2013年10月04日(金)

Tue 130910 マヨネーズ 赤ちょうちん 北海道ラーメン(第2次ンラゼマ地球一周記33)

テーマ:ブログ
 9月6日夕刻、いったんホテルに戻っていた今井君は、何故かどうしても今すぐにラーメンが食べたくなって、矢も楯もたまらずに地下鉄でリベルダージに向かった。目指すは「KAZU」または「あすか」、どちらでもいいから、何が何でもサラリとした醤油ラーメンが食べたい。
 これはサト助のクセであり、マコトによくない性癖であって、好きなものはとことん好きになり、食べたいものはとことん食べて、やがて食べ過ぎて大キライにかわり、見るのも匂いをかぐのもイヤになる。「矢も楯もたまらずに」とか言っていたクセに、手のひらを返したように嫌悪感がムラムラと湧き上がる。
 中学生のころの今井君はマヨネーズが大好き。イカとキュウリをマヨネーズで合えた通称「イカマヨ」が好きで、小鉢に7回でも8回でもオカワリを繰り返し、ひと鍋まるごと独り占めにしてしまうのが普通だった。
 そのマヨネーズ好きが嵩じて、トーストにマヨネーズを塗りはじめた。トーストが焼けるのを待ちきれないほどマヨネーズが恋しくて、パンを焼くのもヤメたぐらいである。フワフワの食パンに、マヨネーズがしみこんでいくのを眺めるだけで嬉しかった。
 その反動が来たのが、高校1年の時である。テレビのバラエティで、マヨネーズ好きのタレントさんが「私なんか、温かいゴハンにマヨネーズをのっけて食べてます」と発言したのがキッカケになった。
 それを聞いた途端、ノドのずっと奥、食道と胃袋のつなぎ目あたりで、プツンと何かが弾けた気がした。肉体の嘔吐は精神の嘔吐に直結し、まさにその瞬間から、マヨネーズを平気で食べるヒトに違和感を感じるようになった。
北海道味噌
(9月7日、サンパウロ「KAZU」で「北海道味噌ラーメン」を満喫する)

 そこから先は、一気呵成である。キューピーや味の素のマヨネーズのCMで、トマトやブロッコリーを思い切りマヨネーズだらけにして頬張って見せるシーンがあると、もうそれから1週間はテレビのスイッチを入れるのもイヤだった。
 つい7~8年前、「A BEAUTIFUL MIND」という映画がとても気に入っていた。ノーベル経済学賞を受賞した天才数学者ジョン・ナッシュを、ラッセル・クロウが好演した。
 しかし、どんなに好きな映画でも、マヨネーズが登場するワンシーンだけは見たくないのである。映画の終盤、老いたナッシュが「妻がマヨネーズのファンでね」と、マヨネーズを大量に挟んだサンドイッチを学生にすすめるシーンである。
 こうなるとサト助はマコトに迷惑な生き物であって、コンビニで買ったサンドイッチもマトモに食べられない。居酒屋で飲み会をしていても、アタリメにマヨネーズ、サラダにマヨネーズ、そういう料理が出てきただけで、すっかり機嫌が悪くなる。
 だから、「矢も楯もたまらないほど好き」になっても、「おいおい、気をつけろよ」と自分に言い聞かせなければならない。マヨネーズと同じように、どこかで「うぇ!!」「おぇ!!」と絶叫し、さっきまでの大好物が突如として嫌悪の対象になる可能性はいくらでもあるのだ。
セー広場
(オリンピック開催都市決定の日、今井君はサンパウロ・セー広場をさまよっていた)

 「サンパウロでラーメンが好きになる」というのは、誰が考えてもミスマッチである。ブラジルで好きになるべきものは「シュラスコ」こと正式名称シュハスコ、または水曜日と週末にブラジル人が必ず食べるという豆の煮込み料理フェイジョアーダであるべきで、決して醤油ラーメンであってはならない
 しかし9月6日、「今夜はどうしてもラーメン」とクマ蔵はいきり立った。地下鉄リベルダージ駅で降りたのが夕刻5時。諸君、こりゃいかん、時間が早すぎる。このあたりに並ぶラーメン店は、どこも6時にならないと開店しない。
 こういう時に、1時間ぐらいチャンと辛抱して望みを達成できないのが、これまたサト助のダメなところ。「あーん&あーん。1時間も辛抱するなんて絶対イヤだよ」と絶望に身を委ね、ラーメン屋のお隣の赤ちょうちんに、思わずフラリと入り込んでしまった。
 何だ何だ、新橋の中年オヤジみたいなこの行動は? いやしくも今井君はいまサンパウロにいるのであって、「ラーメン屋が開いていないから、お隣の赤ちょうちん」などという不謹慎なことをやってちゃ、ダメなんじゃないの?
おむすび
(サンパウロの赤ちょうちんで、ビール「オリジナル」と味噌の入ったオムスビを味わう)

 しかし諸君、ホントにこれは赤ちょうちんだ。カウンター約10席、奥に3人掛のテーブルが1つ。路上にも粗末なテーブルと椅子をいくつか並べて、小料理の大鉢を10種ぐらいと、いろいろな日本酒や焼酎を並べている。
 こりゃまさに新橋か有楽町のガード下、今井君の大好きなシチュエーションである。日系人の女将さんにキンピラゴボウとビールを注文して、ラーメン屋が開くまでカウンターで待つことにした。
 客は、日系オジサマが数人と、欧米系オジサマが数人。旅行中の欧米系オニーチャン3名が後からやってきて、奥のテーブル席に座った。ニシンの酢漬けにタマネギをあわせてマリネした小皿が人気。欧米系オジサマは2度もオカワリした。うーん、サンパウロで赤ちょうちんも悪くない。
 カウンターには、いかにも旨そうなオムスビも並んでいる。甘めの味噌を中に入れたオムスビを注文して、「オリジナル」という名のビールをグビグビやるうちに、気分はいよいよ有楽町ガード下と区別がつかなくなった。
 こういうふうで、サト助のポンポンはラーメン屋が始まる前にすっかり満員御礼。最終的に6日の夜は、ラーメンをあきらめてホテルに戻ることになってしまった。
大聖堂
(サンパウロ、カテドラル・メトロポリターナ)

 リベンジを果たしたのは、翌9月7日のお昼である。土曜日だし、独立記念日ということもあって、ラーメン「KAZU」の前にはたくさんのヒトが集まっていたが、10分ほど待ってテーブルに案内してもらえた。注文したのは、北海道味噌ラーメン、餃子、ビール。日本酒は岩手の「南部美人」が売り切れたというので、秋田の「高清水」を2合ということにした。
 「いったいオレは何やってんだ?」と、自分がマヌケに思えるほどである。こういうのは、やっぱり文字にしてみなければ分からない。「これじゃまるっきり高田馬場と変わらないじゃないか」。おお、まさにその通りである。というか、サンパウロの店のほうがずっと旨い。
 しかもこの日、「いよいよ決戦の日だ」という意識に、今井君は朝から落ち着かなかった。もちろん、「東京でオリンピックが開催できるか」という乾坤一擲の日だったのである。運命の街、IOC会議が開催されるブエノスアイレスは、サンパウロのすぐお隣だ。
 あんまり緊張が激しすぎて、ラーメンをすすっていても目の前がグルグル回るようである。自分自身の東京大学合格発表の日よりも、もっとずっと緊張のレベルが高い。
 東大なら、どうしても諦められないなら、落ちてもまた受験すればいい。しかし今日「ダメ」と決まってしまえば、おそらくもう今井君が生きているうちに日本でのオリンピック開催はありえない。
ウルグアイビア
(900ml入りのウルグアイビールは、シャンパンみたいに氷に入れて運ばれてくる)

 ホテルの部屋では、クス玉代わりにスーパーで購入したメロンが待っている。購入から丸1日、スタンドの光を当てて熟成させ、昨夜から冷蔵庫に入れてキンキンに冷やし、もし東京が勝利すれば、メロンに白ワインで祝杯を上げる準備を整えた。
 だから、ホテルの部屋はメロンの芳香でいっぱいだ。安いメロンがこんなにいい匂いをさせるとは予想もしなかった。冷蔵庫の中はメロンの強烈な匂い、お部屋全体もメロンメロンしていて、きっと今頃ハウスキーピングのオバサマがビックリしている頃だ。
 午後3時、「北海道ラーメン」を平らげ、お酒2合にビール大瓶を空っぽにしたサト助は、ドキドキ踊り狂う心臓をなだめながら、サンパウロの街をフラフラと彷徨した。
 セー広場からサンベント教会に向かう途中に、由緒ありげなカフェを発見。広場に面したテーブルに座り込んで、900mlもあるウルグアイビールを注文してみた。タップリの氷に入れられて、ウルグアイビールはすぐに来た。
 ウルグアイには、昨年9月6日に上陸している。詳しくは昨年の「ンラゼマ地球一周記」をどうぞ。あれからちょうど1年である。うーん、こんな偶然も、何だか東京の勝利を暗示しているような気がして、サト助の動悸はますます激しくなってくるのだった。

1E(Cd) Menuhin:SCHUBERT/SYMPHONY No.9
2E(Cd) Gunner Klum & Stockholm Guitar Trio:SCHUBERT LIEDER
3E(Cd) Wand & Berliner:BRUCKNER/SYMPHONY No.4
6D(DMv) THELMA & LOUISE
total m56 y1587 d11783
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