2013年05月07日(火)

Sat 130413 DCは明るい リンカーンとオベリスク 夕立(アメリカ東海岸お花見旅16)

テーマ:ブログ
 ワシントンの街は明るい。特にニューヨークから来るとその明るさを如実に実感する。夕暮れが近づいても、夕暮れとともに激しい夕立の予感があっても、まるで東京からヒコーキに乗って沖縄の空港に降り立った瞬間のように、強烈な明るさに圧倒される。
 まず、街がどこまでも清潔である。ゴミなんか、全く落ちていない。建物の壁だって、落書き一つ見あたらない。路上や公園での飲食は禁止だから、紙コップも、マックの包み紙も一切落ちていない。タバコの吸い殻なんか、タバコを吸うヒト自体が皆無なんだから、落ちていようもないのである。
 官庁でも、美術館や博物館でも、いたるところに山盛りの花が植えられ、丁寧に世話された恩返しのようにキレイに咲き競っている。「税金をタップリ使ってもらいました!!」と誇らしげに合唱するかのように、花壇の花たちがお揃いの色彩を見せつけながら、穏やかに風に揺れている。
リンカーン1
(巨大リンカーン像を拝みにいく)

 ボストンからならヒコーキで1時間チョイ。ニューヨークから特急電車で3時間。確かに、今井君は相当な距離を南下してきたのだ。宮崎、高知、鹿児島、そしてもちろん沖縄。暗い大都会を離れて南国リゾートにたどり着いた感覚になるのも、当たり前なのかもしれない。
 花壇には、ハチであれハエであれ、チョウであれアリであれ、動き回る虫の気配は一切感じられない。小学3年の夏に昆虫標本を腐らせて親を激怒させて以来、今井君は虫が大キライ。虫が全然いないのはたいへん嬉しいのだが、ここまで虫の影がないのには、若干の不気味さを感じないこともない。
リンカーン2
(リンカーンさま)

 6階建て以上のビルの建築を禁じているせいで、視野が空に向かって大きく開けている。ホンの3~4時間前までウロウロしていたニューヨークなら、30階建てや40階建ての高層建築がいくらでも道路の際まで迫っていて、視野は自分からほぼ垂直の四角い空に限定されている。
 エンパイアステートビルとかクライスラービルとか、20世紀独特の「摩天楼」ばかりではない。ちょっとした高級ブランドホテルなら、そのほとんどが30階を超える。マンハッタンで強烈な日光を感じられるのは、セントラルパークのド真ん中ぐらいのものである。
 これほど強烈な明るさを維持していれば、犯罪発生率が下がるのは当然のことである。21世紀のワシントンDCは、治安の急激な改善でも知られている。1980年代から90年代にかけて「犯罪の首都」とまで悪評をたてられ、アメリカ屈指の犯罪都市として有名だった。
オベリスク1
(オベリスク、正面図)

 その当時のワシントンを知るヒトに「今度ちょっとワシントンに行ってきます」と告げると「大丈夫ですか?」「犯罪都市。治安の悪さではアメリカで1位か2位の街ですよ」と、ひどく心配されたものだった。
 しかし現実にワシントンの街を歩いていると、犯罪とか治安とか、そういうコトバまで忘れそうな、圧倒的な平穏さである。犯罪どころか、ハチに刺される心配もない。花壇に美しく並んで風に揺れる花々と、花に戯れるたくさんのリス君たちと、穏やかに笑いさざめく暢気な観光客の姿が目立つばかりである。
 この夕暮れのサトイモ君の散歩コースは、ホワイトハウス→内務省→国務省→アインシュタインの像→リンカーン記念館。巨大なリンカーン像に挨拶したら、真っ直ぐ東に進んでオベリスクの足許まで行き、再びホワイトハウス前からホテル・ウィラードに戻る。ゆっくり歩いて1時間半のコースであった。
 英語や世界史の教科書ですっかりお馴染みのリンカーンどんは、余裕の表情で真東のオベリスクを永遠に見晴るかしている。そのすぐ足許にはマーティン・ルーサー・キング Jr.の名前とともに、「I HAVE A DREAM」のヒトコトが刻み込まれている。
I HAVE A DREAM
(I HAVE A DREAM)

 欧米人の若者が熱心にカメラをいじって、そのヒトコトとオベリスクを1枚の写真に入れようと苦心の最中。奴隷の悲惨、奴隷解放への苦難、人種差別の悲惨、そういうものをすべて忘れさせてくれるような、マコトに穏やかな夕暮れの首都であった。
 ただし、映画やドラマでお馴染みのオベリスクは「現在、改修中」。最近の地震のせいで崩壊の危険があり、周囲を厳重に鉄骨で覆い、補強工事の最中である。スッキリしたオベリスクを見られないのは残念だが、やむを得ないものはどうしてもやむを得ない。
青年
(写真に夢中の青年)

 オベリスクの周囲にズラリと並んだアメリカ国旗は、この日もこの翌日もすべて半旗になっている。星条旗が半旗なのは、ホワイトハウスも国務省も内務省も同様。翌日の夕暮れに訪れたアメリカ連邦議会でもやはり半旗だった。
 これはもちろん、ボストンでの爆弾テロの犠牲者を悼んでのことである。犯人は追いつめられたが、いまだ身柄確保には至っていない。永遠に脚を失ってしまった多くの被害者もいる。今井君が滞在した3日間、すべての星条旗が半旗として掲げられ続けたのであった。
オベリスク2
(オベリスク、接近図)

 ワシントンの観光客は、写真でみても感じられる通り、表情&雰囲気とも穏やかなヒトが多い。ニューヨークでは乱暴で傲慢で荒っぽいヒトビトをしばしば見かけるが、DCではそういうのはあくまで少数派である。
 あえて言えば、大型バスからドッと降りてくるアジアのヒトビトが、何となく「疾風怒濤」の激しいエネルギーを発散しているようである。ワーッと攻めてきて、ワーッとその場を席巻し、固まって、肩を組んで、ポーズをとって大騒ぎで写真を撮りまくり、またワーッとバスに退却する。しかしその後には再び静寂が戻って、その場所本来の穏やかな空気が支配する。
リンカーン記念館
(リンカーン記念館)

 18時、最初の夕立が襲ってきた。リンカーンの前の広場に残っていたヒトビトは、一斉にリンカーンの足許に向かって駆け出した。老若男女、みんな軽い悲鳴をあげて、楽しそうに走り、笑いながら石段を駆け上がった。
「とにかくリンカーンの足許に走ろう」
「どんなに大粒の雨でも、あそこなら絶対に大丈夫だ」
「楽しいね」「楽しいね」
オトナもコドモも、男も女も、パパもママも、そういう表情で懸命に走った。優しく微笑するリンカーンが、みんなますます大好きになったようであった。
カモさんたち
(きっとカモさんたちもリンカーンが大好きだ)


1E(Cd) Bobby Coldwell:COME RAIN OR COME SHINE
2E(Cd) Grover Washington Jr.:WINELIGHT
3E(Cd) Kenny Wheeler:GNU HIGH
6D(Pl) LUCKY GUY:Broadhurst Theatre
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