2015年05月26日(火)

Sat 150502 名物にチョー旨いものなし 超有名ピザ屋 不機嫌を楽しむ(ナポリ滞在記20)

テーマ:ブログ
 「ナポリに行ってきた」と発言すれば、たとえそれが3~4時間の滞在に過ぎなくても、相手の反応として考えられるのは
「ピザ、食ってきたか?」
「ピザ、旨かったか?」
「ピザ、どうだった?」
が圧倒的に多いはずだ。

 もちろん他にも、21世紀の安全第一な日本に生活しているヒトビトの反応としては、
「危なくなかったか?」
「治安は大丈夫だったか?」
「カバンとかサイフとか盗まれなかったか?」
も多いだろう。

 おそらく前者が金メダル、後者が銀メダル。その差はおそらく萩野公介と瀬戸大也並みに拮抗していて、どっちが1位でどっちが2位だか、画面を虫メガネで確かめなきゃいけないぐらいの微妙な差であることが予想される。
ナポリピザ
(スパッカナポリの超有名店「ディ・マッテオ」のマルゲリータ)

 ましてやクマ助のナポリ滞在は2週間に及ぶ。2週間もナポリにいれば、ピザ体験10回と危険体験9回は確実だろう。「肉体がピザで出来てんじゃないか?」と思うほどトマトソースにまみれ、パスポートもクレジットカードも身ぐるみ奪われ、冷めたヨレヨレのピザみたいになって帰国する姿が目に浮かぶ。

 いやはや、ところが今井君は普通の人間ではない。中年のクマさんだ。クマにはなかなか危険は迫らない。というよりむしろナポリのヒトビトの側から「危険な生物」「近寄ってはいけません」「ご用心」というレッテルを貼られかねない。

 ついでに、「ピザ」なるものもあんまり信用ならない。世の中に「名物に旨いものナシ」という諺があって、いったん名物になると多くの場合「工夫しすぎて本来の姿を見失う」という愚を犯す。

 その典型が日本のラーメンであって、普通にしてればいいのに、ただのキャベツ汁みたいになっちゃったり、「チャーシューが大きすぎて麺が見えません」「この分厚いチャーシューを完食しちゃったら、もうラーメンどころじゃないですね」など、厄介なシロモノが次々と登場する。

 そこで今井君はナポリ滞在を決心した後も、連日の食事の選択肢から「ピザ」というものを回避した。広島観光でカキ回避、北海道旅行でトーキビ回避、北陸の旅でカニ回避。むしろそういう選択をしたほうが、隠れたウマイモンに出会える可能性が高まるということもある。
スパッカナポリ
(昔は危険のカホリに溢れていたスパッカナポリ)

 そこで3月30日、ナポリ名物の「疑似・危険体験」と「ホンモノ・ピザ体験」を、オヤツ代わりにサッサと済ましてしまおうと決意した。「危険」と言えばスパッカナポリ、「ピザ」もやっぱりスパッカナポリ。それこそ「1粒で2度おいしい」だ(Fri 150424「1粒で3度おいしいカプリ島」参照)。

 この日のメインはカゼルタの王宮庭園だったのだから、メインのあとのデザートとしてスパッカナポリを突っ走り、後はホテルに戻ってスヤーッと深いネンネに入っちゃう。明日はエルコラーノの遺跡とソレントの街を予定しているから、「サッサと」「スヤーッと」「ネンネ」は、マコトに好ましい選択である。

 以前にも書いたが、この10年余りスパッカナポリのテーマパーク化が一気に進行したらしい。みんなホントに楽しそう。ヒトビトがまるでスキップでもするように楽しそうに歩き回っている様子は、ほとんどディズニーリゾートと変わらない。

 情報が遅れているのはガイドブックばかりという状況なのだ。昭和なオノボリサンが高級時計をテーブルに放置したり、おサイフから札束をむき出しにして闊歩したりしていれば、そりゃもちろん狙われるだろうけれども、そんなのは六本木や梅田や天神だって同じことじゃないか。
インマコラータ
(ジェス・ヌオーヴォ広場、インマコラータの塔)

 目指したピザのウルトラ有名店は「ディ・マッテオ」。ピザと揚げ物のお店で、どこの国のガイドブックでも大々的に取り上げられているらしい。広いスパッカナポリのちょうど真ん中あたり。確かに揚げ物も豊富そう、店先で盛んにアブラの匂いがしていた。

 店舗の間口が小さいのでなかなか見つからないが、見つけてしまえばこれはもう絶対に間違いようのない、コワーいお顔の屈強なオヤジサマが通行人を睨みつけて立っている。掃除用の赤いブラシが、まさに「鬼に金棒」に見える。

 門番のようなこのオヤジサマを乗り越えないと、テーブルでゆっくりピザにありつくことはできない。今井君は「店先で立ち食い」という世界が苦手だから、何とかオヤジサマの向こう側にすり抜けて、店舗の中に闖入することにした。

 1階の奥にも3つか4つのテーブルが並んでいるが、ここは何とも暗く狭苦しくて、常連さん専用というか、従業員のマカナイ用という感じ。ここまで内輪なテーブルにつく厚かましさの持ち合わせはないので、狭い階段を2階に駆け上がった。
マッテオ
(入口に立ちふさがるコワい門番オジサマ)

 すると諸君、おお何だ、広いじゃないか。10を超えるテーブルがズラズラと並んで、50人ぐらいは十分に入れそうだ。7~8人の女子会では話に花が咲いているし、右隣は気の弱そうな中年夫婦(明らかに観光客)、左隣はイケメン男子とイタリア美女のカップル(明らかに地元民)、みんな楽しそうにやっている。

 異様に機嫌の悪いウェイターがやってきて注文をとってくれる。「ワザとやってるでしょう?」と聞きたくなるほど機嫌が悪い。「名物」ということになっているPizza Fritta(揚げピザ)をお願いしようとすると、即座にただヒトコト「Non c’ è」=ノンチェ(ありません)という返答であった。

 一応「ありません」と訳しておくが、むしろ「ない♨」または「ねえんだよ♨」または「うぜ!!」「めんどくせ!!」「あるわけねーだろ!!」に近い気がする。いやはや、何しろ周辺は「治安が悪いです」だから、クマ助も思わずヘエコラしつつ、ビア1本と普通のマルゲリータ1枚をお願いして許してもらうことにした。
店内風景
(2階客席の風景)

 それでもまあ、ビア(ナストロ アズーロ、緑の中瓶)は冷たくギュッと冷えていたから、ウェイターの態度はこれ以上問わないことにしよう。テレビの旅番組では「底抜けに明るい」はずのイタリアだが、この種の応対はこの店だけじゃなくて、どこだってほとんど変わらない。

 しかし諸君、ウルトラ有名店のマルゲリータにしては、「何だ、こんなもんかい?」の感を禁じ得ない。ピザと言えばナポリ、ナポリと言えばスパッカナポリ、スパッカナポリと言えばディ・マッテオ。日本で言えば有楽町ガード下の焼き鳥か長浜ラーメンNo.1みたいな存在なのに、どうもイマイチ納得がいかない。

 ウェイターのオジサマの愛想の悪さ&機嫌の悪さから、それを補ってあまりあるミラクルな旨さを予想したぶん、あまりの普通さに対するガッカリ度が高い。ま、いいか。要するにピザであって、トマトがいくつかほとんど生のままであっても、それでいちいち不満を述べ立てるほどのことはない。

 気がつけば午後4時。女子会も中年夫婦もいつの間にか勘定を済ませた。広い2階フロアに残ったのは、左隣のイケメン&美女の地元カップルだけである。そろそろクマ助も退散すべき時刻になった。いやはや、「やっぱり名物にチョー旨いものナシ」を実感する夕暮れであった。

1E(Cd) Eschenbach:MOZART/DIE KLAVIERSONATEN 5/5
2E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 1/10
3E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 2/10
4E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 3/10
5E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 4/10
total m10 y823 d16147
最近の画像つき記事
 もっと見る >>

Ameba芸能人・有名人ブログ

芸能ブログニュース

    ブログをはじめる

    たくさんの芸能人・有名人が
    書いているAmebaブログを
    無料で簡単にはじめることができます。

    公式トップブロガーへ応募

    多くの方にご紹介したいブログを
    執筆する方を「公式トップブロガー」
    として認定しております。

    芸能人・有名人ブログを開設

    Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
    ご希望される著名人の方/事務所様を
    随時募集しております。

    Ameba芸能人・有名人ブログ 健全運営のための取り組み
    芸能ブログニュース