2013年10月13日(日)

Thu 130919 強いて勉めない ヴァンセンヌ城へ 腐乱寿司(第2次ンラゼマ地球一周記41)

テーマ:ブログ
 9月10日、パリの西の端っこ「ブーローニュの森」と、東の端っこ「ヴァンセンヌの森」を両方とも散策しようと考えていたサト助は、午後3時ごろに降り出した冷たい雨のせいで、計画変更を余儀なくされた。マコトに残念である。
 雨が降り出した時は、ブーローニュの森の入り口にいた。立ち並ぶ飲食店もほとんどカラッポ、行き交うクルマも少ない道に、プラタナスの茶色い落ち葉がカサカサ舞って、9月上旬なのに晩秋の雰囲気。確かに人々はみな厚手のコートに身を包み、シャツに薄いベストだけの今井君を不思議そうに見送っている。
 折り畳み傘は持っていたから、ムリをする気があればブーローニュ散策は可能だった。しかし諸君、今井君の辞書に「ムリをする」という文字はない。イヤなことを「イヤだな」「ホントにイヤだな」「でも仕方ない」「頑張んなきゃ」と無理してやるのは、健康に悪い。健康を害すると分かっていることを強いて勉めるのは、短い人生に対して失礼である。
ヴァンセンヌ1
(ヴァンセンヌのお城)

 受験生の頃だって、「イヤだ」と思ったらやらないほうがいい。英語でも数学でも物理でも、ヤメられなくなるぐらい楽しいからズンズン進むし、ズンズン進むからまた楽しくてヤメられない。やってられないぐらい退屈なのに「強いて勉める」「それが受験生の義務だ」なんてのは、数学や物理への冒涜である。
 だから、18歳の若き今井君は、「楽しくてヤメられなくなる」時期をひたすら待ったのである。ところが高3の夏になっても、サッパリ楽しくならない。秋が来ても、やっぱりダメだ。うにゃにゃ、こりゃ困ったと思って11月の模擬試験を受けたら、偏差値43.9という数字がかえってきた。
 おお、医系志望からいきなり文系に変更した直後とは言っても、なかなかスンバラシイ数字である。11月30日、返された模試の結果があんまりスンバラしかったので、思わず石油ストーブをつけて、その赤い炎を眺めつつ、夜明けまで「43.9か」「43.9か」と思いながら、日本史の教科書をでポンポン頭を叩いていた。
 すると、うぉ、こりゃ面白いじゃないか。もともとボクチンは理系だったのだから、数学や物理でこの瞬間が来てほしかったのだが、あいにく山川の日本史「鎌倉時代における農村の発展」のページで「こりゃいいや!!」の叫びが訪れた。ま、人生などというのは、そんなものである。
ヴァンセンヌ駅
(地下鉄1号線、シャトー・ド・ヴァンセンヌ駅)

 ブーローニュの森では全然「こりゃいいや」にならなかったので、サト助は地下鉄に乗って、西の端から一気に東の端に向かうことにした。吉祥寺で井の頭公園を散歩しようとしていたら雨に降られ、「仕方がない、中央線で御茶の水まで行って、本郷に根津、谷中に千駄木あたりを散歩しますかね」というのと同じことである。
 ブーローニュは地下鉄10号線の西の終点、ヴァンセンヌは地下鉄1号線の東の終点だが、東京に比べればパリは小さな街である。そんなに時間はかからない。ラ・モット・ピケで8号線に乗り換え、コンコルドで1号線に乗り換えれば、所要時間は30分ほどで済む。
ヴァンセンヌ2
(ヴァンセンヌ城のお堀)

 ヴァンセンヌに着いて地上に上がると、雨は小やみになっていたが、そのぶん風がいっそう冷たくなって、「シャツに薄いベスト1枚」のサト助は、自分でも自分の表六玉レベルが急上昇したように思う。
 自分でもそう思うのだから、他人から見たらパーフェクト表六玉に違いない。偏差値43.9で「第1志望:東京大学文科1類」と書いていた18歳のころと、ちっとも変わらない表六玉ぶり。模試を受けたのはその時1回だけだから、まさに偏差値43.9のままで東大を受験しに行った。うぉ、超パーフェクト表六玉である。
 それでもパリの表六玉は、堂々とヴァンセンヌのお城を目指した。自信をもって堂々と前進すれば、やって出来ないことなんか決してないので、模試は模試、本番は本番である。現役の今井君は偏差値43.9のまま早稲田政経と早稲田法は合格したわけだし、東大だって1次試験はキチンと通過したのである。
ヴァンセンヌ3
(ヴァンセンヌ城内の礼拝堂、サントシャペル)

 話がヴァンセンヌのお城ということになれば、こりゃ通過はマコトに容易であって、「中を見学」などと貪欲なことさえ考えなければ、入場料だって無料でござる。
 何でもかんでも「中に入ろう」「中を見よう」とするのは欲張りすぎるのであって、お城でも塔でも、牢獄でも監獄でも、この世の中の大多数のヒトは外から眺めるだけで一生を終える。地獄巡りはダンテに任せて、臆病なボクは大人しくお外から眺めていたい。
 もしも晴れていれば、ヴァンセンヌのお城はパリの人たちの格好の散策の場である。Mac君、「散策ノバ」ってなあに? お、「散策NOVA」も出てきたぞ。
 ホントにMac君はサトちゃんの親友なのであって、むかしむかし1990年代前半のNOVAのCMに「農婆」が登場したことまで思い出させてくれる。「農婆」が「No problem. I am NOVA」とニッコリするCMだったが、あれって、叱られなかったのかね?
カササギ君
(お堀の外でこういう鳥がたくさん遊んでいた。カササギ? オナガ? 鳥には詳しくないが、ふと「かささぎの渡せる橋におく霜の白きを見れば夜ぞ更けにける」と口ずさんでみる。新古今、大伴家持であるね)

 そこでサト助は冷たい雨の中、さっそくヴァンセンヌのお城を散策NOVAにすることにして、主塔(ダンジョン)や礼拝堂(サントシャペル)を震えながら振り仰いだ。
 ダンジョンの完成は1373年、サントシャペルの建設はフランソワ1世。ルイ9世がここで十字軍遠征を決めたり、ポンパドゥール夫人が活躍したり、15世紀にイングランド軍に接収されたかと思えば、1940年にはナチスドイツに対抗してフランス軍本部になったりする。カペー朝やヴァロワ朝の時代から、延々とフランス史の中心で大活躍したお城なのである。
 お、Mac君、今日はチャンと「フランス史」と変換してくれましたね。むかしむかし、「腐乱寿司」という恐るべき変換があったはずですが…

1E(Cd) Goldberg & Lupu:SCHUBERT/MUSIC FOR VIOLIN & PIANO 2/2
2E(Cd) Wand & Berliner:SCHUBERT/SYMPHONY No.8 & No.9 1/2
3E(Cd) Wand & Berliner:SCHUBERT/SYMPHONY No.8 & No.9 2/2
4E(Cd) Alban Berg:SCHUBERT/STRING QUARTETS 12 & 15
5E(Cd) Richter & Borodin Quartet:SCHUBERT/”TROUT” “WANDERER”
total m113 y1644 d11840
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