2014年10月03日(金)

Tue 140909 タマヨな日々 前夜祭の混沌 VACAは何度目だ?(おらんだ先生訪問記40)

テーマ:ブログ
 4月25日夜8時、アムステルダムに戻ったクマ君は、ふと「今日はまだ何にも食べていない」と気づいた。朝も昼も晩も、オヤツさえも食べていない。
 朝起きて以来、お腹に入れたのはビール2杯のみである。①午後4時のキンデルダイクのカフェ、②デン・ハーグのお祭りの屋台。となると、この「お腹と背中がくっつくぞ♨」という不機嫌な感覚も、マコトにリーズナブルと言うしかない。
 このオランダ旅行中、今井君は前代未聞なほどに朝食をモリモリ平らげつづけた。もともと朝食が苦手で、2日酔いの朝に「納豆のカホリ」だの「糸を引く生タマゴ」だの、考えただけで胃袋が裏返りそうになる。そういうダラしない人生を送ってきた。
 別に2日酔いじゃなくても、ホテルの朝食となると「わざわざ早起きしてまで食べなきゃいけないものですかね?」と思わず開き直る。ジュースとパン、ハムとチーズ、煮詰まって焦げ臭いコーヒー。そんなもんを胃袋に詰め込んでも、要するにランチがマズくなるだけのことである。
超満員
(アムステルダム「国王の日」の前夜。超満員のトラム)

 しかしアムステルダム「ホテルオークラ」での日々は、朝食が予想外に楽しかった。来る日も来る日もシェフにお願いして、テイスティな目玉焼きを2個ずつ焼いてもらい、それでも足りないので、ゆで卵も毎朝3個むさぼった。
 合計タマゴ5個という豪傑ぶり。これにハムやチーズも加勢するから、体重はグングン増えて、旅の後半にはベルトがかなりキツくなるほどであった。なぜかこの「タマヨ生活」が抜群に気に入って、「タマヨ♡タマヨ、何でもいいからタマヨ♡」と唱えながら2週間を過ごした。
 「タマヨ」とは、可愛いタマゴ君に対する今井君なりの愛称であるが、朝食だけでは何となく物足りなくなって、近くのスーパーでタマヨをたくさん買い込み、夜食もタマヨ生活にした。タマヨであってタマミでもタマエでもないのは何故なのか。それはさすがの今井君にもわからない。
 インスタントスープにタマヨを入れて、これを「タマヨ♡ナイト」と呼んだ。ワインを飲みながら、ビアを飲みながら、ひたすらタマヨ♡ナイト。アムステルダム滞在2週間で、消費したタマヨの数知れず。天国に送り込んだヒヨコ君たちの数知れず。そういう珍妙きわまる食生活を楽しんでいた。
ライツェ広場1
(アムステルダム、前夜祭のライツェ広場 1)

 しかし諸君、今朝は「どうしてもロッテルダムから船に乗らなきゃ」と大急ぎだったので、いつものタマヨbreakfastはナシ。ロッテルダム→キンデルダイク→デン・ハーグ→アムステルダムと一日中強行軍をこなしたので、タマヨどころか普通のランチも食べそこなった。
 そのまま夜を迎えてしまったので、たとえ「国王の日・前夜祭」の無礼講の激流がアムステルダムを支配していようと、こりゃどうしても「VACA」のステーキが食べたい。単に「食べたい」というのはウソで、正確には「オカワリがしたい」。しかし諸君、とても店まで歩いていけるような状況ではない。
 歩くことが難しければ、トラムに乗るしかない。しかし小さなトラムはすでにオランダ中から終結したオランダの人々に占拠され、どの車両にも日本人1人が侵入する余地すら残っていない。朝の山手線の3倍の人口密度と言っていい。
 しかも人々は例外なく酔っぱらいだ。今井君はビールなんかいくら飲んだって酔っぱらうことはないが、欧米の人は何故かビール1杯でデロデロに酔っぱらえるようだ。羨ましいと言えば羨ましいが、ダラしないと言えばマコトにダラしない。
ライツェ広場2
(アムステルダム、前夜祭のライツェ広場 2)

 超満員のトラムから吐き出される人々は、ダム広場とライツェ広場に向かう。広場には大音量の音楽が鳴り響き、人は酒と音楽に酔い、酔えば歌が始まり、歌には踊りが混じって、どこの広場も雑踏は混乱へ、混乱は混沌へと変化しつつある。
 混沌を構成しているのは、決して若者だけではない。老若も男女も、ほぼ等しい割合で広場の混沌を形成する。若者がダラしなく酔っぱらっているのに対し、中高年は男子も女子も冷静である。
 宴も無礼講もお祭りも、それを100%満喫し、かつ苦い後悔も感じないようにするためには、ある一定の冷静さが必須。宴での激昂や泥酔は、まず宴を台無しにし、やがて後悔をいっそうツラいものにする。
 さすがにオランダ中高年の皆様は、すでに「国王の日」を40回も50回も経験してきた猛者ぞろいであって、「前の晩からそんなにハメをはずしたら、本番がマトモに楽しめなくなるぞ」という余裕の微笑で若者たちを眺めている。
ステーキ
(またVACAのフィレステーキをオカワリする)

 一方の若者たちは、前夜祭の1杯目のビアですでに狂態を演じはじめている。大混雑の広場を、奇声を発しながら走り回る諸君。「これ以上は乗れません」という破裂しそうなトラムに意地でも乗り込もうとする諸君。闇の中だからよくわからないが、いろいろな悪巧みも暗闇の奥で渦巻いているに違いない。
 無礼講だけれども、たくさんの警官隊がチャンと広場を監視している。若者の乱暴狼藉が行き過ぎだと見るや、楯と警棒で武装した警官隊が直ちにその場を収めに駆けつける。むしろその迫力のほうが恐ろしい。
 広場で仲間どうし韋駄天ぶりを競い合って暴走していた彼氏は、何かに蹴つまずいて無惨に1回転、「でんぐり返し→背中から着地」という惨めなフィニッシュをキメてみせたところを、さっそく警官隊に取り押さえられた。
 「オレンジ一色に染まる」という触れ込みだったが、前夜祭の段階ではまだちっともオレンジ色は目立たない。「はなはだ平凡」というか、「この程度だったら、日本のジャイアンツ応援席のほうがずっとオレンジだ」であって、この辺もまた、明日の本番の爆発を楽しみに待っているのであるらしい。
チミチュリ
(チミチュリソース。もうワンランク熟成しているほうがいい)

 さて今夜の「VACA」300gステーキであるが、この激しい混乱と混沌の中でも堅実に営業中。もうすっかり今井君を記憶した若いウェイターが、腹を減らしたクマどんをニヤニヤ笑いながら迎え入れてくれた。
「フィレステーキ、ミディアムで、オカワリですね」
「アルゼンチンワイン、フルボディですね」
「グヤーシュスープと、チミチュリソースですね」
と、もう彼としても迷うことはない。
 一番奥の席には、赤ちゃん&幼児づれの若い夫婦が疲れ果てて座っている。「とっくに食事は終わったが、すぐに外には出たくない」という風情。確かにそこいら中で無礼講が最高潮に達しはじめていて、子ども2人を引き連れて無礼講のど真ん中を練り歩くとなれば、相当な覚悟が必要だ。
 それでも諸君、満腹した今井君はVACAからホテルオークラまで、雑踏の中のナイトウォークを満喫したのである。ライツェ広場→国立美術館→コンセルトヘボウ、ホテルまで20分ほどの道のりである。
 旅もいよいよ終盤を迎え、夜の乱れきった無礼講の中でさえ、ちっとも緊張することはない。「ガハガハ ☞ ガッハガハ」であって、赤ワイン2本分の酔いが、ゆっくりと全身に心地よく染み込んでいくのであった。

1E(Cd) Akiko Suwanai:SIBERIUS & WALTON/VIOLIN CONCERTOS
2E(Cd) Kiri Te Kanawa, Solti & London:MOZART/LE NOZZE DI FIGARO 1/3
3E(Cd) Kiri Te Kanawa, Solti & London:MOZART/LE NOZZE DI FIGARO 2/3
13 G(α) 塩野七生:ローマ人の物語39 キリストの勝利(中):新潮文庫
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