2016年05月05日(木)

Mon 160411 ハケ屋のヤパーナー ギュギュッと詰め込む(ドイツ・クリスマス紀行36)

テーマ:ブログ
 どんな旅でも必ず1度は経験するのが、「変な日本人」「変わったジャパニーズ」との遭遇である。「Youは何しにフランスへ?」「Youは何しにベルリンへ?」と、思わず問いかけたくなるような日本オバサマや日本オジサマとの邂逅は、なかなか忘れられない思い出になる。

 今回のベルリン滞在では、「ハケおじさん」「ハケおばさん」との遭遇がそれにあたる。「ハケおばさん」の方は「ハケおじさん」に付き合っていただけだから、別に変わったヒトではなかったのかもしれないが、ハケおじさんと一緒に旅をしていたこと自体、もう十分にフシギなオカタと言っていい。

「ハケおじさんとはどのような存在か」であるが、ドイツのクリスマス市で、もしも大量のハケを購入しているジャパニーズ・オジサマを目撃したら、誰だって「あれれ、Heは何しにベルリンへ?」と、思わず首を傾げるんじゃないだろうか。

 ドイツ語では、ジャパニーズ・オジサンとは言わずに「ヤパーナー」と発音する。女子ならヤパーネリン。クリスマス市を訪れた問題のヤパーナーどんは、ハケとホーキをズラリと並べたお店が滅多矢鱈に気に入ってしまった様子であった。

 同行のヤパーネリンも調子を合わせ、ハケ屋のオジサマに1つ1つの用途をジックリと尋ねはじめた。今井君は呆気にとられ、まだ熱々のホットワインをジュルジュルすすりながら、ヤパーナーとヤパーネリンが英語でハケ屋を質問攻めにする様子に見入ったのである。
ピーナツ
(ドイツ人は、ギュギュッと詰め込むのが好き。ホテルのバーで手渡されたピーナッツがこれだ)

 しかも諸君、分かってくれたまえ。このヤパーナー&ヤパーネリンもマコトにフシギな存在であるが、「ハケ屋」という店舗形態にも、やっぱり驚嘆の念を禁じ得ないじゃないか。

 だってお店に並べたのは「ハケ」と「ホーキ」、その他は一切ナシ。何でこんなお店が、クリスマス市に進出してきたんだい? クリスマス市だってやっぱり「マーケット」であって、常に需要と供給のバランスを考えなきゃいけないはずだ。

 そりゃ、供給するのは自由でござんすよ。ナンボでもハケとホーキを供給してくだしゃんせ。しかし諸君、「需要」と言ふものを考慮しなきゃ、経済そのものも、それを研究対象とする経済学も、コロリと破綻しちゃうんじゃないのかね。

 繰り返すが、ここはクリスマス市だ。食品とお酒とお菓子にギュギュッと限定されて然るべきである。例外的にサンタさんの人形とかオーナメントとか、ちょっとしたカワイイ雑貨、まあその程度まで。まさかクリスマス市に「ハケとホーキが欲しい」と言って集まってくるヒトはいないだろう。
ケーキ
(ケーキだって、各要素をギュギュッと力強く詰め込む。ズシリと重たいケーキが定番だ)

 焼いたソーセージやステーキをパンにはさんだだけで長蛇の列ができ、アルバイトの店員さんたちも、お客を捌ききれずにベソをかく勢い。待たされたお客は不平と不満を懸命に抑制しながら、ひたすらパンの焼き上がりを待つ。

 ヒマなのは、ハケ屋のみ。ハケ屋の前だけが真空地帯みたいになっている。ハケ屋の右隣はキャンディ屋であるが、やっぱりキャンディだって飛ぶように売れている。こりゃハケ屋さん、あなた場違い過ぎるんじゃないかね。

 ついでに、「客単価」なんてのも考えなきゃ経営は成り立たない。ハケ1本3万円とか、ホーキ1本5万円とか、そんなのは普通考えられない。旺盛な需要を喚起できない商品で、しかも客単価が低い。うにゃにゃ、どうして一番ヒトが集まるあたりにこの店を出店したのか、真意が全く分からない。

 ところが諸君、まさにその店先に立ち止まり、真空のフラスコにキューッと吸引されたように動かなくなったのが、クダンのヤパーナー&ヤパーネリンである。何十種類も並べられたハケの用途を1つ1つ尋ね、店のオヤジの説明を真剣に聞いて、全く飽きることを知らない様子だ。
開業当時の電車
(1902年、開業当時のベルリン地下鉄が展示されている)

 その様子を眺めているうちに、我が掌中のホットワインがどんどん冷たくなってしまったのであるが、諸君、ついに15分後、ヤパーナーはハケの購入に踏み切った。

 いわゆる「大人買い」であって、10本買ったか20本買ったか、今井クマ助が一生かかっても使いきれないほどのハケを、次々と袋に入れていく。あれれ、ホーキも買ったぞ。

「Youは何しにハケ買うの?」「Youは何しにハケ売るの?」のダブルパンチであって、Both 需要側 and 供給側ともに。2015年冬のベルリン体験の中で不思議トップ5に入ることは間違いない。

 すると当然「他の不思議体験は?」という追加質問が予想されるのであるが、うーん、やっぱり「ドイツ人の詰め込み好き」が来ますかね。今日の写真1枚目のピーナッツ、どうですか?

 ホテルのバーで「おつまみにどうぞ」と差し出されたのが、この真四角に固まるほど詰め込んだこのピーナッツ集団であった。コイツをホテルのバーで手渡しますかね? 日本ならありえない光景だが、ドイツの人々は真顔でコイツを口に運ぶ。うぉ、所が変われば品も変わるのである。
7日券
(ベルリン市内の電車が7日間乗り放題。チケットの見た目は何だか頼りないが、使い勝手は悪くない)

 詰め込み好きは、ケーキにも現れる。ナッツでもジャムでも生地でさえも、「どうせ同じ容積なら、入るだけギュギュッと詰め込んじゃいましょう」であって、どうやらそれが一番のサービスだと考えるらしいのだ。

 だからパンでもケーキでも、手に取るとズシリと重たくて、予想外の充実感というか、絶望的な重量感というか、まあそういう驚きの一瞬がある。「とても食べきれません」と日本人がシャッポを脱ぐまで、そんなに長い時間はかからない。

 ま、だから「ダメだ」とか「キライだ」とか、そういう難しいことは言わないことだ。自分と違うからこそ面白いので、むしろ正反対の人間のほうが友人としても楽しいじゃないか。

 電車のキップの売り方なんかも、日本人とはハッキリ発想が違うのである。ドイツでもフランスでも、自動販売機の前でビックリするのがその効率の悪さ。だって諸君、「ドイツ」というイメージからして、機械の効率は素晴しく高そうじゃないか。
レツテン
(帰国の日のランチは、1621年創業の「ZUR LEZTEN INSTANZ」。詳しくはまた明日の記事で)

 ところが、1人1人がキップを購入するスピードは、日本の足許にも及ばない。1人で1分も2分も費やして、それでもラチがあかなくて、結局は諦めて有人窓口に列を作る。

 DB(ドイッチェ・バーン)みたいな巨大組織でも、「キップをあらかじめ印刷しておく」という手段を思いつかないのだ。機械は、乗客の注文を受けてから、おもむろに必要事項をジーコ&ジーコとゆっくり印刷し始める。

 印刷が終わっても、キップの排出の仕方がマコトに不承不承である。
「コイツ、売る気がないんじゃねーか?」
「コイツ、オレのことキライなんじゃねーか?」
「優しい日本人だと思って、ナメてんのか?」
思わずそんなハシタナイ言葉が胸の奥から湧き上がる。

 まあこうして12月29日 ☞ 帰国の日のワタクシは、地下鉄の1回券を買うのに2分もかかったのであるが、アレクサンダープラッツの駅から名店「ZUR LEZTEN INSTANZ」を探して地図とニラメッコ。1621年創業、ベルリン最古と言われているレストランであるが、その話は「また明日の記事で」ということにしたい。

1E(Cd) Preston:BACH/ORGELWERKE 6/6
2E(Cd) Schiff:BACH/GOLDBERG VARIATIONS
3E(Cd) Schreier:BACH/MASS IN B MINOR 1/2
4E(Cd) Schreier:BACH/MASS IN B MINOR 2/2
5E(Cd) Hilary Hahn:BACH/PARTITAS Nos.2&3 SONATA No.3
total m55 y664 d18369
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