2015年02月24日(火)

Sat 150131 ブイヤベースさまざま フォンフォンで本物を食す(夏マルセイユ滞在記36)

テーマ:ブログ
 9月11日、マルセイユ滞在の最終日は、今日も朝から快晴。「もうすぐ夏が終わる」などとはとても信じられないほどの暑い1日になった。直射日光を浴びていると、すぐにでも熱中症の危機を感じるほどである。

 しかし諸君、「マルセイユを2週間もうろつき回ったのに、まだホンモノのブイヤベースを食べていない」という事実に気がついた。雨どころか曇りの日さえ記憶にないから、「炎暑の中ではブイヤベースに食指が動かなかった」という言い訳はできるが、そもそも言い訳なんてのは最初からしないほうがいい。

 ニセモノなら、港のそばのレストランで2度ほどジュルジュルすすってみた。いやはや、熱くて濃厚なラーメンの好きな日本人としては、「こんな生温いシロモノ、食えるわけないだろ!!」と暴れるヒトもいそうだが、炎暑の昼下がりには「生温くて、むしろ救われた」と安堵のタメイキが漏れるぐらいである。

 しかしニセモノだけ2度もすすって、「マズかった」とか「生温いドロドロの魚スープにすぎなかった」とか、文句を言っているだけじゃ申し訳ない。最終日の昼11時、「ホンモノのブイヤベースを出す数少ない店」と評判の「FONFON」を訪ねることにした。
ブイヤベース
(バロン・デ・ゾフ、名店「FONFON」のブイヤベース)

 マルセイユ市街中心部から海に向かって、南へバスで10分ほど。バロン・デ・ゾフは一昨日に続いてこれで3回目である。3日前にいきなりFONFONに行ってみたときは、「予約でいっぱいです」とアッサリ断られてしまった。

 一昨日は「シェ・ジャノー」の大きなピザが目当てだったから、結局FONFONは行かずじまい。今日はラストチャンスであるから、さすがにキチンと予約してから出かけることにした。

 ブイヤベースについて、日本のガイドブックの解説はどれもこれもたいへん手厳しい。「魚をつかった料理としては世界で一番有名な料理」としながらも、「もともとは売れ残った小魚類を、捨てるかわりにゴッタ煮にした、料理とは呼びがたいシロモノだった」とまで極言しているものもある。

 その「ゴッタ煮」を、地元の料理人が何とか改良&改造したのが今のブイヤベースであって、そういう経緯があるから「高級レストランのメニューには掲載されていない」とおっしゃるのである。

 さらに、ガイドブックの酷評は続く。
「港のそばの大衆レストランで出しているのは、冷凍の魚をつかった観光客向けのもので、とてもホンモノとは言えない」
「まず『魚のスープ』が運ばれ、次に主菜となる魚が出てくるが、新鮮な魚を食べ慣れた日本人には、あんまり美味しく感じられないかもしれない」
など、ずいぶん辛い採点を書き並べていらっしゃる。
バロンデゾフ
(FONFON、窓からの景色)

 10年前の冬の夜、雨のマルセイユで凍えそうになりながら、初めてのブイヤベースをすすって救われた気持ちになったが、ガイドブックの著者によれば、あれは「冷凍の魚を使用した観光客向けのニセモノ」だったというのである。

 いやはや、そんなことは決して信じたくない。生温さが少し気になったけれども、あれはあれで旨そうな湯気が上がっていたし、冷たい夜の雨の港を眺めながら、「こんなに旨いものは滅多にないな」と感じたのである。

 あの時、デカいドンブリの中には小ぶりなイカにタコ、煮くずれた得体の知れない白身魚がふんだんに泳いでいた。茶色くドロドロ濁った濃厚な汁だって、決して高級ではないが間違いなく「栄養満点」な実感があった。
お魚
(スープが終わるとお魚が出てくる)

 雑然としたバロン・デ・ゾフの風景の中、FONFONの店内はいかにも「高級店」の雰囲気。外は熱中症寸前の炎暑が続く。ブンブン遠慮なくクーラーを効かせ、「温かいブイヤベースを早くすすりたい♡」という雰囲気を盛り上げている。

 予約のお客でテーブルがどんどん埋まりつつある中、まず大好物の生牡蠣を注文。日本の牡蠣みたいにビックリするほど大きくはないが、クマ助にはこのぐらいの大きさがちょうどいい。

 テンコモリになった牡蠣をあっという間に平らげて見せる。1ダースで3分もかからない。店の奥からマスターとおぼしきオジサマが出てきて陽気に挨拶してくれたので、ウェイターにカメラを手渡し、肩を組んでともに写真に収まった。

 自分では「キャラがかぶっている」と思ったのだが、今になって冷静に写真を眺めてみると、やっぱり欧米人と東洋人は、エラく顔の作りが違うものであるね。
記念写真
(マスターとともに)

 さて、いよいよ問題のブイヤベースだが、さすがに高級店の「ホンモノ」だ。下品なドンブリなんかでは出てこない。FONFONのロゴ入りの美しいスープ皿に、ウェイターがテーブルで鍋から鮮やかにサーブしてくれる。

 お魚のダシがタップリつまったスープは、アクもしっかり処理されて上品そのもの。雑味なんかもってのほか、イカだのタコだの雑魚だのの切れ端が浮いたり沈んだりもナシ。ヒトビトはみんな音も立てずにスープを賞味する。

 スープがなくなった頃、調理の済んだお魚各種が運ばれてくる。スープは、お願いすれば何度でも追加できるので、スープ好きの今井君としては「こりゃ4度でも5度でも遠慮なく行くぞ」と、ますます張り切らざるを得ない。
カシスワイン
(カシスワイン、ロゼ。ブイヤベースにぴったりだ)

 向こうのテーブルの30歳代欧米人カップルは、どうやらお魚があまりお気に召さないらしい。特に女子の方は「おぇ」というか「うげ」というか、お魚のスープなんかに自分を誘った男子に対して、少し疑いの目を向けている。

 そういうヒトビトを観察しながら、美しいピンクのカシスワインを1本、あっという間にカラッポにする。ロゼワインなんか、日本のワイン通の皆様は鼻で笑いそうであるが、外の炎熱にも、地中海のお魚各種にも、白や赤より明らかにロゼがピッタリと信じる。

 結局、スープの方は3回目のオカワリまでで遠慮することにした。周囲の欧米人があんまり盛り上がっていないのに、ど真ん中のテーブルのクマ助だけが次から次へとオカワリを繰り返すんじゃ、何だか申し訳ないじゃないか。

 「美味しい魚を食べ慣れている日本人」の一員であることは間違いないけれども、味覚の柔軟性に優れているのがクマ助の特長。日本の魚も旨いが、地中海や北海や東シナ海の魚も旨い。「○○に限る」とか「△△でなきゃダメだ」とか、あんまりガンコなことを言っていると、旅はちっとも楽しくない。旅が楽しくなければ、人生もつまらなくなるに違いない。

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