2014年09月30日(火)

Sat 140906 昭和がますます遠くなる 風車群とジーチャンの宴(オランダ先生訪問記38)

テーマ:ブログ
 広島への旅の思ひ出や、国技館でのお相撲観戦の記録、天ぷら談義にネコ点滴話、そういうことにウツツをヌカしている間にも、ドカベン香川や元日本社会党委員長土井たか子氏の訃報が相次いで、昭和はどんどん遠ざかっていく。
 青年諸君はご存知ないかもしれないが、ドカベン香川は、大阪の浪商高から南海ホークスで活躍した巨体キャッチャー。高校野球の背番号2は、マンガでもTVドラマでも「かなり肥満な感じ」で描いてしまうのがフツーだが、そのフツーをますます定着させた巨体と笑顔が可愛い人であった。
 浪商は今や「大体大浪商」と名称が変わってしまったし、南海ホークスはダイエーホークスへ、ホークスはダイエーからソフトバンクへ。「ダイエー」という屋号も、いまや風前の灯であるらしい。
 こんなにいろいろ消えていくんじゃ、若い諸君への説明が難しくてたいへんだ。「日本社会党」という硬派な名前だって、もう知らない若者が圧倒的だろう。しかし土井たか子氏は、衆議院議長としてよりも日本社会党委員長として輝いた人だった。ご冥福をお祈りする。
 社民党と党名を変更してから一気に党勢が衰えたが、成田委員長から石橋委員長時代の社会党は「衆議院議員140名超」などという夢のような時代もあった。そもそも「シャミン」の響きが軟派すぎて、土井氏の素晴らしく硬派な生き方に合わなかったのかもしれない。
 まだ堂々としていた昭和の朝日新聞は、マルクス主義の硬派な日本社会党が大好き。「土井ブーム」「おたかさんブーム」「マドンナ旋風」「ダメなものはダメ」「やるっきゃない!!」の頃には、その活躍を盛んに書きたて、第1面は「社党、大躍進」「社党、政権奪取へ」の大きな見出しが躍ったものだった。
キンデルダイク
(湿原と、風車と、水鳥。典型的なオランダの風景である)

 さて諸君、今日からまたオランダ旅行記にもどって、粛粛と「おらんだ先生訪問記」を進めていこうと思う。滞在が残り少なくなったところで旅行記が中断するのはいつものことであるが、これはマコトに悪いクセ。残り3日の記録をとっとと書きあげてしまおうと思う。
 4月25日の今井君はアムステルダム滞在11日目を迎え、ロッテルダムから路線バスに乗ってキンデルダイクに到着。のどかな春の午後の陽光の中、そよ風に吹かれながらいよいよ風車群の探険に出かけるところであった。20基の風車がズラリと立ち並び、マコトにのどかな光景である。
 真っ直ぐに伸びる一本道の両側は、果てしなく広がる大湿原。無数の水鳥たちが子育ての真っ最中で、枯れた去年のススキやガマが、微風にザワザワ揺れ動く。背の高い枯れ草の茂みには小鳥たちも飛び回って、小さな両足で草の茎にしがみつきながら、懸命にさえずっていたりする。
子育て中
(水鳥たちは懸命に子育て中)

 しかし、何がのどかと言って、笑顔のジーチャン集団と、呆れ顔のバーチャン集団の光景ほど微笑ましくのどかなものはない。バーチャン4人連れは、ほとんどSEX AND THE CITYの4人組の30年後を思わせる。
 サマンサもミランダも、キャリーもシャーロットも、みんな70歳を過ぎてすっかり白髪頭だ。しかし諸君、こんな春の午後には、過ぎた日々への後悔や愚痴なんか、口をついて出てくるはずはない。70年をともに過ごした4姉妹みたいに、つまらないことでののしりあっては、次の瞬間には大爆笑に変わっている。
キンデルダイク2
(おらんだバーチャン4人組)

 80歳近いと思われるジーチャン4人組なんてのも、決してバーチャン集団にヒケをとらない。これこそ今井君が夢みる世界であって、これから数十年後、「もう見るべきほどのものは見た」「するべきことはみんなやり遂げた」という満足感の中で、古い友人たちとともにこんなふうに川辺を散策してみたいものだ。
 日本の春の川辺は、桜の花に彩られる。午後の日に照らされた桜はいっそう美しさを増しているだろうし、川面を埋め尽くした花びらの色もまた素晴らしい。
日本の春は桜だが、オランダではその代わりにたくさんの風車がスックと立っている。ジーチャンもバーチャンも、オランダでは桜が散る姿ではなく風車が回るのを眺めて、万物の流転と世の無常を悟るのかもしれない。
キンデルダイク3
(内部を見学できる風車もある)

 ジーチャンたちが互いにからかいあって豪快に笑いながら、水辺でランチを広げている様子なんてのは、考えられる一番ホノボノとした光景ではないだろうか。フランスパン。ハムとチーズ。オリーブに酢漬けのニシン。そしてもちろん赤ワインのボトルも並ぶ。
「おまえ、その酢漬けニシン、やめてくれよ」
「いいじゃないか。オランダ男児たるもの、やっぱり酢漬けニシンだろ」
「どうせバーサンに持たされたんだろ」
「ま、そうだな。持ってかないとバーサンがムクれるから、仕方ないんだ」
「なんだオマエ、バーサンにアタマ上がんないのか」
「オマエだって同じだろ。昔のワルサが、いろいろバレたんじゃないのか?」
「そんなことねえぜ。オマエと違って品行方正だからねえ」
「品行方正、聞いて呆れるぜ」
「何言ってんだよ。ワタクシこそ、品行方正の権化でござる」
カオジロ
(カオジロさんたちは、ケンカの真っ最中であった)

「80歳にもなっちゃ、品行方正にでもしてるしかないからねえ」
「まあいいじゃないか、ワインでもどうだ? ただしバーサンがスーパーで買った安物だけどね」
「オレもワインもってきた。娘が買ってくれてな。これもスーパーの安物。とは言っても、16ユーロしたらしい」
「ばーか、スーパーのワインなんか、どれだって同じだろ。オレのは、可愛いマゴが買ってくれたヤツ。7ユーロ。安くても、マゴがお小遣いはたいて買ってくれたなら、きっと天国の味わいでござるよ」
「おお、4人でワイン4本か。こりゃいいや。ところでワイン開けるヤツ、だれか持ってるか?」
「げ、忘れちゃった」
「げ、オレもだ」
「いやはやオジーチャンのみなさま、むかしからちっとも進歩がございませんですねー。ワタクシのワインは、スクリューキャップ。とりあえずコイツから行きますかね」
「そうすべえ&そうすべえ」
「旨い&旨い」
「やっぱり、マゴの買ってくれたのが旨いねえ」
「これなら酢漬けワインだってガマンできますな」
「くっくっくー♨」
「けっけっけー♡」
「うっしっしー♡」
 ジーチャン集団のランチの宴は、こんなふうにダラしなく進んでいく。いつのまにかみんな春の光の中で居眠りを始め、こっくりこっくり、バーサンや娘やマゴの夢でも見ながら、おそらく午後4時すぎまで宴は終わらない。

1E(Cd) Bernstein & New York:BIZET/SYMPHONY No.1 & OFFENBACH/GAÎTÉ PARISIENNE
2E(Cd) Prunyi & Falvai:SCRIABIN/SYMPHONY No.3 “LE DIVIN POÈME”
3E(Cd) Knall:BRUNNER/MARKUS PASSION 1/2
4E(Cd) Knall:BRUNNER/MARKUS PASSION 2/2
5E(Cd) Kubelik & Berliner:DVOŘÁK/THE 9 SYMPHONIES 1/6
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