2013年09月05日(木)

Mon 130812 シカゴ大学へ メトラの旅 むべなるかな(第2次ンラゼマ地球一周記8)

テーマ:ブログ
 シカゴ滞在2日目の予定は「シカゴ大学探訪」。シカゴ大学は、学部生よりも大学院生以上の研究者の方がずっと多い、いわゆる「大学院大学」である。
 今井君みたいな日本のサトイモが、表六玉よろしくフラフラそんな高級な場所を訪ねても何の得にもならないが、4月にはハーバードにMIT、コロンビアにイェールを訪ねたのだ。一種のシリーズ物と考えてくれたまえ。
 この日のシカゴは、昨日の記事で掲載した写真の通り、「快晴なのに濃霧」というマコトに幻想的な雰囲気。空はどこまでも深く青い夏の色、地上には真夏の陽光が降り注いで、気温はぐんぐん上昇。しかし見上げるとシカゴ自慢の高層ビル群は、濃霧というより、むしろ真っ白な湯気に覆われていた。
 こうなると諸君、ウンザリするような鬱陶しさである。濃密な湯気の無数の水滴が、熱く熱せられた鉄とガラスの壁にぶつかって、再び蒸発する。するとシカゴの街の湿度は急激に高まって、身体中から汗が噴き出してくる。
オブジェ
(シカゴ、ミレニアム駅付近のオブジェ)

 午前11時、汗びっしょりのサト助君は、メトラの駅を探してシカゴの街を徒歩で南下した。シカゴ大学まではタクシーを利用しても20ドル+αの距離だが、せっかくならのんびり鉄道を使って行きたいじゃないか。
 メトラとはMETRAであって、おそらくMETROとTRAINを合わせたゴロ合わせみたいな命名である。シカゴから5つか6つの路線が出ている中距離電車で、東京で言えば高崎線や総武線、関西なら新快速とか大和路快速、まあそういう類いの位置づけである。
 列車はすべて2階建て。金属光沢の美しい6両編成の電車は、一見したところマコトに21世紀的であり、渋滞に悩むクルマ社会への解決策として、きっと昔は脚光を浴びたであろうことが推測できる。
 ところが諸君、やっぱりアメリカ人に電車は似合わないのか、シカゴのメトラちゃんはあんまり人気がないようである。何しろ古色蒼然としている。実際に乗車してみなければわからないが、アメリカ3位の大都市シカゴの近郊を走っているとはとても思えない。
メトラ1
(METRA)

 まず、駅が見つからない。「せっかくなら始発駅から乗ろう♡」と考えて、始発のミレニアム駅を探すのだが、地図を傾けたり逆さまにしたりして矯めつ眇めつしても、地図上でミレニアム駅の存在するあたりは実際には広大な公園であって、得体の知れない不気味なオブジェが、無言のままズラズラと居並んでいるばかりである。
 「面倒だ。つぎの駅まで行っちゃおう」と考えたサト助は、ミシガン湖から吹きつける朦々たる湯気の中、そのままさらに南下を継続。やがて右手にシカゴ美術館の姿が現れ、緑青色の大きなニャゴ(もちろん実際にはライオン)の写真を取りまくっているうちに、ありゃま、「次の駅」もやっぱり見当たらない。
 何しろ、工事現場が多すぎる。外国を旅行していれば多くの人が感じることだろうと思うが、ヨーロッパでも南北アメリカでも、とにかく世界中どこへ行っても、肝腎な場所はみんな工事現場になってしまっている。
 この現象は21世紀に入ってから特に顕著。21世紀の最初の20年は、世界史上もっとも工事現場の多い時代と位置づけられることになるんじゃないだろうか。この日のシカゴも、まさに「どこまで行っても工事現場」なのだった。
にゃご
(シカゴ美術館前の巨大ニャゴ)

 しかし、いつまでも冗談を言ってはいられない。「次の駅」も見つからなければ、「次の次の駅」まで歩いてもいいわけだが、どうせそこもまた工事現場に決まっている。
 そこで、一念発起してカッと目を見開き、サトイモの一生を賭けるような強い気持ちで周囲を見渡すと、「あれれ、まさかとは思うけれども、もしかしてこれかい?」というボロい小さな看板が目の前に立っている。
 我々日本人は「中距離電車の停車駅」「快速電車停車駅」というコトバから、いかにも威風堂々とした駅ビルを想像するのであるが、いまシカゴのサトイモ君の目に前には、バスの停留所とまでは言わないが、地下駐車場の入り口を示すような、ごく小さな看板が1つあるだけである。
 「まさかこれじゃないだろう」と何度も逡巡したあげく、暗い地下通路をたどっていくと、その先に人がワラワラ集まっている空間があって、そこが待合室である。天井の低い薄暗い空間で、20人ほどのヒトビトがつまらなそうに低い声で話し合い、まるで自分たちの不幸な運命を待ち受けているかのようである。
メトラ2
(METRA車内)

 その空間の片隅に、切符売り場がある。古い自動販売機が3~4台。しかしそのすべてに「OUT OF ORDER」の汚い紙が乱雑に貼付けられ、機能しているのは有人の窓口のみ。その係員にもほとんどやる気はなくて、壁の向こうにいる同僚との雑談に興じている。
 乗客はここで行き先を告げ、ガラスの向こうからポイと放り出される切符を受け取る。シカゴ大学の最寄り駅は、55th-56th-57th Street。駅名もマコトに大雑把であって、3つのストリートをひとまとめにして大雑把に停車する。
 列車の運航間隔もまた言語道断なほど大雑把。3~4分間隔でどんどんやってくるかと思えば、いきなり30分以上も間隔が開いてしまう。実はこの日の帰り、ボクチンは55th-56th-57th Streetの駅で40分も待たされた。
 その間に、逆方向の電車が4~5本もやってきたから、他の乗客たちもすっかりウンザリした様子。ホームにも、おそらく「待合室」のつもりの掘建て小屋があるけれども、むしろこれは灼熱の陽光や冬の強風からの「待避所」という趣きが強い。天井から大きなクモが糸を垂らしてぶら下がっていたりする。
 列車が近づくと、列車から優雅な鐘の音が鳴り響く。カンカンカンカン、カンカンカンカン。民主党第2代総理大臣に呼びかけるようなイライラした鐘の音には、20世紀半ばのハリウッド映画の中の19世紀アメリカの雰囲気がそのまま残っている。
ホーム
(55th-56th-57th駅)

 南に向かうこの路線は複雑に枝分かれしていて、電車を間違えて乗ると見当違いな所に連れて行かれるが、電車を一目見て「ああ、これは○○行きだ」と見分けられるような仕組みはない。どの電車もみんな同じデザインだし、行先表示も一切ない。
 頼れるのは、車掌さんの肉声だけである。電車のドアがあくと、そこに大きな身体の車掌さんが控えていて、大きな肉声で「○○行きです!!」「○○行きです!!」と叫んでくれるのだ。諸君、マイクさえ使わないのである。
 こうしてやっとサト助は、シカゴ大学に向かう電車に乗ることが出来た。2階建ての車内はガラガラ。何故か1両目だけはパンパンの満員だったが、2両目から後ろは1車両に3~4人しか乗っていなくて、かえって危険を感じるぐらいである。
 窓が汚れ放題なのも、欧米の電車に共通。乗ってすぐ、コワーい車掌さんが回ってきてマコトにアナログな「検札」を行うのも全欧米共通。「不正乗車は、絶対に見逃さん!!」と、その眼光にはマコトに鋭いものがある。
 こうして乗車すること15分、サト助君は無事に55th-56th-57th Street駅に到着。「なるほど、これじゃやっぱり電車通勤は不人気なはずだ」とつくづく納得したのだった。いわゆる「むべなるかな」というヤツである。
 
1E(Cd) Joe Sample:SWING SWEET CAFE
2E(Cd) Joe Sample & Lalah Hathaway:THE SONG LIVES ON
3E(Cd) Lee Ritenour:WES BOUND
4E(Cd) Madredeus:ANTOLOGIA
5E(Cd) Marc Antoine:MADRID
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