2013年05月08日(水)

Sun 130414 スコール コンシェルジュ オキシデンタル(アメリカ東海岸お花見旅17)

テーマ:ブログ
 4月19日、ワシントン到着した瞬間から、亜熱帯のような蒸し暑さと、粘り着く空気の湿度の高さが気になっていたが、ホワイトハウス→官庁街→リンカーン記念館→オベリスクと散策するうちに、急速に上空が厚い雲に覆われ、雲はどんどんどす黒くなって、やがて夕立の第一陣がやってきた。
 18時、そろそろ寝支度を始めたたくさんのカモさんたちに挨拶しながら、雨を避けていったんホテルに撤退。ホテル・ウィラードの12階から「6階以上のビルを新しく建設することは禁止」という市内を睥睨した。「ボクチンも偉くなったな」と錯覚に浸って、「ガッホ&ガッホ」「ガッホ♡ガッホ」と愚かな笑いに酔う。こういうのも、なかなかいいものである。
夜景
(ワシントンDC「ホテル・ウィラード」1200号室からの夜景)

 するとまもなく、激しい雷鳴が南の方角から轟いた。ポトマック河が大西洋に注ぐあたりである。丸い窓から外を覗くと、南の空に何度も鋭い稲妻が走った。諸君、こりゃやっぱり亜熱帯のスコールとソックリだ。
 今井君はマコトに愚かなサトイモであるから、雷鳴と稲妻が大好き。雷鳴の轟きをかき消すほどの豪雨になれば、その豪雨の真っただ中に躍り出て、豪雨をシャワーの代わりにしたいほどのオバカ芋である。
 しかしそういう愚かな嗜好をもつ今井君でさえ、今ワシントンの街全体を押し流さんばかりの勢いで降り出した豪雨には、肉体的な恐怖を禁じえない。それは大袈裟にしても、「こんな雨じゃ、メシも食いにいけないじゃんか」と、天に向かってブツブツ文句を言いたくなった。
ロビー1
(ホテル・ウィラード、ロビー風景 1)

 そこで、天に向かって不平を述べたり唾を吐いたりする代わりに、ホテルのコンシェルジュにレストランの予約をお願いしにいくことにした。天に唾を吐けば自らを貶める結果にしかならないが、コンシェルジュに相談に行けば、レストランでの待遇も一気に改善される。
 しかもここは創業1850年、ワシントンがまだツマラン沼地だったころから営業を続けきたホテル・ウィラードである。日米修好通商条約批准の時代からの、長い歴史と高貴な伝統がある。そんじょそこらのコンシェルジュとは、品格の点でも比較にならない。そこから予約の電話が行けば、ワシントン中のレストランが深く膝を屈してもおかしくない♨
 今井君はそっくりかえり放題にそっくり返って、1階ロビーの奥のコンシェルジュ・デスクを訪ねた。何しろこっちはジュニア・スイートの客だ。どんなに品格の高いコンシェルジュのオジサマだって、「ふん、サトイモのクセに」という顔は出来ないに決まっている。
ロビー2
(ホテル・ウィラード、ロビー風景 2)

 こうなると、「ここは『ロビー活動』の語源になった由緒あるロビーなんだ」などという事実に怯えているわけにはいかない。後ろ向きにひっくり返りそうなほど派手にそっくり返って、「スミマセンが、お隣の『オキシデンタル・グリル』のテーブルを1つ、予約していただけませんか。7時半がいいですね。ダメなら、8時でもOKですが…」と言ってみた。
 諸君、何しろここはホワイトハウスのお隣だ。「オキシデンタル」は、歴代大統領もお気に入りのお店。政府高官たちの会合や密談にも使われるとのこと。日本からきた無名の焦げサトイモが、気安く出入りの出来るような店ではない。ウィラードのコンシェルジュの後押しがどうしても必要な気がしたのだ。
 なお「焦げサトイモ」というのは、この数日のアメリカ彷徨ですっかり日焼けした今井君のこと。生まれつきのサトイモぶりに磨きがかかり、「赤黒い」というか「焦げ茶」というか、ちょっと表面をバーナーで焦がしたようなお顔になっていた上に、そろそろ焦げた皮がムケ始めていたのである。
コンシェルジュ
(コンシェルジュデスクの素敵なオジサマ)

 コンシェルジュのオジサマは、マコトに上品な70歳ぐらいのオカタ。ビックリするぐらいエレガントに優しく微笑んで、「じゃ、ちょっと試してみましょう」と言ってくれた。
 外は相変わらずの激しい雷鳴と豪雨。「これでもか!?」というぐらいド派手に着飾ってロビーに駆け込んでくるアメリカン・オバサマたちも、ドレスの裾をすっかり濡らしてしまっている。ここでお隣の「オキシデンタル・グリル」の予約がとれなかったら、今井君は今日の夕食をあきらめるつもりでいた。
 「夕食をあきらめる」と言えば、何だか絶望的な感じがするだろうが、旅慣れたクマ蔵としては、別にそれもかまわないのである。スーツケースの中には、こういう晩に備えてたくさんの備蓄食糧がある。
 スナック菓子に豆菓子が数種類。甘納豆もある。何種類かのスープに、緑茶に紅茶にウィスキー。雷鳴を聞き稲妻を眺めながらのスナック・ナイトが、長い外国旅行のうちに一晩ぐらいあったって、それはそれで十分に楽しい。部屋の冷蔵庫の缶ビールを3つも4つも開けて、静かな夜を贅沢にプシュプシュ過ごすのも、旅の醍醐味の1つである。
ステーキ
(オキシデンタル・グリルのヒレステーキ。店内が暗すぎて、写真がうまく撮れなかった)

 幸いなことに、コンシェルジュオジサマのお返事は「OK」であった。
「19時半でテーブルが1つ空いています」
「ドレスコードはありません。いま着ていらっしゃるそのワイシャツとベストでOK。雨が激しいですから、ベルボーイからカサを借りてお出かけください」
うぉ、何とお優しい。今井君はすっかり恐縮して、どっちがお客か分からないほどペコペコしながら、重厚なコンシェルジュ・デスクをあとにした。
 しかし諸君、「ドレスコードはありません」と言われても、こっちは日本の臆病な焦がしサトイモだ。ワイシャツ+ベストの気軽なカッコで「歴代大統領もお気に入り」などという恐るべき店に踏み込むことは出来ない。東京から持参した高級店用のズンボとジャケットに着替えてから行くことにした。
アルゼンチンワイン
(アルゼンチンの赤ワインも1本空けた)

 「高級店用」と言っても、今井君のことだからタカが知れている。「タカが知れている」というより「タガが外れている」と表現した方が適切であって、「ジャケット」は16年前に代ゼミに移籍した春、世田谷区梅が丘の「コナカ」で購入したワラ色のジャケット。ズンボは、昨年のイスタンブールでもブエノスアイレスでも、今年のブリュッセルでもはいていた夏用の薄いズンボである。
 「ちょっと待ちたまえ。『夏用のズンボ』って、どういうことかね? ワシントンは4月だからまあいいとして、ブリュッセルは1月。『連日マイナス10℃』って言ってじゃないか」
という指摘はマコトにごもっとも。しかし、焦がしサトイモの実力を見くびってはならない。こちとら、厳冬期のブダペストでも夏用ズンボで通したバカなツワモノでござるよ。
 なお、このワラ色ジャケットと夏用の黒ズンボの組み合わせは、1997年秋の代ゼミでの今井君の定番。CS放送で代ゼミTVネット「英文法入門」96回分を収録した時も、多くはこの組み合わせでスタジオに入ったものである。
ASO1
(CNNでは麻生副首相が楽しげに会見中)

 さて、豪雨と雷鳴をついて駆け込んだ「オキシデンタル」であるが、「歴代大統領のお気に入り」も何も、ごくありふれたアメリカンタイプのレストランに過ぎない。なるほど建物の外見はたいへんご立派であるが、中に入ってしまえば、薄暗いファミレスとそんなに変わらない。
 それでも、サービスの点ではさすがに大統領のお気に入り。
「私がこのテーブルの担当です」
「困ったことがありましたら、すぐに私をお呼びください」
とファーストネームを教えてくれたスーツ姿の頼れる女性なんか、「さすがでござるね」という素晴らしい応対であった。
 1時間半後、大好きな巨大ヒレ・ステーキを満喫し、アルゼンチンの赤ワインも1本空けて外に出ると、あれほど激しかったスコールも小やみになっている。すぐにホテルの部屋に引き上げて、雨に洗われたワシントンDCの夜景を満喫することにした。
ASO2
(CNNより。原稿を読む表情はチョイと苦しそうだった)

 CNNを見ていると、何と懐かしや、日本の麻生副総理が英語で演説していらっしゃる。そう言えばG20で今まさにこのワシントンに御滞在中のはず。4年前の首相在任時には、マスコミと雛壇芸人と民主党の皆様に、ほとんど人間性を否定されるぐらいの罵声を浴びせられ続けていらっしゃったが、今や日本経済を一気に勢いづけて得意の絶頂のようである。
 CNNではこの4~5日間、ボストンの爆弾テロのニュース以外は扱っていなかったが、日本の副首相の会見だけはどうやら別格のようである。得意満面で記者の質問に答える笑顔が、イタズラなオジーチャンっぽくてなかなか可愛らしい。
 つっかえつっかえやっとのことで英語原稿を読み上げる苦汁の表情は、まるで大きな醤油センベイが湯気で蒸されているようで可哀そうであるが、このヒトは、英語の発音は悪くても、チャンとネイティブの質問を聞き取る能力を持っていらっしゃるようだ。通訳を介さなくても、すぐに笑顔で対応する。マコトにフシギな集中力である。

1E(Cd) Bobby Coldwell:CARRY ON
2E(Cd) Jan Garbarek:IN PRAISE OF DREAMS
3E(Cd) Joe Sample:RAINBOW SEEKER
6D(Pl) MATILDA:Shubert Theatre
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