2013年05月10日(金)

Tue 130416 ワシントンの桜はすっかり葉桜 涙もろい里芋(アメリカ東海岸お花見旅18)

テーマ:ブログ
 4月20日、前夜のスコールが通り過ぎてから急激に気温が下がって、「昨日は7月、今日は3月」という感じ。2013年の春は東京でもほぼ同様であって、梅雨の後半みたいな蒸し暑い1日の直後に、入試シーズンみたいな冷たい風が1日中吹き荒れる。
 「おやおや、地球君、キミは大丈夫かい?」と、サトイモ君は心配でならない。すると気象予報士の優しいオジサマとかカワイイお姉さまが登場して、「これは北半球で偏西風が蛇行しているせいです」「心配いりません」とニッコリ説明してくれる。
 でもサトイモ君は心配性だからカンタンには納得できず、「では、どうして偏西風が蛇行したりするんですか?」と尋ねたくなってくる。そのくせ、本格的にその説明が始まるやいなや、最もダラしなく居眠りをコイているのは、当のサトイモ閣下なのである。
朝の風景
(ホテル・ウィラード12階からの朝のワシントン)

 4月20日朝、今井君の予定は完全に未定。もちろんワシントンの街を散策すればいいのだし、散策にはもってこいの快晴だ。清々しい風も明るい太陽も、「今日は1日、スンバラシイ散策日和ですよ」と言ってくれている。
 しかし、せっかくの散策日和なら「近所の街に小旅行」という選択肢もある。フィラデルフィアまで、アムトラックで1時間半。ボルチモアなら、1時間もかからない。パリやヴェネツィアやバルセロナなら、これからも観光で何度も行くだろうが、
「ちょっとフィラデルフィアまでお散歩に」
「ヒマだったのでボルチモアをブラブラ歩きしてきました」
などという贅沢ができるのは、今回みたいな暢気なお花見旅以外には、おそらく考えられないじゃないか。
葉桜
(ワシントンのサクラは、もうすっかり葉桜でござった)

 フィラデルフィアは、映画「ロッキー」の街である。無敵のチャンピオンへの無謀な挑戦を控え、激烈なトレーニングも最高潮に達したロッキーが、一気に朝の石段を駆け上がる。あの「ロッキー階段」は今も健在だ。ワシントンDCから至近なんだから、ぜひ一度小旅行をしておきたい。
 一方のボルチモアは、メジャーリーグ・オリオールズの本拠地。映画の話ばかりで申し訳ないが、「12 ANGRY MEN(12人の怒れる男)」の冒頭、「オレはオリオールズのファンだ」という陪審員が登場する。
記念館
(タイダルベイスン、葉桜の向こうはジェファーソン記念館)

 12人の陪審員の中に、「どうでもいいから、さっさと始末をつけちゃおうぜ」というマコトに態度のよろしくない人物が1人。彼はヤンキースファンである。その晩のヤンキー・スタジアムの試合のチケットを持っていて、
「裁判が終わったらすぐにヤンキースタジアムに駆けつける」
「だからとにかく早く。被告の少年は、死刑でいいじゃなか」
というわけだ。
 その彼に「オマエはどこのファン?」尋ねられ、苦笑しながら「オレは、ボルチモアのファン」と正直に答えると、ヤンキースファンは呆れかえる。
「ボルチモア!?」
「ホントに、ボルチモアファンか?」
「そんなの、毎晩アタマをガツンと殴られるようなもんだろ?」
と、裁判そっちのけで呆れてみせるのである。
 陪審員の討論が開始されても、彼の驚きは冷めない。いつまでも「ボルチモアねぇ…」「ボルチモアかぁ…」と呟きつづけるのだが、裁判にちっとも興味の持てない陪審員たちのダラしなさを「ボルチモア…」という繰り返しで際立たせる、見事な台本である。
ジェファーソン
(ジェファーソン記念館のジェファーソンどん)

 うにゃにゃ、今井君がボルチモアについて知っているのはそれだけであるが、だからこそボルチモアにも小旅行がしたい。おそらく特に見るべき観光名所もないボルチモアの駅前に立ち、あのヤンキースファンの男と同じアクセントで「ボルチモア…」と吐き捨てるように呟いてみたいじゃないか。
 朝のスープをすすりながら、ホテル12階の丸窓からワシントンの朝の景色を眺め、クマ蔵どんは以上のような思案を巡らせた。「朝のスープ」と言えばいかにもカッコいいが、諸君、それが日本から持参したインスタントの「あさり味噌汁」なんだから、さすがに焦がしサトイモ君は始末に終えない。
あさり
(あさり味噌汁)

 悩みに悩んだ末に選択したのは、「とりあえず、タイダルベイスンを1周しよう」「その後のことは、その後で考えよう」というマコトに投げやりな選択肢。そもそも「今年は出来なかった春のお花見を、アメリカ東海岸でしてこよう」という決意のモトは、ワシントン・タイダルベイスンの、日米友好を象徴する有名なサクラ並木だったである。
 それなのにこんなにクマ蔵が躊躇したのは、「もう初夏の陽気」「とっくに葉桜状態」という情報のせい。何しろ、前夜はあんな亜熱帯のスコールだったのだ。昨日の体感温度としては、サクラどころかヒマワリ、サクランボというよりスイカ、おまんじゅうよりガリガリ君の季節の感覚。とても「オムスビ片手にお花見」というホンワカした雰囲気ではなかった。
石塔
(桜並木の中に立つ石塔。19世紀以来の友好を讃えている)

 それでもとりあえずホテルから水辺までボチボチ歩いていってみると、うぉ、うぉ、サクラ君たちは案の定「完全な葉桜」「カンペキに緑の葉っぱ」。サクラの葉っぱにくっつく毛虫どん&ケムンパス君たちでさえ、もうとっくに葉っぱを卒業、立派な蛾として独り立ちした様子なのであった。
 しかしとにかくスコールが去って、水辺を吹く風は3月上旬なみの冷たさ。これも偏西風の蛇行のせいなんだろうけれども、今井君の「ワイシャツにベスト」は明らかに季節はずれである。寒さに強いはずのアメリカのヒトビトも、みんな真冬のジャンパーを引っ張りだして、震えながら葉桜の水辺を散策している。
 円形の水辺を散策するのに、ほぼ1時間半かかる。ようやく見つけたサクラは、例のモッタリ&モッコリなヤエザクラ。それでもサクラはサクラだから、みんな仕方なくモッコリ♡ヤエザクラのピンクの花の下で写真撮影会をやっていた。
八重桜
(ヤエザクラ)

 時計回りに水辺を3/4周したあたりに、日本とアメリカの長い友情を示す石塔が立っている。70年前にヒドい兄弟ゲンカをしたけれども、やっぱり日本とアメリカは大っきな太平洋をはさんで最高の友人どうし。焦がしサトイモ君は、世界で一番単純で感激しやすい生き物だから、ワシントンの至るところで発見する日米友好のモニュメントにいちいち涙しそうになるのであった。
足許
(石塔の足許の讃辞)

 その向こう、タイダルベイスンを1周し終わったあたりには、マーティン・ルーサー・キングの巨大な石像が建っている。2011年に完成したばかり、絶望の山(Mountain of Despair)から希望の岩(Stone of Hope)が現れ、その希望の岩の正面で、身長10メートルのマーティン・ルーサー・キングが頼りがいのある微笑を浮かべている。
キング牧師1
(キング牧師の像)

 キング牧師の像の前では土曜日のワシントンを訪れたアフリカ系の人々が、みんな着飾って嬉しそうに肩を組み、満面の笑みを浮かべて写真に収まっている。彼ら彼女らの素晴らしい笑顔を眺めながら、何だか涙が込み上げてきて止められない。諸君、今井君はホントにホントに涙もろいのだ。
キング牧師2
(キング牧師、拡大図)

 こんなことなら、どうしても今度は桜が満開のワシントンDCにやってきたい。「サクラが咲き始めた」という情報が入ったら、すかさずヒコーキのチケットを買って、3分咲き→5分咲き→7分咲きのタイダルベイスンを毎日&毎晩散歩し、やがて満開になって花吹雪が始まるまで、ずっとワシントンに滞在したい。
 それが来年になるか、再来年になるか、今はちっとも予測が立たないけれども、東海岸お花見の旅を、サトイモ君の春の定番にしてしまいたいのである。

1E(Cd) Lee Ritenour:WES BOUND
2E(Cd) Marc Antoine:MADRID
3E(Cd) Billy Wooten:THE WOODEN GLASS Recorded live
6D(Pl) WICKED:Gershwin Theatre
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