開始した。

1E(Cd) Wand:SCHUBERT/SYMPHONY No.8 & N0.9①
2E(Cd) Wand:SCHUBERT/SYMPHONY No.8 & N0.9②
3E(Cd) Courtney Pine:BACK IN THE DAY
4E(Cd)Akiko Suwanai:BRUCH/VIOLIN CONCERT No.1 & SCOTTISH FANTASY
5E(Cd) Brian McKnight:BACK AT ONE
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