2015年02月26日(木)

Mon 150202 長期滞在したくなる エア生牡蠣とウニ 冷めたピザ(夏マルセイユ滞在記38)

テーマ:ブログ
 昨日掲載した写真の4枚目と5枚目を眺めながら、自分でも「キレイなところに行ってきたんだな」とタメイキをつく。4枚目はバロン・デ・ゾフの夕景、5枚目はマルセイユ旧港の夕景である。

 ごくカンタンに今の思いを言えば、
「ホントにキレイな所だったんだな」
「また行きたい。また夏の終わりに行きたい」
「出来ればもっと長期の滞在にしたい」
「正直言って、3ヶ月か4ヶ月、ずっと滞在していたい」
「6月、7月、8月。そのまま9月の終わりまでいたい」
である。

 もちろん、今の仕事を続けているかぎり、そんな思いは叶うはずもない。6月から8月は、1年で一番忙しい3ヶ月間であって、ほとんど連日の公開授業が続く。7月下旬には恒例の河口湖合宿が待ち受けている。

 だから、もしもホンキで「4ヶ月」をやろうとすれば、今の仕事を退いて「ゆっくり余生を送る」という時代まで待たなければならない。いやはや、そりゃまたずいぶん先のことになりそうだ。

 諸君、だからこそ「若いうちにトビタテ!!」なのであって、留学でも、世界一周の旅でも、単なる長期滞在でも、学部生か大学院生か、悪くても20歳代中盤までに、やりたいことは積極的にやっちゃったほうがいい。躊躇しているうちに、チャンスはどんどん逃げていく。

 別に「ゆっくり余生を」という生活を否定するわけじゃないが、海外がコワくてコワくて「治安」「治安」「ひたすら治安」と念仏を唱えながら、集団でカタマってぞろぞろバス移動、食べるものも泊まる所もみんな一緒、そんなんじゃ、ちっとも楽しくないじゃないか。
ワイン
(注文したカシスのロゼワイン。夕空もロゼワイン色に染まった)

 マルセイユ滞在最終日の夜は、こうしてバロン・デ・ゾフ「シェ・ジャノー」のテラス席で過ごすことになった。夕暮れ7時、上空はまだ明るい群青色であった。英語なら、ultramarineである。

 地中海の入江にかかる3重アーチの橋は、そろそろライトアップが始まった。橋の上のあたりの空は黄色からオレンジへ。アーチからのぞく丸い空は、水平線に近づくにつれてオレンジからピンク、ピンクから深紅に染まって、見事なグラデーションである。

 テラス席では、海からの夜風が爽快。さすがに地元で人気のレストランであって、すでにほぼ満員。昼間の強烈な日光に焼かれて火照った皮膚を、冷たくなってきた海の風に吹かれて、人々はマコトに気持ちよさそうである。

 というか、みんな悲しそうである。「まもなくバカンスが終わって、それぞれの街に帰らなければならない」という事情は、ほとんどの客に共通であるらしい。どのテーブルも明るく盛り上がっているが、明るさの陰に深い寂しさが漂っている。
牡蠣
(まず生牡蠣をたっぷり注文する)

 ピザが自慢の店なのだが、すぐそばに海がユラユラしているのだから、やっぱりまず生牡蠣をタップリ平らげることから始めなければならない。諸君、上の写真を見てくれたまえ。このぐらいの量の牡蠣を、クマどんは約3分で飲み込んでしまう。

 牡蠣の場合、「咀嚼」というコトバは面白くない。無遠慮に咀嚼すれば、生臭い牡蠣の中身が口の中にどす黒く広がってくるじゃないか。口の中のアリサマを想像すると、旨い牡蠣もたちまち醜悪なものに変わる。

 だから牡蠣は、咀嚼の対象ではない。ひたすら「嚥下、嚥下」であって、歯は使用せず、ノドの筋肉だけで胃袋のほうへ送り込む。今井君はエア・ギター方式の「エア・生牡蠣」を得意とする。こんど授業の合間に演じてみせてもいい。

 諸君がメンドーな英語長文読解に疲れ果て、「お願いだから何か面白い話をしてほしい」という表情が目立ちはじめた時がベスト。広島や志摩や三陸の牡蠣、地中海の牡蠣、ボストンの牡蠣、世界各地の牡蠣の国際比較を「エア・生牡蠣」で示せば、それだけで留学意欲もムクムク湧いてこようというものだ。
外観
(入り江をはさんで斜向い、FONFONでも夜の営業が始まった)

 牡蠣に続いて「生ウニも注文してみっかな?」という考えが、イヤしいクマ助の脳裏を一瞬横切った。ウニは、とりあえず英語で「sea urchin」。ここはフランスだから、手許の和仏辞書を引いてみるに、「oursin」だ。うぉ、最も発音しにくそうなスペルである。

 もちろん、ある程度のレストランなら、英語で言ってみて通じない経験なんかまずありえない。だから「sea urchin」で全然かまわないわけだが、諸君、たった一瞬の躊躇が、「やっぱりヤメとこう」という引っ込み思案な判断につながった。

 だって諸君、ここはフランスだ。生ウニの寿司を普段からふんだんに食べられる日本とは話が違う。しかもこの10年の今井君の豊富なフランス経験の中で(まあ「ウワバミ文庫」からフランス関係の膨大な旅行記だけでも拾い読みしてみたまえ)、レストランのメニューに「ウニ」「sea urchin」「oursin」の記載があったことは一度もない。
ピザ
(デカいピザが運ばれてきた)

 そうやって躊躇しているうちに、ドデカいピザが運ばれてきた。この店自慢のピザであるが、「は?これ全部食べなきゃイケナイの?」と、そこいら中の欧米人がひっくり返っている。

 特にクマ助は、つい6時間前に魚のスープを3回オカワリし、たったいま十数個の生牡蠣を痛飲した直後だ。いくらロゼワインや美しい夕景 ☞ 夜景の助けを借りても、これを1枚ペロリとやるのは無理。この瞬間、ウニ君の夢は露と消えた。

 この頃から、海からの風が強烈になった。巨大ピザを乗せた皿が、風に吹かれて飛ばされそうになる。さすがに重い金属の皿が風にヒラヒラ舞い踊ることはないが、せっかく「アツアツ♡焼きたて」「皿を持てないほどにアツアツ♡」「口が燃えるほどアツアツ♡」の状態で出てきたピザも、この風で急速に冷やされていく。

 こういうわけで諸君、ホントに旨かったのは、最初に口に運んだ2キレぐらい。むかしむかし日本の某首相が、「冷えたピザ」と欧米メディアに酷評されたことがあるが、確かに冷えたピザソースというのは、箸にも棒にもフォークにも引っかからない。
夜景
(バロン・デ・ゾフの夜景)

 午後9時半、それでも冷えきったピザを完食し、噛まずに飲み込んだ生牡蠣君たちは胃袋を通過して、小腸の柔突起軍団に攻めたてられている。ロゼワインの色をしていた夕空は夜の闇に変わった。もちろん、ワインそれ自体も、とうの昔にカラッポだ。

 しかし、マルセイユ市街ゆきの最終バスはとっくに出てしまった。これから暗い夜道をトボトボ歩いて帰るしかない。ホテルまでは、闇に沈んだ海岸と、それなりに怪しい人もうろつく港をグルリと回って40分ほどかかる。

 日本人の頭にはすぐに
「マルセイユは、治安がチョー悪い」
「昼でさえ、チョー危険な街」
「まして、夜の裏町の一人歩きなんて」
という恐怖がドロドロ湧き上がってくるだろうが、そこはそれ、ウルトラ♨ベテラン・今井クマ左衛門だ。大丈夫&大丈夫。夜道では、むしろこっちのほうが危険な生物と勘違いされるぐらいである。

1E(Cd) Akiko Suwanai:DVOŘÁK VIOLIN CONCERTO & SARASATE
2E(Cd) Akiko Suwanai:SIBERIUS & WALTON/VIOLIN CONCERTOS
3E(Cd) Kiri Te Kanawa, Solti & London:MOZART/LE NOZZE DI FIGARO 1/3
6D(DPl) 喜多六平太 森茂好:喜多流 頼政 / 友枝喜久夫 松本謙三:喜多流 弱法師
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