2015年05月14日(木)

Mon 150420 円形闘技場 ナポリ地下鉄2号線 「すぐ質問」についてⅡ(ナポリ滞在記10)

テーマ:ブログ
 まあ諸君、そういうわけで(スミマセン、昨日の続きです)、ポンペイの今井君は日がな1日散策を楽しみ、何を見ても大いに想像力を膨らませては、全く無関係のヨソのツアーガイドさんが説明しているのを立ち聞きし、自らの想像を修正する、そういう感激やら感動やらを重ねていった。

 その結果、積み重なった感謝&感激はまさにミルフィーユ状態。もともと遺跡や博物館の類いはあんまり得意でないクマ助としては前代未聞なほど、3月28日は記憶に残る1日になった。

 諸君、やっぱり「わからなかったら、すぐ質問」なんてのは、楽しくも正しくもないのだ。わからなかったら、まず想像力をムクムク膨張させて、力の及ぶ限り目いっぱい考える。考えて考え抜いて、何とか絞り出した結論を、正解と照らし合わせる。そうでなきゃ、オトナの楽しみとは言えないのである。

 昔の人は「下手な考え休むに似たり」とか言って冷やかしたけれども、それは江戸の町人が縁台でヘボ将棋を楽しんでいるのを眺めながら、岡目八目の傍観者として吐いた捨て台詞に過ぎない。

 傍観者というのは、いつでもその程度のものである。諸君、傍観者になってはならない。参加しなければ、全てはツマラナイ。傍観者の人生とは、要するにツマラナイ人生であって、是非とも積極的に全てに参加し、人生を今よりもっと楽しいものにしようじゃないか。
円形闘技場
(ポンペイ、円形闘技場の廃墟)

 もちろん諸君、古代ローマの円形闘技場で「参加する」としても、まさかホントにグラディエーターになって猛獣と戦い、命を賭けて同僚と剣を交える必要はないのだ。サッカーのサポーターと同じように、グラディエーター自身にもヒケをとらない闘志と熱狂を声援に乗せるだけでいい。

 3月28日夕刻、南イタリアの春の陽がすっかりティレニア海に傾いた頃、クマ助は紀元1世紀の円形闘技場の真ん中に立っていた。遠足で訪れたイタリアの中高生たちが、帰りのバスの集合時間に遅れそうになって全力疾走を始めていた。

 いやはや、今日は丸1日、ホントにスミズミまで遺跡を満喫した。夕暮れの風がヒンヤリ快く感じられる時間帯、2000年前のカタストロフィに再び想像力をブワッと膨張させながら、クマ助は家路につくことにした。

 家路は、遥かである。もちろん家路と言っても、一気に東京都渋谷区まで帰ろうと言うのではない。ただ単にナポリ・サンタルチアの「ホテル・ヴェスヴィオ」を目指すだけであるが、ドヴォルザークの「家路」を口ずさみながら帰るとしたら、おそらく100回繰り返しても足りないぐらいである。

 ポンペイ駅から、私鉄チルクム・ヴェスヴィアーナ線でナポリ・ガリバルディ駅を目指す。幸いなことに、1日に3~4本しかない快速電車がやってきた。各駅停車なら約20もの駅に停車するが、快速なら5~6駅。うぉ、まさに快速であって、快いことこの上ない。
内部
(円形闘技場、ツワモノどもが夢の跡。グラディエーターになった気分で、客席を仰ぎ見る)

 ガリバルディ駅で、悪名高い地下鉄2号線に乗り換える。1号線の21世紀的な快適さに比較して、2号線にはいまだに「第2次大戦後」のニオイが残る。電車の車体はイタリア国鉄のもの。構内も車内も照明は危険を感じるほどに暗く、走る速度は「ワザとやってんのか?」と怒鳴りたくなるノロノロである。

 駅に停車するたびに、停車時間も異様に長い。「何でいちいち5分も止まるの?」であるが、その種のイライラに苛まれている時ほど、接近してほしくない雰囲気の悪い集団がどんどん近くに寄ってくる。

 この日の地下鉄では、20歳前後と思われる「おお、イタリア版の半グレか」な6人組。こういう集団には慣れているナポリオバサマやナポリオジサマは、この6人と目を合わせまいとして、マコトに巧妙に目線を操作している。

 かくいうクマ助も人生のベテランであるから、目線の操作は負けず劣らず巧みなつもりであるが、東京のタクミとナポリの匠とでは、その巧みさに若干のズレがある。このズレのせいか、ナポリ半グレ集団・切り込み隊長と思われる一番ヤバそうな男子と、盛んに視線が交錯してしまうのであった。

 それでも何とか無事を保ったまま、ホテルから徒歩25分のピアッツァ・アマデオの駅に到着。チャンとスーパーにも立ち寄って、明日のビールと水を確保した。やれやれ、最後の最後まで緊張の連続で疲れ果てた。明日は早朝から起きだして、お船に乗ってカプリ島を目指す。早く寝るに限るでござるよ。
ポンペイ駅
(帰りも私鉄チルクム。ヴェスヴィアーナ線で。ラッキーなことに、快速電車がやってきた)

 ところで諸君、昨日の「すぐに質問できないんじゃ、困るんじゃないか」に対する① 質問の実態 ② 授業の質 ③「すぐ質問」はホントに正しいのか、の3点であるが、せっかく乗りかかった船だから、昨日の③に続いて①についても、今井君の見解をサッサと示しておきたいと思う。②は、また明日ですな。

 ①「生徒の質問の質」の問題だが、これは実にカンタンなことで、小中学生で塾に通いはじめてから今日まで、塾の先生にどんな質問をしてきたか、ちょっと記憶をたどってみたまえ。

 塾講師だって人気商売だから、池上彰サン並みに生徒の機嫌はとる。いかにも嬉しそうに「それはいい質問ですねぇ」とニコニコ褒めてくれることもあるだろう。しかし普通のヒトならそんな経験はごくマレで、「そもそも講師室に入ったこともほとんどない」という人だって多いはずだ。

 むかしむかし若きクマ助がバイト気分で働いていた中堅塾で、毎回ビックリするぐらい長い質問の列ができるイケメン先生がいた。「スゴい人気だな」と、羨ましく思ったものだった。

 しかしズラッと並んだ生徒たちは、いかにもデレデレしたダラしない表情。聞いてみると何のことはない、確かに「質問」ではあるのだが、その実態は、次のような世間話ばかりなのであった。
ナポリ駅
(薄暗いナポリ・ガリバルディ駅。諸君、間近に危険が迫るのを感じないか?)

「今、つきあってる彼女いるんですかー?」
「その彼女って、どんなタレントに似てますかー?」
「お弁当つくってきたら食べてくれますか?」
「何歳なんですか? どこに住んでるんですか?」
いやはや「先生に質問」の実態は、結局は果てしのない雑談だったのである。

 もちろんそういう世界にも、「モチベーションアップ」の効能はあるかもしれない。「好きな♡先生」に、クリスマスやバレンタインのプレゼントでも手渡せば、受験生だってメラメラやる気も出るだろう。

 もし先生に「ありがとう♡」とか「サンキュ♡」とか、優しい声で囁かれてみたまえ。「メラメラ」なんてものじゃ済まなくなる。「握手」だの「ナデナデ」まで加われば諸君、「メラメラ」は「ボーボー」に変じ、夜空を焦がして真っ赤に燃え上がる。受験期には「め組」はじめ、多くの勇ましい江戸火消しの出番が増えるのもやむを得ない。

 しかしやっぱり夜遅くまでのデレデレは時間のムダ。しかもそれぐらいならまだ可愛げがあって、以下に示すような凄まじい世界も、赤い夜空のムコウに広がっている。

「遅刻したんで、最初の10分で何をやったか教えてください」
「居眠りしてたんで、テキストの解答を聞いてませんでした、答えだけでいいんで、お願いします」
「途中でトイレ行って、教室に戻りにくくて、ずっと友だちと語ってました。大事なこと何かやりました?」
とまあ諸君、デレデレ系の進化は想像を絶する。
日暮れ
(今日も日が暮れた。目の前はサンタルチア港とタマゴ城。遠くに伸びる半島がポンペイ、ソレント、アマルフィ方面)

 横で聞いていた若きクマ助もヒヤヒヤ、「カミナリが落ちるぞ!!」とむしろワクワクしたが、先生は激怒どころか、「そうか、仕方ねーな」と、面倒そうに立ち上がった。何と諸君、テキスト解答の印刷された講師用マニュアルをコピーするのである。

 生徒は帽子をかぶったまま、ガムを噛みながら、一緒についてきた友人数人と談笑している。コピーを手渡されると、片手で受け取ってカバンに突っ込み、礼も言わずに講師室を出て行く。緊張感のない馴れ合い。遅刻も欠席も途中退席も、あとで「質問に行けばいい」。質問の実態には、こんな世界も含まれる。

 時間のムダと緊張感の欠如。ダラダラ講師室で時間を浪費したあげく、22時すぎのターミナル駅に中高生が溢れかえる。だからクマ助は今でも、「時間を大切に」「授業後はすぐに走って帰りたまえ」「ダラしない質問より、走って帰って今日の復習、明日の予習」と力説するのである。

1E(Cd) Casals:BACH/6 SUITEN FÜR VIOLONCELLO 1/2
2E(Cd) Casals:BACH/6 SUITEN FÜR VIOLONCELLO 2/2
3E(Cd) Preston:BACH/ORGELWERKE 1/6
4E(Cd) Preston:BACH/ORGELWERKE 2/6
5E(Cd) Preston:BACH/ORGELWERKE 3/6
total m112 y755 d16079
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