2013年09月09日(月)

Fri 130816 精神的ワクチンと考える シカゴの高架鉄道(第2次ンラゼマ地球一周記12)

テーマ:ブログ
 それにしても日本のマスメディアとは、想像するのも難しいほどペシミスティックなヒトビトをズラリと揃えたものだ。昨日の準決勝の圧勝を見ても、決勝戦60-36という大差を見ても、「その直前までの『東京大苦戦』の報道はいったい何だったのか?」と、たいへんフシギにならざるを得ない。
 今井君はいつも朝日新聞しか読まないから、東京大苦戦の報道はずっと朝日の紙面で読まされてきた。今年の年明けぐらいから「もうイスタンブールで決まり」の論調だった。
「イスラム圏初、『アジアとヨーロッパのカケハシになる』という理念がハッキリしているイスタンブールに対し、東京には何の理念もない」
「そもそもアスリートの祭典としてのオリンピックより、経済効果を期待したソロバン勘定が優先では、東京に勝ち目はない」
「国民の支持が圧倒的に見劣りする。オリンピックより先に、もっとやるべきことがあるんじゃないでしょうか」
ま、この類いである。ほとんど「意地でも東京で開催したくない」と言っているようにさえ見えた。
電車
(シカゴ高架鉄道の勇姿)

 直前になって、ネットに「東京に内定か?」という観測が流れると、すぐにメディアはそれを否定しにかかった。
「いや、実際にはマドリードが猛追している。一回目の投票でマドリードが単独過半数を獲得する可能性さえある」
「スペインの招致活動は巧妙。ブエノスアイレス入りすると早速ヒルトンホテルに事務所をもうけて、電話で洪水のようなロビー活動を開始した」
「その点で東京はまったくダメ。語学力の問題だろうか」
と来た。おやおや、地球の裏側で読んでいても、思わず泣きたくなるほど、余りに悲観的な報道ばかりだった。
 今回の大勝利を受けて「反省しろ!!」「謝罪文を掲載しろ!!」みたいな粗暴な暴言は浴びせないまでも、「少しは悲観主義を和らげたらどうですか」「プラス思考って、知ってます?」ぐらいのことは言ってあげてもいいように思う。
 かく言う今井君は、楽観オンリーの驚くべきサトイモ。東大入試で数学が1問も解けなかったときも、「国語と英語と日本史でタップリ稼いだから、おそらく合格なんじゃないかな?」と本気で考えた。電通をヤメた夜も、「別に電通マンになるために生まれたんじゃないしな」と、ビールをクイクイ空っぽにした。
 だが諸君、イスタンブールとマドリードの落胆ぶりを眺めているうちに、マイナス思考オンリーのマスメディアに取り囲まれた日本国民は、ある意味では幸せなんじゃないかと思うようになった。変に期待を持たない分、落胆もないし、勝利の歓喜もまた大きいのである。
高架
(シカゴ、鉄道高架の勇姿)

 マドリード、イスタンブール、ともにサト助は2週間ずつ旅をして、彼らがどれほど楽観的なヒトビトかを知っている。朝から晩まで釣り糸を垂れて、小さなイワシ5~6匹しか釣れなくても、それでもちっとも構わない。そういうヒトビトである。
 日本なら、電車が2~3分遅れただけで舌打ちして暗澹たる気持ちになり、「もう永遠に電車なんか来ないんじゃないか?」と案じはじめる。しかしイスタンブールでもマドリードでも、時間通りだろうが遅れてこようが、誰も気にする様子はない。
 それがサンパウロとなると、もうワンランク激しくなる。たとえば、ホームに入った電車のドアが故障して開かない。日本なら大事件であって、下手をすればメディアが「日本のインフラは崩壊した」「安全神話はどこへ行った?」と大騒ぎしかねない。
 ところが諸君、サンパウロでは話が全くちがうのだ。ドアが開かなくなった電車は、ドアを開けないままホームに2分停車して、そのまま知らんぷり。あれれ、発車したぞ。黙って次の駅に向かっていっちゃった。謝罪のアナウンスも一切ナシ。これは9月6日夕方、ホントにサト助が経験した話である。
 「ボクは乗れなかっただけだけど、降りられなかったヒトたちが可哀そう」。日本人ならそう考える。しかし諸君、ブラジルのヒトたちはそうは思わないのだ。「ははははは」「かかかかか」「けけけけけ」であって、「ま、次の駅で降りて、戻ってくりゃいいんじゃん」なのである。
駅入口
(シカゴ高架鉄道、開拓時代のカホリ漂う駅舎)

 ま、日本人は普段ペシミスティックなマスメディアにさらされているからこそ、大きな落胆に打ちひしがれることもない。言わば予防接種みたいなものと考えればいい。
 「いいことはないぞ」「期待しちゃダメだ」という「ダメだぞワクチン」を日々接種されているから、国民は落胆と失望から守られる。マイナス思考とは、精神的な予防接種。うにゃにゃ、こういう考え方もあるんでござるよ。
 そう言えば、ポジティブサト助がよく理解できないのが、東京ディズニーランドの「スプラッシュ・マウンテン」。いや、最後の「バシャーッ!!」は確かに楽しいんでござるよ。しかしそこに至るプロセスたるや、マコトに暗澹としているじゃないか。なんで夢の国のウサギさんが「このさき、いいことないよ」と疲れきった声でツブやくんだ? これもまた精神的ワクチンなのかねぇ。
線路
(線路の複雑さも格別だ)

 さてと、シカゴ3日目の今井君は、シカゴの中心部を電車で回ることにした。シカゴ中心部には「ループ」と呼ばれる高架鉄道があって、山手線みたいに円を描いてグルグル街を回る。これが諸君、あまりに時代モノすぎて、ディズニーの乗り物より楽しいぐらいなのだ。
 第一に、高架のオンボロぶりに一驚を喫する。「これ、ホンキか?」と噴き出してしまう。20世紀というより、むしろ19世紀の遺物にしか見えない。急上昇や急降下がないだけで、雰囲気はビッグサンダーマウンテンにそっくり。駅にはコールタールの匂いが漂い、西部開拓時代の雰囲気がいっぱいだ。
 まずは高架下に立って、電車の轟音を満喫する。これほどの轟音なんだから、さぞかし高速で走っているんだろうと錯覚するが、実際の速度はせいぜいで30km/hぐらいと思われる。
 だって、すぐ次の駅が目の前に見えている。歩いたって2分もかからない距離だ。こんなに次の駅が近いんじゃ、不用意に速度をあげたらもう止められない。そろりそろり、用心深く走っていくしかないのである。
クインシー
(シカゴ高架鉄道、クウィンシー駅の勇姿)

 速度を上げられない理由はもう一つあって、カーブがほとんど直角と言っていいほどに急なのである。ループとは呼んでいるが、実際には長方形の角の部分をちょっと丸めたような形。このカーブで速度なんか出していたら、電車は間違いなく線路を飛び出して、目の前の高層ビルに突き刺さってしまう。
 しかもその長方形が驚くほど小さい。グルグル回るから山手線に例えてみたが、実際に長方形で囲まれているのは、銀座か六本木ぐらいの面積しかない。電車なんか利用するより、歩いた方がずっと便利なぐらいだ。
 こういうふうだから、ループを回る高架電車に乗るのは、開拓時代を髣髴とさせる木造の駅舎も、レールと車輪がきしむ悲鳴のような音も、ほとんどディズニーを満喫する気分と変わらない。
 「大丈夫か」「大丈夫か」と両手にジットリ汗をかきながらカーブを曲がっていくと、実は心配しているのは乗客だけではない。高架の下からも、多くの見物人がホンキで電車の無事な運行を念じてくれている。
 こうやって思うぞんぶん高架鉄道を満喫して、一日券は約6ドル。ま、シカゴまでの航空券代やホテル代は考えないとして、たった600円でこんなに楽しめる。ディズニーに勝るとも劣らないアトラクションと言っていい。

1E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/THE COMPLETE PIANO SONATAS⑦
2E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/THE COMPLETE PIANO SONATAS⑧
3E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/THE COMPLETE PIANO SONATAS⑨
4E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/THE COMPLETE PIANO SONATAS⑩
5E(Cd) Jandó & Hungaricus:MOZART COMPLETE PIANO CONCERTOS⑥
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