2015年09月06日(日)

Thu 150813 治安治安と言いなさんな いい店だった 再訪スタイル(ナポリ滞在記48)

テーマ:ブログ
 夏休みの最後の日が月曜日で、2学期の始めの日が火曜日。2学期最初の週末まで学校で5日も過ごさなければならないとなると、休みであることに慣れきったコドモたちにとっては、これはなかなかしんどいものである。

 まして「宿題」「宿題」と責めたてられ、「オマエはまだ工作を提出していない」「オマエは算数と絵日記がまだだ」「オマエの自由研究はどうした?」と、真綿で首をしめられるような日々をおくれば、「夏休みなんか大嫌いだ」ということになりかねない。

「夏休みの宿題なんか、やめたほうがいい」というのがコドモ時代からの今井君の意見であって、「何のためにダチョウを飼うんだ」の高村光太郎よろしく、クマ助君の結論も「人間よ、もうよせ、こんなことは」なのである。

 同じように「人間よ、もうよせ、こんなことは」の対象だと思うのが、海外を旅行する日本人たちの「治安」「治安」の大合唱である。そんなに治安ばかり心配していたら、せっかくの外国がちっとも楽しくないじゃないか。

「ナポリに行ってきます」とニッコリした瞬間、返ってくる返事は「治安は大丈夫なんですか?」。「マルセイユに行ってきます」と告白しても、「治安の点で不安はないんですか?」。とにかく、何が何でも「治安!!」なのである。
スペイン街
(いかにも恐ろしげなスペイン街ではあるが)

 ブエノスアイレスとかサンパウロとなるともうサイアクであって、周囲の人がみんなこちらを振り向き、「ああ、もうコイツは無事に日本に帰ってくることはないな」という哀れみの視線を向ける。何回無事に戻ってきても、「治安!!」の絶叫がクマ助の周囲から消えたことはない。

 まあ試しに、どこでもいい、知っている海外の地名をググってみたまえ。上から3番目か4番目に、まず例外なしに「○○○ 治安」という検索候補が登場する。

「ボローニャ 治安」「マドリード 治安」「バルセロナ 治安」「ボストン 治安」であって、何をそんなにビクビクしてるんだか、ちっとも分からない。

 正直に言って、もしも「治安」というなら、夜の新宿や渋谷のほうがずっと雰囲気が悪い。六本木の交差点あたりを、深夜1時とか2時とかにうろついてみたまえ、「うぉ、おっかねえ」であって、ニューヨークのハーレム125th Streetあたりのほうがよっぽどマシである。

 この10年、目いっぱい海外をノシ歩いてきたけれども、今のニューヨークなら135番街ぐらいまで北上しても、別に「治安が悪い」と感じることはない。人々はごく自然な笑顔で日常生活にいそしんでいる。
雑踏
(トレド通り、イースターマンデーの雑踏)

「治安の点で最悪」であるらしいナポリやマルセイユやブエノスアイレスの地下鉄でも、危険を感じたことなんか一度もない。治安治安と脅されてビクビクしているからコワいので、最低限の注意さえ払っていれば、怖がることは何もない。

 さすがに深夜の地下鉄で、デカいヨッパライ男子4~5名に取り囲まれれば、その粗暴さに一瞬ヒヤリとするけれども、何のことはない、自分がヨッパライ気分の時を考えれば、「要するに機嫌がいいだけだ」とすぐに納得がいく。

 ナポリのスペイン街についても、確かに街の光景は恐ろしいけれども、そこを歩く人々に恐怖を感じるとすれば、それは旅行者の方が悪いのである。ふと見つけた店に入って、くつろいで周囲を見渡せば、初詣でごった返す日本の神社の境内より、はるかに優しい笑顔と笑い声が溢れている。

 思い切って入ってみたスペイン街「Hosteria Toledo」は、まずウェイトレスのオネーサマの爽やかな客あしらいが素晴らしい。一応「ウェイトレス」としておくが、おそらく店の経営者の娘ないし姉妹ないし経営者本人であって、テキパキと客の注文をこなし、注文以前にこちらの要求を察知して、ニコヤカに頷いてくれる。
イカ
(イカのグリル。旨そうに見えないが、間違いなく絶品だった)

 店は1階に10テーブルほど、2階には大きめのテーブルが5つほど。地元の人々でほぼ満席であって、旅のクマ助どんが導かれたのは、たった1つ空いていた2階の四角いテーブルであった(昨日の写真1枚目を参照)。

 木造の狭い階段をギシギシ言わせながら2階に上がると、イースターの御馳走を前に大家族数組が優しげな笑いに包まれている。「お邪魔して、いいんでしょうか?」な雰囲気であるが、ウェイトレスのオネーサマに促されてテーブルにつくと、「治安」「ぼったくり」みたいなイヤなコトバは奈落の底に消えていく。

 注文したのは、イカのグリル、お魚たちのフライ、オススメのパスタ。ついでに「できるだけ濃厚な赤ワイン」。今井君はトロリと濃厚な舌触りのワインが好きなので、「トロリ」どころか「ドロリ」でもかまわない。

 残念なのは、クマ助の写真のウデではちっとも料理が旨そうに見えないことである。いやはや、参った&参った。パスタはもう半分平らげてから「あ、写真とらなきゃ」であったし、イカはカラカラに乾いて見えるし、お魚たちのフライときた日には、ゴミ箱から漁ってきたシロモノにしか見えない。
魚のフライ
(お魚たちのフライ。見栄えはともかく、ホントに旨かった)

 しかし諸君、そこはすべて写真のウデのせいなので、パスタを始めとして3品全てが絶品と言ってよかった。おいしそうに見えないのは、店の雰囲気やオネーサマのテキパキした動きを、写真では上手に表現できないからなのである。

 感激したクマ助は、食事の途中から「どうしても明日もう1度この店に来たい」と熱望するようになる。明日がナポリの最終日であって、明後日の午後にはナポリ空港からフランクフルト経由で日本に帰るのである。明日のうちに、もう1度来ておきたい。

 明日の予定は、朝一番でカプリ再訪。ナポリの旅の最初にカプリ島を訪れ、その絶景に感激し、だから最終日にもう1度カプリを訪れる。いやはや、マコトに自由な旅のやり方であって、同じ街に2週間も滞在すれば、こういう「再訪」を何度もしたくなるものである。

 実際この旅でも、すでに「ラヴェッロ再訪」を実行している。再訪こそ、クマ助独特の旅のスタイルなのである。ならば明日の午後、「この店も再訪したい」となるのは当然じゃないか。お勘定を済ませながら「明日の午後2時、ランチを予約したいんですが」と言ってみた。
自家製パスタ
(写真のウデを上げないと、絶品パスタも旨そうに見えない)

 ところが諸君、何とも残念なことに、お勘定してくれた店のオジサマは大きく肩をすくめて「おやおや、マコトに申し訳ないが、明日はウチ、お休みなんですよ」とおっしゃる。

 まさに地団駄を踏む思いであるが、その時オジサマの表情がググッと明るくなった。
「ウチは休みですが、親戚の店がすぐそばにあって、そっちは明日もやってます」
「連れてってあげますから、そっちを予約してください」
とのこと。ホンの十数歩のところにその店はあって、「明日14時」ということで話は決まった。

 こういうふうで、4月6日の今井君は悪名高いスペイン街を意気揚々とノシ歩いていた。4月上旬、昼下がりのナポリの風はマコトに爽やかであって、これからケーブルカーでヴォメロの丘を目指そうと思う。

 ヴォメロの丘からは、赤い屋根のズラリと並ぶナポリの街と、一面に船が浮かぶ青いナポリ湾と、その向こうのカプリやヴェスヴィオが一望のもとに眺められる。まさにナポリ1番の絶景スポットであって、「See Naples and die」と言う時、イメージされているのはこの丘からの絶景である。

 ナポリ滞在も残り48時間となった段階で、初めてこの絶景スポットに登るのであるが、まあそのあたりもクマ助スタンダード。「楽しみは最後の最後までとっておく」というのも、決して悪くないのである。

1E(Cd) Richter:BACH/WELL-TEMPERED CLAVIER 1/4
2E(Cd) Richter:BACH/WELL-TEMPERED CLAVIER 2/4
3E(Cd) Richter:BACH/WELL-TEMPERED CLAVIER 3/4
4E(Cd) Richter:BACH/WELL-TEMPERED CLAVIER 4/4
5E(Cd) Glenn Gould:BACH/GOLDBERG VARIATION
total m65 y1341 d16662
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