2015年04月18日(土)

Mon 150325 ナボナ広場付近 オススメを断るのは難しい(イタリア冬紀行21・2487回)

テーマ:ブログ
 今から5~6年前、朝日新聞に掲載された「日本人観光客、ローマでボッタクリに遭う」という記事が話題になったことがある。若い夫婦2人でナボナ広場近くの飲食店に入り、勧められるままに海鮮料理やワインを楽しんだまではよかったが、「いざお会計」という段になって、法外な請求書を突きつけられたのだという。

 その場は何とかクレジットカードで支払って、大いにムカつきながら帰国。帰国してから「やっぱりおかしい」と考えた彼&彼女は、いろいろ海外に詳しい人に相談し、ついに「ボッタくられたんだ」と判断。おそらくはクレジット会社に訴えて、そこで初めて問題化した。

 その事件を朝日新聞がトピックス扱いで大きく伝えた。イタリアは治安が悪い、特にローマは店の経営者にもこういう悪い人たちがいる、気をつけた方がいい。いつのまにか世論はそういう方向に動いて、気の弱い日本の旅行者はイタリアを避けるようになってしまった。

 以前のイタリアは、日本人の海外旅行先として不動の人気トップを誇ったものだった。しかし気がつけばフランスに抜かれ、ドイツにも抜かれ、スペインにも抜かれて、今ではANAもJALもミラノゆきやローマゆきの直行便を運航させていない。
サンピエトロ
(法王さまのご挨拶が終了した直後、清々しいサンピエトロ)

 当時から今井君は、「これは決してボッタクリではない」という意見だった。勧められたものをホイホイ注文したら、そりゃいつのまにか高額にもなるはずだ。それも「海鮮」となれば、おっきな赤いエビさんや猛々しいカニさんが、サイフの紐をカンタンに食いやぶるに決まっている。

 特に「勧められたワイン」なんてのは絶対にイケナイので、日本だって銀座や六本木のお店で「オススメですよ」というのを値段も見ないでホイホイやったら、確実に請求書のゼロが1個は増える。

 しかも、別に暴力を背景に無理やり支払わされたわけではない。「チャンと飲食したんだから、チャンと払ってください」という請求に対して、普通にクレジットカードで支払った。これはマコトに正常なやりとりであって、ちっともボッタクリじゃない。

 というわけで今井君は、「いつか必ずローマのその店に行って、同じように飲食してみっかな♡」と考え、虎視眈々とチャンスをうかがっていた。今回「イタリア・はとバス旅行」を思い立ったのも、1つにはその夢を実現させたいと思ったからである。
ワイン1224
(昨日のお店とワイン。€70のワインを断って、€30を死守した)

 「ナボナ広場付近の店」としか覚えていないから、24日 ☞ 25日と連続してナボナ広場の周囲を歩き回り、それらしいお店を物色。24日はサンタマリア・デラニマ教会から歩いて30秒、退屈そうに立っていたウェイターが声をかけてくれた1軒のお店に闖入してみた。

 24日、クリスマスイブの午後3時近く。地元の人たちはもうオウチに帰って、家族で仲睦まじく過ごしている頃である。今井君はどうやら「今日最後のお客」であるらしい。50人ほどは収容できる広いお店だったが、他にお客は誰もいなかった。

 経営者と思われるオジサマが現れて、丁寧に応対してくれた。まずビールを飲みながら、ゆっくりワインを選んでいると、諸君、おお、来た来た。30ユーロぐらいのワインに決めようとする今井君に、「アナタには絶対これがオススメです」と、1本のワインを大事そうに棚から取り出した。

 なぜそのワインがオススメなのか、オジサマはマコトに丁寧に説明してくれる。
「ああで、こうで、しかも、こうで、ああだ。だからこれがどうしてもオススメで、他のワインは、ああで、こうで、だからダメで、どうしてもこれがいい」
と、マコトに滔々と流暢に述べたてるのである。
お店1225
(25日、こんなお店を選んだ)

 そんなに「意地でもこれ」とススメられたら、普通の日本人ならニッコリ&ニヤニヤ、まさにホイホイ注文しちゃうところだ。ましてや、もしこれが「初めて訪れたイタリア♡」で、「若いカップルでウキウキ♡」という状況なら、カンペキにやられちゃうだろう。

 しかし諸君、それに対して今井君は、イヤというほど諸外国を旅して回った回ったスレッカラシであって、そうは問屋が卸さない。「70ユーロ」というその値段を聞いた瞬間、「そりゃアキマヘンで」「いくら何でも高すぎますで」「安くて旨いやないとアカンで」と、即座に断ることに決めた。

 ワインは、30ユーロまで。それ以上のワインはエラーい「通」のカタガタにお任せすることに決めている。高価なワインがキチンと味わえるのは最初の1杯まで、あとはどうせ酔っぱらっちゃうから、高価なボトルの3/4はほとんどがムダになる。
ミネストローネ
(今日のミネストローネ)

 次に肉料理であるが、ここでもオジサマは激しく大攻勢に出てきた。今井君の指が30ユーロほどのステーキを差した瞬間、「いやいや、それならもっと美味しい料理がありますよ」とおっしゃる。

 フィレンツェ風のステーキセット。フィレにロースに、その他いろいろな部位が楽しめて、合計350グラム、お値段は50ユーロ。うーん、それは悪くないでござるね。ワインのほうで節約したし、せっかくススメてくれるんだから、肉は贅沢しますかね。というわけで、肉はオジサマのススメに従った。

 まあ諸君、こんな塩梅なのである。店の人の言葉に従ってホイホイ&ホイホイ頷いていったら、いつのまにか請求書は法外になる。クマ助の予定ではワイン€30 + 肉€30 = €60。それに対するオジサマのオススメは、ワイン€70 + 肉€50 = €120。言われる通りになってたら、あっという間に予定の2倍になるわけだ。

 そのとき、それを「ボッタクリ」と呼んで非難するのはおかしいので、オジサマのほうでは客の様子をプロの目で判断、あくまで親切心から「もっとおいしいのがありますよ」と言ってくれる。そのオススメをキチンと断れるか否かは、要するに客の側の責任の範疇である。
ワイン1225
(今日もホドホドなワインが旨い)

 25日、クリスマス当日のランチには、そのお向かいの店を選んだ。お昼にサンピエトロでローマ法王のお姿を拝んできた帰りであったが、お店はほぼ満員。クリスマスのランチは、どうやら教会の帰りに家族みんなでワイワイ楽しむものらしい。

 今井君のテーブルを担当したウェイトレスは、テキパキ仕事をこなす英米タイプのオネーサン。お客の対応であまりに忙しかったせいか、しつこくオススメを主張することもなかった。

 少し寂しいけれども、キチンと断ることの苦手な日本人としては、こっちのほうが気楽である。店の一番奥の落ち着いたテーブルで、大好きなミネストローネと赤ワインを心からゆっくり楽しむことができたのであった。

1E(Cd) Tommy Flanagan Trio:SEA CHANGES
2E(Cd) Art Blakey:NIGHT IN TUNISIA
3E(Cd) Walt Dickerson Trio:SERENDIPITY
4E(Cd) Surface:SURFACE
5E(Cd) Surface:2nd WAVE
total m125 y448 d15772
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