2013年09月19日(木)

Mon 130826 スーパー探し ポン君 マリリン・ワンロー(第2次ンラゼマ地球一周記21)

テーマ:ブログ
 1週間とか2週間とか、ある程度ゆっくりした滞在で大切なのは、何と言ってもスーパーの発見である。ホテルから徒歩圏内に中サイズのスーパーがあればまずはひと安心であって、さっそく大きなペットボトルのミネラルウォーターを確保する。
 ホテルにチェックインする段階で「近くにスーパーはありますか?」と尋ねるのが一番いい。ただし、そのときプライドの高いホテルだと「は?」と妙な顔をされる。「水でもお酒でもビールでも、ルームサービスをご利用になるのがいいんじゃないですか?」というわけだ。
 「スーパー」「コンビニ」という存在は、欧米ではまだ日本ほど認知されていないし、国によってはいまだに「日陰の存在」に過ぎない。去年のブエノスアイレス・ファエナホテルでは「スーパーならありますよ」と紹介され、すぐに出かけてみると、ただの小さなお酒屋さんだった。
 「そんな変な店で買い物をする程度のお客」という扱いを受ける可能性だってなきにしもあらず。高級なホテルのフロントでスーパーのありかを尋ねるのは、やっぱりチョイと気が引ける。そこで第2の手段として、サト助は「道行く人に注目する」という行動に出る。
 スーパーが近くにあれば、欧米でも日本と同じ例の白いシャカシャカ袋を下げたヒトたちが多数ウロチョロしているはず。シャカシャカ袋の持ち主の密度が高い方へ高い方へと移動していけば、スーパーの発見は容易である。
ガラナ
(スーパーで「ガラナ」を購入。缶のガラナは薄味、瓶のガラナは濃密。サト助は濃い味の方が好きだった)

 もちろん、アナタがたいへん積極的かつ行動的なヒトなら、「道行くヒトに尋ねる」という選択肢もある。シャカシャカ袋を下げたヒトに、袋を指差しながら「どこですか?」と尋ねるわけだ。スペイン語なら「Donde?」、イタリア語なら「Dove?」、ドイツ語なら「Wo?」でいい。
 ただ、その程度の行動でさえ、内気なヒトにはハードルが高い。だって諸君、尋ねられたほうの心の中を想像してみたまえ。スーパーの帰りに妙竹林な外国人が接近してきて、いきなり「どこだ?」「どこなんだ?」「場所を言ってくれ!!」と苦しげな表情で尋ねられたら、ビックリしないかね?
 最近は「ネットで調べちゃえばいいじゃん」という、マコトに便利で、便利すぎて世の中を無味乾燥にする発想もある。例えばパリで「オペラ座付近 スーパー」と検索すれば、スーパーは地図つきであっという間に3軒も4軒も見つかってしまう。
 もちろん今井君も外国旅行中は「ネットで検索」にタップリお世話になっているのだが、「ネットのせいで無味乾燥になった」「ネットのせいでヒトのコミュニケーション能力はどんどん低下するんじゃないか?」と、20世紀の遺物のオジーチャン的感想はますます大きくなっていく。
 サンパウロの今井君は、「シャカシャカ袋人間の密度を追う」という昔ながらの方法に頼って、たちまち素晴らしいスーパーを発見した。ホテルから徒歩1分、「ポン・デ・アスーカル」という看板を掲げた中規模スーパーである。
スーパー
(ホテルから徒歩1分の所に「ポン・ヂ・アスーカル」を発見)

 2~3日前の記事で「同じポルトガル語でも、ブラジルのポルトガル語は発音が尖鋭化している」と書いた。「de」という単語の発音一つにしても、ポルトガルなら「デ」、ブラジルだと「ヂ」である。リスボンの人なら「ポン・デ・アスーカル」でも、サンパウロやリオの人は「ポン・ヂ・アスーカル」と発音する。
 「ポン・デ・○○」と聞けば、ドーナツ好きの人たちは「ははあ、『ポン・デ・黒糖』『ポン・デ・ショコラ』『ポン・デ・きな粉』と同じ『ポン・デ・○○』ですね」と気づくはずである。
 まさにその通り。アスーカルとは、ポルトガル語でお砂糖の意味であって、スペイン語でもアスーカル、イタリア語ならズッケロ、フランス語ならシュクル、英語でシュガー、ドイツ語でズーカー、カタカナ表記で申し訳ないが「語源はみんな一緒なんだな」とすぐ分かる。
 ということは、「ポン・デ・アスーカル」とは「砂糖ドーナツ」、もっと正確には「砂糖パン」。スーパーの名前に「砂糖パン」とは度肝を抜くが、いきなり「砂糖パン」と名づけたんじゃ、そりゃかなり妙竹林な発想と言わざるを得ない。
 実は、これはリオデジャネイロにある奇岩の名前。リオと言えば、両腕を横一文字に広げた巨大キリスト像が有名だが(下のポスター写真参照)、そのキリスト像が立つコルコバードの丘から海岸を見下ろすと、そこにスックと立っているのがポン・デ・アスーカル、ブラジル発音でポン・ヂ・アスーカルの奇岩なのである。
ポスター
(リオデジャネイロの観光ポスター)

 スーパーの中に入ってみると、おお、昭和の地方都市によくあった、八百屋に毛が生えた程度の中小スーパーだ。今井君の小学生時代の同級生に「布施君」という男子がいて、彼はスーパー「ふせ」の長男だったが、あれから幾星霜、今や「ふせ」の立派な経営者に出世したはずである。
 ポン・ヂ・アスーカルに入って、サト助がすぐに思い出したのは「ふせ」であり、青果売り場で野菜や果物を見ながら「おお、これは『ふせ』の匂いだ!!」と感激を噛みしめていたのだった。
 感激はさらに続く。買い物客のマナーが、あまりに素晴らしいのである。レジは3つ。そのうち1つはプライオリティ・レジであって、お年寄りや身体の不自由な人専用のレジ。他の2つのレジがどんなに混雑していても、一般客は利用しない。キチンと他の2つに並んで、礼儀正しく順番を待つのである。
 しかも誰一人文句を言わない。プライオリティの列はガラガラ、他の2つは長蛇の列。15分も並んでやっと順番がくるが、みんなチャンと順番を待つ。これがイタリアだったら、列はすぐにダンゴになるだろうし、「あのガラガラの方にも並ばせろ」と罵声が飛ぶはずだ。
ポン君
(実際の「ポン君」ことポン・ヂ・アスーカル。9月5日、リオデジャネイロで撮影)

 諸君、「ブラジルが危険な国だ」「サンパウロは世界で最も危険な犯罪都市の1つだ」など、そんな失礼なことを声高に叫んではならない。まだ滞在2日ではあるが、サト助の感じはじめていたのは「サンパウロは地球上でも珍しいほど、親切で丁寧で礼儀正しいヒトビトの街だ」ということであった。
 こういうふうだから、滞在2日目の9月2日、今井君は早くも夜の散歩にチャレンジすることにした。マコトに困ったクマさんであって、このぐらい困ったクマさんになると、自らそれを認めて「クマったクマさんだな」と苦笑しながらのナイトウォークになる。
 「地下鉄はたいへん危険です」「スリや強盗の巣窟です」という情報が溢れているからこそ、「ホントにそうかい?」という好奇心が抑えきれない。「用もないのに知らない街に入り込んではいけません」と言われれば、「そんなんじゃ旅と呼べないよ」と一蹴してしまう。
 「夜の街に出歩くなんて、『襲ってください』と言っているようなもの」という忠告があると、「おやま、『襲ってください』とはまた大胆ですな」「どうですか、せっかくならプラカードでも掲げたら」と、これまた聞く耳をもたない。
ワンロー
(マリリン・ワンロー)

 だって、危険に鼻と耳をしっかり効かせて、自己責任のメーターを最大限に高めて行動してさえいれば、法治国家のど真ん中で犯罪の餌食になるようなことはまず考えられない。まして、これほど礼儀正しいヒトビトの真っただ中でブルブル怯えているなんて、ホントにバカげているじゃないか。
 この夜サト助が闊歩したのは、パウリスタ大通りを往復する約4kmの道のり。爽やかな夜の風に吹かれながら、路上のカフェでビールを楽しんでいるヒトビトの風景は、フィレンツェやミラノとちっとも変わらない。
 犬たちも楽しそうである。地下鉄の通風口で、長い毛並みを強風にフワフワ吹かれながらニコニコしていたレトリーバーを、サト助は「マリリン・ワンロー」と密かに名づけてみた。おお、マコトに平和で穏やかな光景である。

1E(Cd) Michael Franks:DRAGONFLY SUMMER
2E(Cd) Michael Franks:1988-INDISPENSABLE
3E(Cd) Marvin Gaye:WHAT’S GOING ON
4E(Cd) Santana:EVOLUTION
5E(Cd) Sheila E. & The E-Train:HEAVEN
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