2014年10月13日(月)

Fri 140919 夕暮れウォーク 最終盤に来た 1粒で5度おいしい(おらんだ先生訪問記50)

テーマ:ブログ
 旅の最終日はしみじみ過ごすに限るので、間違っても「遠出をしたら帰れなくなりました」みたいなバタバタを演じるべきではない。翌日は10時のヒコーキに乗って帰国する予定だから、夕方の過ごし方は、①夕暮れウォーク ☞②「おらんだ屋」で和食 ☞③ナイトウォークである。
 それでも十分に驚くべき事件は起こるものであって、夕暮れ4時ごろ、ホテル近くをのんびり散策していたら、道の向こう側の5階建てアパートの5階から、引っ越し荷物をロープで降ろそうとしている無謀な集団を目撃した。
 明らかに、引っ越し途中で階段の上り下りが面倒になり、誰か無責任な男子が
「こんなこと、いつまでやってんの?」
「ウンザリじゃね?」
「ロープで結わえて、スキー場のリフトみたいに降ろせばラクなんじゃね?」
とか、バカな提案をしたに違いない。
 滑車ぐらい取りつけたなら話も分かるが、無謀な彼ら彼女らは、ロープの上の端を5階の部屋の2人が持ち、下の端を1人がつかんで、工夫も何にもせずに家具類を一気にズルズル降ろそうと試みている。
 こんな愚挙に出れば、結果は目に見えている。重みに耐えかねた誰かがロープから手を離し、家具君たちは当然のように重力に身を任せ、下の歩道に真っ逆さまに落ちていった。
 大音響、飛び散る破片、朦々と舞い上がる土ボコリ。一斉に駆け寄るアムステルダム市民。アタマをかかえて絶叫し、呆然と立ち尽くす当事者諸君。まさに「凄惨な事故現場」をこの目で目撃することとなった。
夕暮れ
(アムステルダムの夕暮れ)

 もちろん今井君には何の義理もないので、事故現場の処理&現場検証&清掃は、すべて駆け寄ったアムステルダム市民にお任せし、さっさと目的地「おらんだ屋」に向かうことにした。愚挙や暴挙にいつまでもつきあっているほど、このクマはヒマではないのだ。
 「おらんだ屋」はこの旅で2回目の訪問である。女将は博多出身のキップのいいオバサマ。ちゃんぽんや皿うどんが旨い。明日は日本に帰るのだから、何も今さらオランダで和食の必要もなさそうなものだが、まあ別に行ったって構わないじゃないか。
 すぐあとから、日本人の老夫婦が入ってきた。老夫婦と言っても、60歳代後半の上品な2人である。旦那は「大企業を勤め上げて退職したばかり」という感じ。クマどんと同じホテルオークラに滞在中で、朝食会場でも何度か顔を合わせたことがある。
 ほぼ連日この店に来ているらしく、女将ともすっかり顔なじみの様子。ごく気軽にコトバをかわしている。「国王の日」の狂乱の宴について、「いやはや、恐ろしかったですな」と、苦笑しながらあの日の恐怖を語り合っていた。
ひつじ
(安いワインを1本カラッポにする 1)

 旦那としては「絶対に和食♨ オランダのレストランなんかでメシを食ったら、すぐに病気になっちゃうよ」であるらしい。国王の日に「おらんだ屋」が休業してしまったので、ホテルオークラの中の和食レストランで夕食をとらざるをえなかった ☞「ウン万円もとられたよ、あはははは」と、女将に恨み言を言っていた。
 こういう日本人旅行者も存在するのである。悪いことではないが、メシについてちっともチャレンジがない旅じゃ、ツマランのじゃないかね。何で「病気になっちゃう」と決めてしまったのか、そこが不思議。クマどんみたいに「連日ステーキをオカワリ」をしないまでも、酢漬けニシンにチーズにヨーグルト、身体にいい食材ならオランダにだっていくらでもあるはずだ。
 まあ、他人の食事にこれ以上ケチをつけていても仕方ないから、熱燗の日本酒も、大徳利2本で軽く切り上げた。「大徳利2本」を「軽く」と表現することに常識を感じるか非常識を感じるか、その辺も議論の対象になるかもしれないが、これはあくまで主観の問題。クマどんは「日本酒5合」を「軽いか重いか」の判断基準に設定しているので、放っておいてもらいたい。
ぶた
(安いワインを1本カラッポにする 2)

 さて、アムステルダム滞在記も、いよいよ最終盤を迎えた。少しナイトウォークをして、先ほどの「凄惨な事故現場」がどうなっているかも確認し、部屋に戻って赤ワインを1本空けた。
 この赤ワインを買ったのも、ホテル近くのスーパー「アルバート・ハイン」。ほぼ連日のようにお世話になったスーパーともお別れであって、おそらく今後2~3年は立ち寄ることもない。ますます心はしみじみとして、14日間を満喫させてくれたホテル1909号室にも、思わず「お世話になりました」とコトバをかけるクマ君なのであった。
 思えば、このオランダ旅行記を書きはじめたのが6月7日。今は10月13日正午過ぎ、台風19号が鹿児島県に上陸して東進を続けている。東京は気温が上がらず、最高気温18℃の予報。台風が通り過ぎれば、一気に秋が深まりそうだ。一夏まるまるオランダ旅行記を書き続けたことになるが、旅行記を書きながらマルセイユにも滞在し、シンガポールにも旅してきた。
美術館
(夜のアムステルダム国立美術館)

 「そんな細々したことをたくさん書いて、何が面白いの?」
「あんなに長いブログを毎日アップするのって、たいへんじゃありませんか?」
「もっと予備校講師らしいブログにしたほうがいいんじゃありませんか?」
と質問されることがよくある。
 しかし諸君、マコトに申し訳ないが、今井君はおそらく誰がどんなに説得しても「予備校講師っぽいブログ」にする気は一切ありませぬ。「ボクも精一杯頑張ってる。キミたちも頑張れ」みたいなありがたいオコトバなら、別にこのクマが書かなくても、日本中の予備校講師がこぞって書いてるじゃないか。
 ワタクシは、書いて自分が楽しいから書いているので、一夏を通して書いたおかげで、アムステルダム滞在の楽しさは5倍にも10倍にも膨らんだ。むかしチョコレートのキャッチフレーズに「1粒で2度おいしい」というのがあったが、「1旅で5度おいしい」「1回旅行して10回楽しい」こそ、旅行記を書く妙味である。
 書くためには、まず旅の写真を矯めつ眇めつする。写真をスクロールしながら、楽しかった場面をニヤニヤ&デレデレ思い出す。クツ底が剥がれた場面でさえ楽しいし、5階から引っ越し荷物が落ちてくる瞬間の光景も、ネコがバーカウンターにナマイキな顔で並んでいる姿でも、街中に設置された簡易トイレの情景でも、クマ蔵をニヤニヤさせるのに十分である。
コンセルトヘボウ
(夜のコンセルトヘボウ)

 あとは、1日1時間かけて文章を書きまくる。書けば書くほど自分が楽しくなるので、そのためにしか書かない。むかし中学校や高校で
「書く人は、他者に伝えたいことがあるから書くんだ」
「つながりたいという熱い気持ちがあるから書くんだ」
と国語の先生が力説していたが、もっとずっと大切なのは、「書いていると楽しいから書く」「書けば1粒で5度おいしいから書く」ということだと信じる。
 若い読者諸君も、ぜひ書いてみたまえ。読んでくれる人がほとんどいない状況であろうと、書くうちにどんどんアタマの中がポッポしてくるし、心がメラメラ音をたてながら燃えはじめる。
 「書けば1粒が5度おいしい」は間違いないので、修学旅行でも、大学受験の経験でも、平凡な大学生活の記録でも、シューカツの日々の苦しみでも、思い立ってひとたび書きはじめれば「1粒で5度楽しめるって、ホントーだな」と実感するはず。2行か3行のツブヤキを漏らすのとは別格の楽しみが、きっとそこに待っている。

1E(Cd) Kirk Whalum:IN THIS LIFE
2E(Cd) Kirk Whalum:CACHÉ
3E(Cd) Kirk Whalum:COLORS
4E(Cd) Kirk Whalum:FOR YOU
5E(Cd) 村治佳織・山下一史&新日本フィル:アランフェス交響曲
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