2015年10月26日(月)

Fri 151002 花はおそかった 神田神保町・にゃんこ堂のこと(なでしこ ラストデイズ6)

テーマ:ブログ
 「さすがにそろそろヤメなきゃな」と考えて、無理して号泣をヤメようとしても、さすがに12年10ヶ月、連日ねこのことばかり考えて生活してきたクマ蔵が、突然そんなことを言ってもムダであり、ムリなのである。

 特に、新刊書が届けられたタイミングがいけない。「なでしこに見せてあげられたら」だの「なでしこが新刊書の上に乗っかっている写真を撮りたかった」だの、ワガママがワガママを呼んで、「クマの目から涙」という状況は一向に収まらない。

 なんと諸君、何だかガッカリしてしまうかもしれないが、なでしこが天国に旅立った翌日、自宅に届けられた新刊書「さあ、音読だ」の見本10冊を眺めながら、今井クマ蔵の頭の中は昭和の歌謡曲「花はおそかった」の歌詞が駆け巡ったのである。

 読者諸君の中で「花はおそかった」を知っているヒトはほぼ皆無だと思うが、1960年代終盤の日本を席巻した「かおるちゃん、遅くなってごめんね」の絶叫が、なでしこの写真と新刊書見本を見比べる今井君の頭脳を占領。ヤメようヤメようといくら考えても、無意識のうちに歌いはじめてしまうのである。
にゃご
(そろそろシャキッとしなきゃダメですよ。そう言ってニャゴロワに叱られた)

 1967年の作品、作詞:星野哲郎、作曲:米山正夫。YouTubeというマコトに便利なものがあるから、諸君も「美樹克彦」という名の激しいシンガーが歌いまくる「花はおそかった」を、後で追体験してみてくれたまえ。この曲で一度だけ「NHK紅白歌合戦」にも出場している。

  かおるちゃん おそくなってごめんね
  花をさがして いたんだよ
  君が好きだった クロッカスの花を
  僕はさがして いたんだよ
  かおるちゃん おそくなってごめんね
  君の好きな花は 花は 花はおそかった

 この激烈な歌詞の中に、何故「かおるちゃん」が採用されたのかはよく分からないが、今の今井君の中ではそのかおるちゃんが「なでしこちゃん」に変わってしまうというわけだ。なでしこちゃん。キミに見せたかった本は、おそかった。

 しかも「かおるちゃん」の手は、なでしこちゃんのお手手と全く同じ白い手であったらしい。人間の手の白さと、ねこの手の白さはおそらく全く別ものであるけれども、とにかくなでしこの七分袖の手も真っ白であった。

  かおるちゃん 君の白いその手に
  花を抱かせて あげようね
  かおるちゃん おそくなってごめんね
  君の好きな 花は 花は 花はおそかった
後ろ姿
(なでしこの優しい後ろ姿。南里秀子サン著「猫、ただいま留守番中」(駒草書房)の裏表紙より)

 こういう激烈&強烈かつ濃厚濃密な絶叫が連続して、日本中の喫茶店やレコード屋の店先で大音量で響きわたり、テレビでもラジオでも放送され、それはそれはたいへんな騒ぎで、日本中のかおるちゃんがビクビクしながら毎日を送ったものだった。

 曲の〆もまた激烈。やっぱり21世紀の穏やかな音楽とはドギモの抜き方が違っている。「かおるちゃん」「かおるちゃん」の連呼でラストまで引っ張ったこの曲は、次のような独白で一気にクライマックスに昇りつめる。

「信じるもんか 君がもういないなんて。僕の命を返してくれ 返してくれよ」
「こんな悲しい窓の中を 雲は知らないんだ。どんなに空が晴れたって それが何になるんだ。大嫌いだ 白い雲なんて」

 そして諸君、もうどうしようもないほど頂点に昇りつめた「かおるちゃん」は、次のような恐るべき絶叫で幕を閉じる。「バカヤロー」「バカ、ヤロウォウォウォーッ!!」と言うのであるが、さすがにここまでくると、「こんな叫びが公共の電波にのっていいのかどうか」と首を傾げるヒトも少なくなかった。
にゃんこ堂
(10月26日、ヤフーニュースになでしこの写真を見かけた。神保町の本屋「にゃんこ堂」に、なでしこの額がかかっているのだという)

 しかし諸君、ヒトを批判ないし非難するのは誰だってカンタンに出来る。非難や批判までいかなくても、「どうかと思う」「いかがなものか」「他にすることがいくらでもあるんじゃないでしょうか」と首を傾げてみせるのは、何だかあまりにも冷酷である。

 そりゃクマ助は「たかがねこ1匹のことで」5日も6日もメソメソしてみせた。「いかがなものか」であるし、他にすべきことはいくらでも存在する。でも仕方がないじゃないか。誰が何と言ったって、なでしこは圧倒的に可愛いヤツだったのだ。

 確かにかおるちゃんへの花が遅かったのと同様に、なでしこちゃんへの新刊は間に合わなかった。大作家のねこではないから、やっとのことでお供えする本も、歴史に残るような名著ではない。その件で昨日も号泣したばかりだ。

 しかし諸君、病気で命を落としたねこへの激烈な思いについては、「かおるちゃん」なんかに決して負けるつもりはないのである。それこそ「バカヤロー」であって、これから少なくとも4~5年は、沈む夕陽に向かってクマ助は「バカヤロー」と吠えつづけるはずである。
なでしこ拡大図
(神田神保町「姉川書店」にて。確かになでしこはそこにいた)

 10月26日早朝、「ヤフーニュースになでしこちゃんの写真が掲載されていますよ」という情報が入った。「あれれ、おかしいな、そんな有名なねこではなかったのに」であるが、クリックしてみたヤフーニュースは「神田神保町のねこの本屋さんが大人気」というテーマであった。

 他に「ねこ経済新聞」も同じ本屋さんを扱っている。本屋さんは「姉川書店」。神保町交差点の水道橋側、水道橋に向かって左側の角に位置している。店舗の一隅が「にゃんこ堂」と名づけられ、ねこ関係の書籍がズラリと並べられている。

 写真を見てみると、キレイな額に収められたこのねこは、間違いなくなでしこである。こんなにたくさんのねこ本やねこグッズが並んだ書棚で、いちばん目立つ場所を飾っているのが、今は亡きなでしこなのであった。
姉川書店にゃんこ堂
(諸君もぜひ「姉川書店」を訪ねてみてくれたまえ)

 うれしさのあまり、クマ助は午後遅い時間帯にその「姉川書店」を訪ねてみた。レジに座った優しいオバサマこそ、ヤフーニュースの中で言及されている「にゃんこ堂」のヒトに違いない。

「実はこのねこ、私のウチのねこだったんです」
「なでしこ、と言いましてね。12年10ヶ月いっしょに暮らしました」
「腎不全が悪化して、とうとう死んでしまいました」
「先週の火曜日のことでした。ホントに静かな最期でした」
号泣しないように、深呼吸してからオバサマに話しかけてみた。

「あらあら、それは残念でしたね」
「なでしこちゃんはウチでも大人気。いまもこのポスターの写真をとりにくる人がたくさんいますよ」
そう言ってニッコリされると、もうどうにも涙をガマンが出来なくなって、慌ててお店を飛び出してきた。

 午後4時のことである。先週、なでしこの息がいっそう微かになった時間帯。古本市開催中の神保町も、ちょうど同じような夕暮れの光の中にあった。

 なお、神田神保町「姉川書店」「にゃんこ堂」については、以下をクリックしてくれたまえ。

http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20151019-00010005-biz_dime-nb
http://petomorrow.jp/news_cat/5008?pickups=popular

1E(Cd) Sinopoli & New York:RESPIGHI/FONTANE・PINI・FESTE DI ROMA
2E(Cd) Dutoit & Montréal:RESPIGHI/LA BOUTIQUE FANTASQUE
3E(Cd) Rubinstein:CHOPIN/MAZURKAS 1/2
4E(Cd) Rubinstein:CHOPIN/MAZURKAS 2/2
5E(Cd) Lima:CHOPIN FAVORITE PIANO PIECES
total m10 y1731 d17042
最近の画像つき記事
 もっと見る >>

Ameba芸能人・有名人ブログ

芸能ブログニュース

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。

      Ameba芸能人・有名人ブログ 健全運営のための取り組み