2013年11月02日(土)

Wed 131009 クルクル美術館 シテ島 サン・ルイ島 マレ(第2次ンラゼマ地球一周記46)

テーマ:ブログ
 9月11日、オペラ座からヴァンドーム広場、サントノレ通りからポンピドゥー・センターとひたすら東に進んでいたサト助は、ここでいったん右折して南に向かうことにした。
 ポンピドゥー・センター(愛称ボブール)には、さすがの今井君も全く食指が動かない。もともと美術館とか博物館というものが苦手。20歳代から30歳代前半にかけては「1週間に2回」の割合で美術展に出かけたから、1年で平均100回、15年で1500回も美術展を見た計算になるが、うーん、チョイと無理をしすぎたかね。
 バブルの頃の東京の百貨店は、大丸でも東急でも高島屋でも三越でも、相当なオカネを費やして美術館フロアを作った。オカネ持ちのオバサマ連が集団で美術展を訪れてくれれば、他のフロアの売り上げ増に直結するという寸法。「ぴあ」をめくって計画を練ると、あっという間に週2回ぐらいは美術展めぐりで埋まってしまった。
ノートルダム
(パリ、ノートルダム)

 しかし怠け者のサト助君としては、やっぱり「2時間もずっと立ちっぱなし」というのがダメでござる。映画や芝居みたいに、座って見られる美術館があるといいと思うのだが、ヒトが座って絵がクルクル回ってくれる夢のような美術館には、いまだにお目にかかったことがない。
 もちろん、「好きな絵だけをいつまでも眺めていたい」というロマンティックな御仁にとっては、絵のほうがどんどんクルクル回ってしまうんじゃ困るだろうが、ロマンティックのカケラも持ち合わせないクマどんとしては、ソファに座って、絵のほうが1枚1分ぐらいのスピードでクルクル回ってくれれば理想的だ。
 だから、美術展は2段階に分けてくれるといい。2ヶ月開催するなら、前半の1ヶ月はクルクル系。次の1ヶ月はジックリ系。クルクルな前半1ヶ月で「好きな絵」を見つけておいて、後半の1ヶ月で「好きな絵をジックリ」をやればいいじゃないか。
 もちろんそんな空想も、ルーブルやオルセー、ウフィツィやプラド、そういう巨大美術館を前にするとションボリしぼんでしまう。1ヶ月かかっても見尽くせないほどの膨大な美術品を並べて、「どうだ、参ったか!!」と仁王立ちする。それが作ったヒトの目的の1つであるような巨大美術館では、「クルクルをやってほしい」なんてのは、アホの世迷い言としてしか扱ってもらえない。
 ポンピドゥー・センターもそういう巨大美術館の一つであって、建物自体が「20世紀の前衛美術」と言っていい。「近過去の前衛」ほど困るものはなくて、20世紀の前衛を、21世紀の我々はおそらくもう追い越してしまっている。先月の鮮魚、先週の新鮮フルーツ、一昨日の朝どりレタス、そういうものを「どうだ!!」と大量に突きつけられても、目を白黒させるしかない。
コンシェルジュリー
(セーヌ河。右にコンシェルジュリーが見える)

 というわけで、今日も今井君はポンピドゥー・センターを素通り、右折してセーヌ河をわたり、シテ島に入った。右にはコンシェルジュリー。フランス革命の直後、マリー・アントワネットが幽閉されていた陰鬱な建物である。その奥にサント・シャペル。総ステンドグラス張りの、マコトに豪奢な教会だ。
 サト助君は2005年3月と9月にここを訪れた。当時は9.11のテロの記憶が生々しく残っていた。手荷物のセキュリティチェックがマコトに厳しく行われ、長蛇の列はいつ果てるとも知れないほど。長蛇の列が何よりキライなワタクシは、何度「うにゃにゃ、今回はあきらめよう」「うにゃにゃ、今回はなかったことにしよう」と考えたか分からない。
 もしも快晴の朝だったら、サント・シャペルを見逃す手はない。知らなかったらググって見たまえ。1250年頃の完成、聖王ルイの時代である。ホントに総ステンドグラスであって、ブルーでもグリーンでも、ヒトとして考えつくあらゆる種類のブルーとグリーンがそこにある。
 しかし、今日はあいにく冷たい雨模様の秋の午後。空には重い雲が垂れ込めて、快晴の朝なら天国の光がいっぱいにキラめいているはずだが、重い曇天の日のサント・シャペルに、無理して入る必要もなさそうだ。
シテ島
(セーヌ河からサン・ルイ島を望む)

 というわけで、ここで今井君は左折して再び東を目指すことにした。まず、ノートルダム。何故かノートルダムの前には野球のスタジアムみたいな観客席が設けられ、スタジアムに腰掛けてノートルダムの偉容を眺められるようになっている。
 昨年12月に訪れた時、スタジアムはもう完成してしまっていた。ちょうどクリスマスの頃だったので、「クリスマス用の臨時のものかな」と思っていたが、あれから9ヶ月が経過しているのに、一向に撤去される様子がない。ということは、マコトにおせっかいなこのスタジアムは、これからもどうやらずっとここにあるのである。いやはや、余計な工夫をしてくれた。
 セーヌを溯ってサン・ルイ島に渡る。サン・ルイとは、さっきのサント・シャペルを建てた13世紀のフランス王。この島はセーヌの中洲であるが、ローマ時代に「ルテティア・パリジオールム」と呼ばれたパリ発祥の地であって、辻邦生「背教者ユリアヌス」などにも登場する。
 諸君、「背教者ユリアヌス」、ぜひ読んでみてくれたまえ。ただし、300ページ以上の文庫本で3冊もござるよ。ボクチンはもう30年も昔、丹羽文雄「蓮如」と一緒に購入して、必死の思いで読み上げた。
 「蓮如」はもっと長い。文庫本8冊だ。昔のヒトって、長くて長くてビックリするようなものを書き、そういう長大なものを読み上げては、大きな快感を得ていたのであるね。
マレ地区
(マレ地区。15世紀の民家が残っている)

 クマ蔵はここからちょっと北上してマレ地区に入るコースをたどった。マレ地区には「マリアージュフレールMARIAGES FRÈRES」というフランス式紅茶の本店があって、何だかエラく有名であるらしい。銀座・新宿・渋谷・神戸をはじめ、日本にもたくさんの店舗を開いている。
 というわけで、マレ地区ではその「マリアージュフレール」を目指してやってきたらしい日本人をヤタラに見かける。こりゃ放っておけば、「トラピックス」だの「クラブツーリズム」だののバッジをつけた日本の団体旅行さんたちが、大型バスでマレ地区を訪れやしないか。それが心配になるぐらいである。
 本当は、マレ地区は静かであればあるほどいいのだ。クマ助が見てもオシャレなショップや、小さな雑貨屋が軒をつらね、パリのおじいちゃんがニコニコしながら手作り雑貨を並べていたりする。
ボージュ広場
(マレ地区、ヴォージュ広場)

 そういう雑貨屋のウィンドーに、ネコとタツノオトシゴの封筒を発見。どうしてもネコの封筒がほしくなって店に入ろうとすると、ドアに「ホンのちょっと外出してます」の札がかかっている。逡巡していると、まさに外出は「ホンのちょっと」だったらしく、帰ってきた店主のおじいちゃんが満面の笑みで店に請じ入れてくれた。
 封筒に、便せんに、スタンプに、ちょっとした文具類。どうやらほとんどがおじいちゃんの手作りであるらしい。自慢げにこちらを見守っているおじいちゃんの雰囲気がマコトに可愛いらしい。20ユーロほど買い物をして、すっかり嬉しくなって店を出た。
 外は、雨が降ったりやんだりの静かな秋の夕暮れ。そろそろ窓に灯りもともりはじめて、ちょうど「マレを訪れるなら、この雰囲気がベスト」という時間帯になってきた。

1E(Cd) Solti & Vienna:WAGNER/DAS RHEINGOLD 1/2
2E(Cd) Solti & Vienna:WAGNER/DAS RHEINGOLD 2/2
3E(Cd) Solti & Vienna:WAGNER/DIE WALKÜRE 1/4
4E(Cd) Akiko Suwanai:DVOŘÁK VIOLIN CONCERTO & SARASATE
5E(Cd) Akiko Suwanai:SIBERIUS & WALTON/VIOLIN CONCERTOS
total m45 y1907 d12102
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