2015年04月11日(土)

Mon 150318 地図をカバーに 碁盤の目より、意外性(イタリア冬紀行14・第2480回)

テーマ:ブログ
 「治安が悪い」と言われている街を歩くとき、日本人はいつもビクビクして集団になりたがる。ガイドつきツアーバスに乗り込んで、胸には「クラブツーリズム」とか「Trapics」とか、そのたぐいの紙のワッペンを貼りつけ、「みんなで歩けばコワくない」とニコヤカに街をゆく。

 中国や韓国の人々も同じことで、先週のナポリやカプリで見かけたアジア人団体ツアーは、欧米人から見れば、おそらくほとんど見分けがつかない。集団になった場合のアジア人は、何故かきわめて排他的。他者の接近を、内輪の談笑の砦で排除する。

 中韓のオバサマの多くは、ひと昔前のゴルフ場のキャディーさんみたいな装いに、デカいサングラス。髪はチリチリのパーマで、昭和の頃の「ミセス」「マダム」「家庭画報」の表紙とソックリだ。

 一方、日本のオバサマはと言えば、昭和キャディさんとチリチリさんがいない分、いかにも不安そうな斜め掛けバッグとツアーのワッペン姿が、その特徴をなしている。

 オジサマのイデタチは、東アジア全域で共通なのかもしれない。黒いジャンパーとリュック、昭和な「野球帽」そのままのキャップ。電車や船の中でも、仲間どうしは仲良く席を譲り合い、羨ましくなるほど和気靄靄としているが、集団に属さない者への排除の視線はマコトに強烈である。

 今や世界中の観光地は、日・中・韓の3つどもえ。「世界のオカネは東アジアに集まってんだな♨」と実感する日々である。3つどもえの中を巧みに泳ぎ回る単独行動の今井君としても、写真を撮る時の掛け声でしか、日・中・韓の判断がつかないほどである。

 「ハナ、ドゥル、セー」なら韓国。「イー、アー、サン」なら中国。「いち、にー、さん」なら日本のはずだが、日本では今もなお20世紀を彩った「はい、チーズ!!」が主流のようである。
ガイドブック
(ガイドブックのカバーは、街の大判の地図にしたまえ)

 しかし若い諸君、せっかく世界中を闊歩するなら、「治安が悪い」と言われている街でも、是非とも早く集団から卒業して、大胆な単独行動に努めたまえ。もちろん「あえて危険に飛び込む」は愚の骨頂だが、あんまりビクビクしていては、外国旅行の楽しみは半減してしまう。

 その際、「雑踏の真ん中で地図を広げる」もまた考えもの。「ワタシをつけねらってください」と宣言しているようなものである。最近は「スマホを駆使!!」「グーグルマップ!!」という人も少なくないようだが、やっぱり見やすいのは紙の地図。ガイドブックを持ち歩いたほうが安心なのは言うまでもない。

 旅のベテラン♡クマ助は、ガイドブックにつけるカバーを工夫している。大きな判型の地図を書店で購入し、それをガイドブックのカバーとしてくっつけちゃうのである。いちいち本を広げなくても、カバーが地図なら安心だ(1枚目の写真参照)。

 鉄道を頻繁に利用するなら、地下鉄路線図を拡大コピーしてカバーにするのもいい。地下鉄路線図をデザインしたTシャツを土産物屋で売っているから、メンドーならそういうTシャツを着込んで街を闊歩してもいいが、肝腎の場所が背中とか脇の下とかに来ると、どうしても情けないアリサマになる。
トリトーネ
(ローマ・バルベリーニの「トリトーネの泉」。ここを出発点にする)

 やっぱり大判の地図を本のカバーに、地下鉄路線図をうまく折り畳んでシオリにするのがオリコーのようである。ホテルのフロントで街の地図がないかどうか尋ねればいい。アムステルダムではフロントで貰えたし、ナポリでお部屋の引き出しに備えつけてあった。

 もちろん一番オリコーなのは、街の地図を頭に叩き込んでおくことである。10年前の映画「ボーン・アイデンティティ」シリーズでは、主人公ジェイソン・ボーンにウルトラな能力があって、パリやモスクワみたいな複雑きわまりない街でも、地図に一瞬だけ目を通せば、全ての道が頭にインプットされてしまうのだった。

 今井君にはとてもそんなウルトラ能力は発揮できないから、初めての街ではガイドブックのカバーに地図を採用することになるのだが、何度も訪れたローマとかパリとかニューヨークあたりでは、クマ助もそろそろジェイソン・ボーン並みになってきた。
階段のうえ
(ヒトケのない石段の上に、目的のレストランがあったはず)

 世の中には「碁盤の目のような街」を好む人が圧倒的に多い。小中学校の社会科の時間にも、「碁盤の目」が理想のように教えられる。まず「唐の長安」が碁盤の目であり、それにならった平城京 ☞ 平安京も碁盤の目のように合理的に整備されたと習うわけだ。

 札幌も碁盤の目。ニューヨークのマンハッタンも碁盤の目。確かにほぼ全ての道が真っ直ぐに伸び、道と道は垂直に交わるから、迷うにも迷いようがない。「どこにでも迷わず最短距離で行ける。理想的だ」ということになる。

 しかし諸君、ガンコで変わり者のジェイソン今井としては、「それじゃちっとも面白味がないじゃないか」と思うのだ。斜めの道、歪んだ道、曲がりくねった道、思わぬショートカット。邪道が邪道を呼び、裏道に裏道が絡み合ってこそ、街の個性が深まっていくんじゃないか。

 もちろん、そうやって邪道や裏道やショートカットが複雑に絡まりあえば、そこが犯罪の温床にもなったりして、好ましくない現象もたくさん生まれる。

 しかしそれがまた街の1つのエネルギー源になることだってありうるので、パリや東京やアムステルダム、イスタンブールやマドリッドでは、斜めや半円やS字の道が、間違いなく文化の熱源になっている。
店内風景
(探しあてた目当ての店。入ってみると、大した店ではなかった)

 特にローマでは、クマ助の鼻がヒクヒク動き、丸いお耳がピクピク敏感に作動して、地図は全く必要ないぐらいである。「だいたいこの辺だろ」と目星をつけて闊歩すれば、ほぼ間違いなく最短距離で目的地に到着する。ジェイソン今井には、こういう複雑に曲がりくねった街のほうが向いている。

 ローマはさすがに3000年の都であって、たとえ建設当初は「碁盤の目」だったとしても、3000年のうちに様々なショートカットが刻み込まれ、複雑怪奇な街が出来あがった。

 真ん中を流れるテヴェレ河がキレイなS字を描いているから、その影響もあっただろう。西ゴート族やヴァンダル族の激しい略奪にさらされ、ルネサンス期にも他国の軍隊や傭兵による劫掠の対象となったから、暴力や略奪を逃れるために地下の裏道もたくさん出来あがっただろう。

 だから、鼻や耳の本能に導かれて闊歩する今井君みたいな生き物にとって、ローマの街歩きはきわめて意外性に富んだものになる。碁盤の目の街では、距離にも道順にも意外性はなくて、クラスの模範・オール5の優等生には楽しいだろうが、今井君みたいな乱暴な生物には、どうしても面白味に欠けるのだ。
ピザを食す
(ミネストローネとピザを試す。やっぱり大した店じゃなかった)

 はるか遠くにあるはずの目的地に、何故かあっという間に到着することもある。地下鉄を乗り継がなければならないはずの2つの遺跡が、地図にはハッキリ示されていないショートカットの裏道で結ばれていたりする。

 「あれれ?」とか「おや?」という小さな絶叫こそ、旅の妙味なのである。もっと言うなら、「あれれ?」こそ人生そのものの妙味であって、決められたコースを決められた通りに真っ直ぐ垂直に生きていくだけでは、100年生きていよいよ天国に旅立つ瞬間に、「楽しかったな♡」という笑顔のタメイキはつけないんじゃないか。

 12月22日、ローマ初日のクマ助は、地図をもたずに街に出た。コンドッティ通りからスペイン階段を経てバルベリーニまで、ジェイソン・ボーン並みにすっかり頭に入っているし、迷ったら迷ったこと自体を楽しめばいい。

 夕闇の街の「治安」は余りよくはないが、そのぐらい別にいいじゃないか。バルベリーニの薄暗い石段の上に、確か10年前に入ったレストランがあったはず。この夜のメシはあそこにしようじゃないか。

 30分ほどで、バルベリーニの「トリトーネの泉」に到着。ちょっと迷った後、目的の店も発見したのだが、その店についての詳しい話は、明日の記事に書くことにしたい。

1E(Cd) Bobby Coldwell:BLUE CONDITION
2E(Cd) Grover Washington Jr.:WINELIGHT
3E(Cd) Kenny Wheeler:GNU HIGH
4E(Cd) Jan Garbarek:IN PRAISE OF DREAMS
5E(Cd) Joe Sample:SWING SWEET CAFE
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