2015年03月06日(金)

Tue 150210 池北線(網走本線)のこと 荒海とバナナ饅頭 代替タクシー!! 英気を養う

テーマ:ブログ
 昨日の記事では諸君、室蘭からJRの特急電車を乗り継いで、クマ助どんが日高山脈を越えたところまでを書いた。トマム、帯広を経て、大雪に埋まった池田駅の写真で終わっている。

 池田は、かつて様々な栄光を経験した駅である。昭和終盤の高校野球を席巻した徳島県の池田が、JRの駅名としては「阿波池田」となっているのは、北海道のこの池田と区別をつけるためだろう。

 かつてはオホーツク海岸の北見まで、ここから支線が分岐していた。「池北線」である。池田の「池」と北見の「北」をくっつけた、お馴染みマコトに安易なネーミングであるが、今ではオホーツクを代表する都市の北見も、1911年当時の駅の名称は「野付牛」。諸君、20世紀の世の中には激しい有為転変があったのだ。

 そういえば、本日3月6日の野付牛 ☞ 北見には、古文のウルトラ大先生が出現するらしい。北海道・道東地方の大雪についてはウルトラ先生も熟知していて、「早めに行こうか?」「2日前でも3日前でも構わねえよ」とウルトラ熱いお言葉をスタッフにかけていたそうである。素晴らしいことでござるね。
おおぞら
(釧路駅に到着した「スーパーおおぞら」。雪マミレになりながらも、折り返し列車になってふたたび札幌を目指す)

 この池北線も、大正から昭和の前半にかけては「網走本線」と呼ばれ、北海道のど真ん中を走る幹線として栄光の時代があった。東京オリンピックを直前に控えた1960年代前半、「本線」の地位を石北本線に奪われ、支線の地位に甘んずることになる。

 下り坂というものは、いったん転がりはじめると加速度がついて、ちょっとやそっとの努力で歯止めはかけられない。それでもこの路線は、日本で最も気温の下がる「陸別」とか、松山千春どんの故郷「足寄」とか、なかなかユニークな町が並んで、観光客も少なくなかった。

 しかし時代が平成になると、池北線の存続は困難になる。第3セクターによる「北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線」という長たらしい名前の鉄道に改組。ついに2006年、全線廃止が決定。大正から昭和への栄光は記憶のカナタに消えた。

 いま春の湿った大雪の真っただ中に沈む池田の駅を眺めながら、昭和の鉄道ファン♨今井君の感慨は深い。考えてみれば、この日通過してきた夕張あたりは、炭坑景気にフツフツと沸騰し続けた大正 ☞ 昭和の日本の活力の象徴だったのであって、うーん、どうもタメイキを抑えきれないのである。
荒波
(太平洋の荒波が、レール際まで押し寄せる)

 通り過ぎる山の樹々は、湿った雪をタップリとかぶっていかにも重たげである。可哀そうに、若い樹々は弓のように大きくしなって、今にも音を立てて折れてしまいそうなものも多い。雪の斜面をよく見ると、実際にすでに倒れてしまった樹々もある。

 目の前に茶色く濁った太平洋の大波が突然現れたのは、まさにその時のことである。大波に飲み込まれそうな「スーパーおおぞら」の車内で、ちっぽけなクマ助君は、ふと命の危機さえ感じるのであった。

 すると諸君、今井君は直ちに「食い物を確保しなくちゃ!!」と考えた。昔の北国では、列車の立ち往生は珍しくなかった。いったん立ち往生すれば、4~5時間を雪の中で過ごさなければならない。暖房だって止まるかもしれない。

 そうなると、列車はウンともスンとも言わず、普段はあんなにコウルサイ車内放送も、ちっとも情報を伝えなくなる。昭和後期、青年期の今井君は、立ち往生した列車の中で「何かあったら、まず弁当」という教訓を身につけた。

 「何かあったかな?」と気づいたら、何をおいても「まず弁当」。しっかりした食べ物の確保に走る。駅に停車中だったら、駅の売店で駅弁を確保。そうでなかったら、車内販売のワゴンを捕まえて、やっぱり駅弁。生き抜くための知恵である。

 しかしこの日は、車内販売ももう「これでラストの巡回です」と言っている。お弁当は、とっくに売り切れ。そこで今井君が買い求めたのは、「珍菓・バナナ饅頭」である。さっき車内放送で宣伝が入ったからだが、万が一ここで列車が立ち往生した場合、このバナナ饅頭がワタクシの命を支えるよすがとなる。
バナナ饅頭
(珍菓・バナナ饅頭)

 まもなく列車は、白糠(しらぬか)に到着。オヤジギャグしか言えないオヤジなら、当然ここで「白糠を、知らぬか?」とかツブヤいて周囲から嘲りの視線を集めるところであるが、ワタクシはその種のオヤジではないから、バナナ饅頭をすぐ開けるかどうか夢中で思案するうちに、列車は無事に白糠を発車した。

 白糠を出てしまえば、あと20分余りで終着・釧路だけれども、この段階でたいへんなアナウンスが入った。「釧路からの連絡列車は、大雪のため全て運休と決まった」というのである。

 まず、根室に向かう花咲線が運休。釧路から池田・帯広方面に戻る各駅停車も運休。ついさっきまで「摩周までは運転します」と高らかに宣言していた釧網線も、あんまり雪が激しくなってきたので、全線運休と決まったという。

 車内の多くは雪に慣れた北海道のヒトビトであるが、さすがに薄暗くなってきたこの段階で「全面運休」と言われたって、「そんなアホな♨」であり「そりゃ困ります♨」であって、みんなブツブツ車掌サンに相談を始めた。いきなり釧路に宿泊しろと言われても、なかなかカンタンにはいかないじゃないか。
窓
(雪に覆われた窓ガラス。もう何にも見えない)

 16時25分、「スーパーおおぞら」は25分遅れて釧路に到着。はるばる札幌から4時間近くを走り抜いた車体には雪が分厚く貼りついて、満身創痍のアリサマ。それでもすぐにここから折り返しになって、再び大雪の日高山脈を走り抜け、夜の札幌を目指すことになるのである。

 では諸君、「全面運休」と決まったローカル線への乗り継ぎ客はどうなるかというに、驚くなかれ、駅のアナウンスでは「駅係員にお申し出ください。タクシーにて代替輸送いたします」と告げている。

 「代替タクシー」と気軽に言うけれども、広大な北海道、中でも広大な根釧台地。「テキサスより広いんだぜ」というか「太平洋より広いんだぜ」というか、とにかくタクシーなんか乗り回したら、たいへんなオカネがかかる。

 それを「摩周まで」「根室まで」なんてことになれば、列車で1時間半の距離だ。さぞかしメーターはグングン上昇し、月や火星に手が届きかねない。「JR北海道が負担いたします」とは、あまりに太っ腹。思わず全盛期の大関・小錦を思い起こすほどだ。
運休
(ローカル線はすべて「運休」。「運転見合わせ」などというヤワな表現はしない)

 今井君もさっそくタクシーに乗り込んで、ANAクラウンプラザホテルを目指す。湿った重たい雪が20cmも30cmも降り積もって、道路はシャーベット状。春先の秋田・山形・新潟の雰囲気であって、クマ助としてはマコトに懐かしい風景である。

 こうして無事に釧路に到着。明日14時からのお仕事に向けて、英気を養うことにする。もちろん今井君の英気は小生意気な英気であるから、居眠りするとか、ジムでカラダを動かすとか、そういうことでは養えない。

 高松ならうどん、大阪ならお好み焼き、広島なら焼き牡蠣&お好み焼き、そういうその土地の名物に舌鼓を打つのが、クマ助英気の正しい養い方。釧路なら、もちろん「炉端焼き!!」であるが、さすがに今日もまた長く書きすぎた。「炉端焼き!!」の状況については、明日の記事で詳細に記録しようと考える。

1E(Cd) The Doobie Brothers:MINUTE BY MINUTE
2E(Cd) Grover Washington Jr.:WINELIGHT
3E(Cd) Kenny Wheeler:GNU HIGH
4E(Cd) Jan Garbarek:IN PRAISE OF DREAMS
5E(Cd) Joe Sample:RAINBOW SEEKER
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