2015年09月03日(木)

Mon 150810 プチ美術館が理想 企画展のクマ方式 オリエンテーリング(ナポリ滞在記45)

テーマ:ブログ
 いつも書いている通り、怠け者のクマ助は巨大美術館が大キライ。まるまる1日かけても全部見て回れないような膨大なコレクションは、要するに趣味が悪いだけである。

 だから、ルーブル・オルセー・プラド・メトロポリタン・ウフィツィなどは「敬して遠ざける」という感覚。「パリに行ってオルセーに立ち寄らない」「フィレンツェでウフィツィを素通りする」の類いの行動を、頻繁にとってしまうのである。

 そのへんの偏屈さについては自分でも忸怩たるものがあるので、昨年12月には一念発起して「スーパー有名美術館巡り」を決行した。フィレンツェ☞ローマ☞パリの順に「はとバス」みたいな旅を試み、ウフィツィもアカデミアもみんなジックリ眺めてきた。

 その顛末は旅行記「イタリア冬紀行」「またまたパリ」に詳細を書いたから、中欄「ウワバミ文庫」をポチッとクリックして、熟読玩味してくれたまえ。それでも結局クマ助の珍道中ぶりは変わらず、旅のクライマックスは冬のアルプス越えの夜行列車の中になってしまった。

 ま、無理なことはしないほうがいい。怠惰なクマ助にとって、理想的な美術館はあくまで「プチ美術館」。展示されている作品は多くて50点、出来れば30点程度がいい。100点に接近すれば、おそらく後半まで集中力がもたない。
カプアのヴィーナス
(ナポリ考古学博物館、カプリのヴィーナス)

 小学生の頃から、今井君と言えば「落ち着きがない」「ちっとも授業に集中しない」ことで先生方の評判もすこぶる悪かった。先生に「口を閉じろ!!」と絶叫されれば、逆にアゴが外れそうなほどの大口をあけてみせないと気が済まなかった。

 長くても15分しか集中力を持続できないので、45分の授業でも、中盤から先はもう何にも聞いていない。国語の時間でも算数がやりたくなるし、社会の時間でも理科がやりたくなる。

 そういう気質は大学受験生になってもずっと変わらなかったので、高3の11月に文転した直後の今井君は一計を案じ、「クルクル勉強法」を編み出した。15分しか集中力が続かないなら、別にそれを悪いことと考えず、15分ごとに科目をかえればいいだけのことである。

 理想的には円形のテーブルがいいので、英語・古文・日本史・数学・世界史、以上5科目の問題集を広げ、15分ずつ、時計回りにクルクル回りながら勉強するのである。英語に飽きたら、すぐ古文。古文に飽きたらすぐ世界史。絶対にガマンをしない。ガマンは全てカラダに悪い。

 そうやって受験まで3ヶ月クルクルやって、結局ダメだったのは数学のみ。もともと理系だったのにダメだったんだから、諸君、どうやら数学は時間を寸断してはダメな科目のようだ。15分ずつの寸刻みでは、ちっとも学力がつかなかった。
肖像
(ナポリ考古学博物館、ネオと妻の肖像)

 そういう性格だから、職場なんかも長続きしなかった。予備校講師になってからも、巨大予備校でも3年・6年・8年、あんまりカンタンに人気講師♡になれるものだから、予備校ホッピングも甚だしい、マコトに忙しい人生をやってきた。

 東進に落ち着いてからすでに11年が経過しようとしているのは、まさに奇跡的であって、ここがよっぽど楽しい職場であるからに違いない。来る日も来る日も旅をして、全国行脚に明け暮れる。まさに落ち着きのないクマ助にピッタリの職場環境であって、これならこのまままだ5年でも10年でもいけそうだ。

 どうも話がそれて困るだろうが、話がどこまでもそれていくのもまた今井君の真骨頂。ものを書いている時だって、やっぱり集中力は15分しか続かない。ツベコベむずかしいことを言いなさんな。

 というわけで、クマ助の理想はプチ美術館、展示作品数は30から50。渋谷区松濤に「松濤美術館」という小さな美術館があるが、大きさとしてはあれが理想である。

 別に、有名な作品が収蔵されているとか、面白い企画展がしょっちゅう企画されるとか、そういうことは必要ない。美大生の作品でも、地元の無名画家の絵でもちっともかまわない。クマ助は絵を眺めに行くのであって、名声の前にひれ伏しにいくのではない。
メメントモリ
(ナポリ考古学博物館、メメント・モリ)

 出来れば常設展がいいので、「いつ行っても同じ絵が待っている」というのが美術館のあるべき姿なんじゃないか。いつ行っても企画展、いつ行っても人がワンサカ、そういうのは美術館と言うより、むしろ文化的盛り場に過ぎない。

 上野の国立西洋美術館は、年に3回も4回も大規模な企画展があって、人がワンサと集まり黒山の人だかり、チケット売り場も長蛇の列でウンザリだが、ヒッソリした常設展の方はまさに理想的である。いつ行っても同じシニャック、いつ出かけてもおんなじモーリス・ドニ。そういうのでなければクマ助はイヤだ。

 それでも時には企画展も見に行く。というか、10年ほど昔まではよく見に行った。まだ美術館に出かけるのを「勉強」の一種と思っていた頃で、大宣伝している企画展を見に行かないのは「許しがたい暴挙」ぐらいに思って切羽詰まっていた。

 そこで、企画展も見方もずいぶん工夫した。例の黒山の人だかりを掻き分け&掻き分け、4時間もかかって見終えた頃には息も絶え絶え、足も棒みたいになってヘトヘトもいいところ。気がつくと周囲の人々に向ける自分の視線が敵意に満ちている。

 絵を見て ☞ 敵意のカタマリになるというのでは、絵を見に行った意味が全くないので、せめて絵を見て優しくなれる方法はないものか、クマ助なりに検討を重ねた結果が、「今井君方式」である。
牧神
(ナポリ考古学博物館、踊る牧神)

 企画展の今井君方式は、まあカンタンに言えば以下のようなものである。
①  まず一気に、1枚目から最後まで10分ほどで眺めてしまう
②  そこで好きな絵をチェック、全体の流れもチェックする
③  好きな絵だけを、1枚10分でも30分でもかけて眺めながら
④  企画者の意図にまで切り込んでいく

 多くの場合、企画展に集まる人々は、最初の10枚ほどにジックリ集中して鑑賞し、一緒に出かけた友達どうしで変に興奮しているうちに、後半ではもう疲れ果ててしまう。画家のスタイルと円熟味が際立ちはじめた展示のクライマックスを、サッサと足早に通り過ぎる、そういう愚をおかしたくない。

 今井君方式とは、とにかく全体をマクロに把握し、後からミクロに集中していく読書法と同じであって、自分ではずいぶん画期的なことをやっているつもりだったが、企画展の人だかりで「マジメに勉強すること」に、いつの間にかあんまり興味を感じなくなってしまったのだった。
考古学博物館
(国立考古学博物館、外観。いやはや、楽しかった)

 それでも海外のウルトラ巨大美術館を訪ねる時は、現在「オリエンテーリング方式」をとっている。マドリードでプラド、ロンドンで大英博物館、ウィーンで美術史美術館、そういうことになれば、1週間をそこで費やす勇気がない限り、このオリエンテーリング方式が一番いいようである。

 例えばクマ助は、1年後か2年後にサンクトペテルブルグのエルミタージュ美術館を訪問しようと考えている。年間来場者数320万人。横浜の全市民が大挙して訪れるようなものである。

 そんな美術館で「ジックリ」なんかをやってみたまえ、1週間どころか1ヶ月は覚悟しなければならない。1日まるまるあてるにしても、オリエンテーリング方式がベストだろう。ガイドブックに掲載された有名作品30点を目標に定め、「見つけたよ」の証拠写真を撮りながら回るのである。

 出来れば友人4~5人で競争するのがいい。ルーブルでもプラドでも迷路のように入り組んだ小部屋の連続の中、押すな押すなの雑踏を掻き分けて、「見つけた!!」「あった!!」「ついに発見!!」とガッツポーズをとりながら進む快感はサイコーだ。

 例えば、午前10時スタート。午後2時ごろ、目標30のうち25までを発見。最終集合時間までまだ2時間を残し、館内のカフェでコーヒーでも飲んでみたまえ。山や森のオリエンテーリングとは、一風変わった汗と快感があるに違いない。ただし、絶対に他の人々に迷惑をかけないようにしてくれたまえ。

 ナポリの国立考古学博物館では、クマ助はこのオリエンテーリング方式で楽しく遊ばせてもらうことにした。競う仲間はいなかったが、とにかくガイドブックに掲載されていた30作品は全て発見。広大な館内を3時間かけてスピーディに闊歩した後は、南イタリアの春の昼下がりの空気がマコトに爽快であった。

1E(Cd) Preston:BACH/ORGELWERKE 6/6
2E(Cd) J.S.BACH/SILVIA(Cantata Opera in 3 Acts)1/2
3E(Cd) J.S.BACH/SILVIA(Cantata Opera in 3 Acts)2/2
4E(Cd) Münchinger & Stuttgart Chamber:BACH/MUSICAL OFFERING
5E(Cd) Jochum & Concertgebouw:BACH/JOHANNES-PASSION 1/2
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